投資信託には、10万円などのまとった資金を一度に投資する「一括投資」と、1,000円など少額の資金を毎月コツコツと投資する「投信積立」とがあります。いったいどちらを選ぶのが賢い選択なのでしょうか?どちらにもメリットとデメリットがあります。
ここでは、投資積立を選んだ場合のメリットについてまとめてみたいと思います。
【この記事の目次】
投資積立は購入のタイミングを分散できる
投資信託による積立のメリットは、まず一つ目としてタイミングを分散できる、ということがあります。これがどうしてメリットといえるのでしょうか?両者を比較して考えてみます。
一括投資の場合、投資をするタイミング次第で大儲けできることもあれば大損になってしまうこともあります。そのため、購入のタイミングと売却のタイミングに非常に気を使いますね。
まだ値下がりするかもしれない…、と思って購入のタイミングを逃してしまったり、上昇相場の波に乗ろうとして購入したら翌日から右肩下がりになってしまったり…。考えすぎた結果失敗してしまうことも多々あります。
一括投資の場合、高利益につながる可能性もありますが、損をする場合、その金額も大きくなってしまうリスクが潜んでいます。
その点、投資積立は毎月少額ずつをコツコツと投資するため、投資信託の価格が少し上がったときも下がったときも、じみちに投資を続ける形になります。
そのため、1回に賭ける一括投資と比較して利益と損失の幅が小さくなるのです。簡単にいえば、投資タイミングの分散により、リスクも分散できる、ということです。
自動的に積立てられるため手間が省ける
投資信託による積み立ての二つめのメリットは、自動的に積立てられるため手間が省ける、ということです。貯金額から投資分が自動的に引き落とされるので、一度手続きをしたら自動的に積立を続けることができます。
これは投資積立に限らず、銀行の自動積立でも同じことが言えますね。
お給料が口座に振り込まれたら、そこから一定の金額が別の場所に積み立てられれば、不用意にお金を使い果たしてしまうのを効果的に防ぐことができますね。
また、自動的に投資されるのであれば、投資タイミングを自分で計る必要がありません。よって、一括投資と比較して、投資にまつわる精神的ストレスを軽減させることができます。
一度手続きをしたら、放っておけばよい、ということです。
成功すれば定期預金よりもお金が増える
投資信託による積み立ての別のメリットは、成功した場合、銀行の定期預金よりもお金が増える、ということです。
「投資」である以上、リスクが潜んでいることには変わりはないのですが、利益が出た場合には、銀行の一般的な定期預金の利子を上回る利益を期待することができます。
投資信託による積立は、貯金は苦手だけれどへそくり的なお金が欲しい、という場合に向いています。株で儲かった場合ほどの大きな儲けはたいてい期待できませんが、銀行での貯金の利子よりは儲かる可能性があるといえます。
しかし、元本割れの可能性も想定して、投資信託に使うお金はあくまでも余裕の部分に絞りましょう。将来使う予定の貯金で投資信託をするのは危険だといえます。
投資信託による積立はメリット・デメリットを考えて
ここでは、投資信託の積立によるメリットについて考えてみました。
一括投資と比較した場合のメリット、定期預金と比較した場合のメリットについて挙げてみましたが、投資信託を考えているなら、デメリットの方もしっかりとチェックしておきたいものですね。
投資信託の積立によるデメリットについては別ページで扱っているので、そちらもチェックしてみましょう。
(文/河原まり)