初めての投資信託。初心者なら、やはり通いなれている銀行で購入する人が多いのではないでしょうか？
銀行員は丁寧に説明してくれますが、彼らの言うことをうのみにしていいのか…、という不安も頭をよぎりますね。
そこで、銀行員からすすめられた投資信託を購入する前に知っておきたいこと、チェックしておきたいことなどをまとめてみたいと思います。
【この記事の目次】
銀行で投資信託を購入するメリットは？
まず手始めに、銀行で投資信託を購入することのメリットとデメリットについて簡単に触れておきます。投資信託は証券会社やネットでも購入できますが、銀行での購入は初心者に向いているといえます。
一つ目の理由は、一般的に銀行はリスクの高すぎる商品を扱わないからです。リスクが小さいとリターンの変動幅も小さくなるので、大儲けがしたい人には向いていませんが、大きく元本割れを起こす可能性は低いといえます。
また、銀行での購入はネットでの購入と比較して、窓口でしっかりと説明を聞くことができるので、初心者にとっていいですね。分からないことは質問しましょう。
銀行で投資信託を購入するデメリットは？
長い間投資信託を扱ってきたのは証券会社。それに比較して、銀行や郵便局で投資信託を扱うようになったのはここ数年の話です。
それもあって、扱う商品の数や種類は銀行よりも証券会社の方が多いです。
それに、投資信託に関する知識も証券会社の方が持っているでしょう。
銀行の窓口スタッフは、投資信託に関する基本的な質問には正確に応えられても、ちょっと込み入った質問になると答えられない可能性もあります。
銀行で投資信託を購入するもう一つのデメリットは、ネットでの購入と比較して手数料が高めだということです。（中には、手数料のかからないノーロード型投資信託を扱っている銀行もあります。）
ネット販売は人件費が抑えられるので、その分手数料が安いのです。
初心者には銀行での購入が向いている？
ここまでで、投資信託を銀行で購入するメリット・デメリットについて考えました。
まとめると、
- 「銀行は証券会社と比較して扱う商品の数は少ないものの、リスクの高すぎる商品は扱っていない」
- 「ネット販売よりも手数料がかかることがあるが、窓口で説明が聞ける」
ということです。
それで、総合的に考えると、投資信託の初心者さんにとっては銀行での購入が向いていると言えそうです。
つづいて、銀行で投資信託の購入をするにあたってチェックしたいポイントについて考えましょう。
分配金で利益を上げるためには長期的な視点が大事
どの投資信託を購入するのか考えるときに、注目することが多いのは「分配金」でしょう。例えば、分配金が毎月70円のものと、毎月200円のものとでは、もちろん分配金が高い方に目が向きがちですね。
でも、注目しなければならないのは「直近の分配金をどれくらい長期にわたり支払えるのか」ということです。たとえ直近の分配金が200円でも、それが半年しか続かず、その後分配金ゼロになる可能性もあるからです。
それよりも、たとえ分配金が70円だったとしてもその銘柄に実力があり、10年間続いたとしたら、その方が利益が得られます。
ですから、銀行員に投資信託を紹介されたなら、その銘柄の実績や信頼度をチェックしましょう。
トータルリターンをみて決める
投資信託を選ぶときには、分配金利の高さだけでなく、トータルリターンがより期待できそうな投資信託を選びましょう。トータルリターンとは、売却益と分配金の合計のことです。
その数値が今後も続くかどうかは分かりませんが、分配金の金額とは別に、最終的にどれくらい利益が得られるのか少し予測できます。
以上のチェックポイントは、利益が上がりそうな商品の見極めに役立ちます。まずは銀行で目論見書や運用報告書などを出してもらい、いちど自宅に持ち帰って検討しましょう。
（文／河原まり）