【この記事の目次】
サラリーマン vs フリーランスのメリットとデメリット
朝いつもの時間に起きて、いつもの時間に家を出て、いつも通り満員電車に揺られて会社に向かい、同僚に挨拶して、上司が来たら息が詰まる時間が始まります。
サラリーマンの仕事に自由はあまりなく、上の意向を汲み取って仕事を進めていきます。気を使い、時には理不尽な叱責にも謝罪する、「やってられない!」と思うでしょうが、それはサラリーマンが『安定』に支払う対価なのです。
自由がないと嘆くサラリーマンはフリーランス(自由業)に憧れます。仕事は自分で選べる、好きな時に休める、サラリーマンにはない自由がフリーランスには溢れています。
しかしサラリーマンには会社という最低限の給料を保証してくれるバックアップがありますが、フリーランスにはありません。
例えばサラリーマンは週に平均2日の休みに加え、年に平均20日間自分の好きな日に給料をもらって休むことができます。飲食店のようなサービス業の場合、開店していないと収入を得られないので休みは圧倒的に少なくなります。
例えばサラリーマンは家や車のローンを組む時、審査はそこそこ簡単に通ります。しかしフリーランスの場合は収入などが安定していないと不安視され、ローンを組むのも大変です。サラリーマンはデメリットが目立ちますが、メリットもきちんとあります。
しかし自分の技術や能力で社会に挑戦したいと思うのは大切なことです。サラリーマンのメリットとデメリット、フリーランスのメリットとデメリット、これらをよく理解して「それでも!」と思う人はフリーランスに挑戦してみましょう。
人生は一度きり、頑張った分だけ未来はひらけるのです。
フリーランスへの挑戦は独身のうちに!
フリーランスの年収について、及第点は約200万円です。独身男性(親とは別居)をモデルにして1ヵ月に必要な生活費の例(最低限)は次の通りです。
- 家賃 50,000円
- 食費 30,000円
※1日1,000円を目安 - 光熱費 15,000円
- 通信費 5,000円
※自宅電話+ネット環境のみ。携帯電話(スマホ)も利用すると15,000円に - 健康保険 25,000円
※年収200万円で計算 - 国民年金 15,000円
- 住民税 10,000円
※年収200万円で計算 - 所得税 5,000円
※年収200万円で計算
以上を合計すると、15万5,000円、年間にすると186万円です。これらに衣服や嗜好品、また趣味にかける費用は含んでいないので、年収200万円が目安となります。
月収17万円、簡単だと感じた人はサラリーマン気分が抜けていません。ゼロから始めてこれほど稼ぐことは大変です。私の知る、カメラマンとしてフリーランスになった安藤さん(仮名)を例に説明します。
サラリーマン時代の経験を活かして『強み』を作る
カメラマンはファッショナブルでカッコいいイメージがあるので、フリーランスのカメラマンは大勢います。大勢いる中で知名度ゼロのカメラマンが仕事をもらうにはまず自分の強みを知る必要があります。
サラリーマン時代と同じで、資料を作る必要があるときは上手いと「分かっている」人に仕事が行きます。仕事はその仕事を「できると周知されている人」または「経験したことがあると知られている人」に行くものです。まずは「自分ができる分野」で知名度を上げることが大切です。
カメラマンの安藤さんの場合、他の人より得意だとアピールできるのは「一眼動画撮影」「テンプレート型WEB制作」という技術と、サラリーマン時代に培った「カメラのノウハウ」と「接客対応力」でした。
ここでポイントはサラリーマン時代を切り捨てないこと、その時代に培った技術・能力は最大限にアピールすることです。サラリーマン時代に培ったことは、知名度ゼロのフリーランスにとって喉から手が出るほど欲しい「経験したこと」なのです。
安藤さんはテンプレート型WEB制作が得意だったので、ポートフォリオをWEBで作って自分をアピールしました。すると、次第にWEBの仕事をもらえるようになったそうです。
1日いくら稼がないといけないのか?
月に17万円稼ぐ必要があるから30日で割って、というのは乱暴で雑な考え方です。カメラマンの仕事には波があり、定期的な仕事は難しいのです。これはカメラマンに限らず、フリーランス全体に言えることです。
フリーランスでは自分の仕事(成果)がいくらか設定する必要があります。
カメラマンとは自分の写真を金額に変える仕事です。安藤さんの場合はフリーランスになった当時、1案件(単価)は16,000~25,000円でしたが、これは安藤さんがクライアントと交渉して折り合いをつけて設定した単価です。
一般的にフリーランスのカメラマンを募集している仕事の場合、1案件5,000~20,000円に設定されています。
しかしカメラマンの場合、案件によってかかる時間がことなるので案件で価格を設定すると1時間の仕事量でも6時間の仕事量でも同じ値段になってしまいます。そのため安藤さんは作業を含めて1日単価いくらなのかを明確に設定しました。
時間単価が決まれば仕事の内容によってかかる時間を推定し、明確な予算を出すことができます。クライアントとの交渉でも明確な予算は好印象につながります。
時給3,000円で設定した場合、月収17万円を目指すと月に約57時間働く必要があります。5時間撮影の場合は月に10本、3時間撮影の場合は月に19本の仕事をもらう必要があります。
フリーランスで仕事をするという厳しさ
安藤さんは写真撮影の他にもブログやYouTubeを続けて営業しました。こうしてライター業務や動画撮影・制作などWEB系の仕事も増えて行き、1日30,000円ほど、月収100万円稼げるようになったそうです。フリーランスとして成功したと言えるでしょう。
しかし、そのために朝~夜まで仕事、仕事、仕事。休みも月に1~2日休めればいい方というありさまで、気が付けばプライベートは破たんしてしまっていたようです。
フリーランスの場合、好きなことを仕事にするケースが多いので、のめり込むときはのめり込んでしまいます。1日中仕事をしていても苦にならず、それが収入に繋がればなおさらです。
気が付けば友だちからの誘いは断り続け、交友関係が壊れてしまっていたというのは珍しくありません。
サラリーマンは自由がないと言いますが、8時~22時まで働いても残りの時間があります。一緒に働いている同僚と飲みに行ったり、家族と過ごしたり、職場から出ればリフレッシュする時間があります。
フリーランスで働く人は仕事とプライベートのライン引きが難しいようですが、プライベートを大切にするためには意識してしっかりと線を引く必要もあるようです。
(文/高橋亮)
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