今年の夏、メディアでよくとりあげられていた、ある副業をご存知だろうか。
その副業こそ、夏休みの宿題代行である。
なんと、ここ数年は小中学生の夏休みの自由研究などの課題を、大人が代行するというビジネスが流行ってるというのだ。
インターネットで検索してみると、この宿題代行を専門にする会社まで存在する始末。
10年、20年前には考えられなかった現象だ。
夏休みは子供も忙しい!自由研究なんかやってる暇がない!
8月のなかば頃だっただろうか。
僕がたまたまテレビを観ていると、宿題代行をお小遣い稼ぎの一貫として、美大生が個人で引き受けているケースが取り上げられていた。
昨年度は200,000円以上稼げたと紹介されていた。
美大生ということもあって、依頼される傾向としては工作系が多いようだ。
もちろん、上手に作りすぎてもいけないため、ヘタウマ路線で作成するのがコツ。
しかし、それにしたって割の良いアルバイトである。
さて、なぜ現在宿題代行がにわかに盛り上がってるのだろうか。
僕が思うに、最近の子供たちがだらしなくなったというわけではなく、塾通いをしたり、受験勉強をしていたりで、一定の時期に差し掛かると課題や自由研究なんかやるヒマがないのではないか。
今後の人生を左右する大事な時期に、能天気にお裁縫や粘土遊びなどしている場合じゃない、というケースも多いはず。
勉強したい子供とお金がほしい大人。宿題代行はwin-winの関係
より良い学校に進学を目指す子供にとっては、工作系だけではなく、読書感想文の提出なども億劫になりがち。
いわゆる作文代行などもそれなりにシェアはあるようだ。
依頼してきた家庭から、子供の筆跡の見本を提供してもらい、それを参考に書く。
夏休みの宿題なんて、ぶっちゃけ教師もいちいち目を皿のようにしてチェックすることもないため、案外バレないそうだ。
僕がざっと調べたところによると、工作系の報酬相場は1つ10,000円という強気で設定している者がいた。
数をこなせば、これってまとまった収入になるような気がする。
期間限定のアルバイトのようなものだけど、たとえば作文などは数時間以内に終わるし、割も良い。
おわりに:仕事の受注はやはりWebで
夏休みの宿題が面倒なのは、今も昔も同じこと。
だけど、現状は日本は不景気で、そんな中で学歴偏重の社会なのだから、夏休みはのんきに工作やら作文をしている時間もないという声もある。
僕としては「そんなこと言わずにのんびりやろうや」と言いたいところだけど、子供を抱える親世代ですらこういうビジネスに頼るのだから、あまり無責任なことも言えない。
モラルに反するのかもしれないけど、宿題代行に頼らざるを得ない時代になっているのかも知れない。
そうそう、肝心の仕事の受注環境だけど、SNSを使って顧客を募る形式や、即席のホームページを使って依頼を待つ形式が目立った。
特にホームページでは、具体的なクオリティを画像を伴って示すことができるので効率も良さそうだ。
作文代行なら、時間的に拘束されているサラリーマンでもギリギリ可能かなと思うところ。
あなたも来年の夏は宿題代行でビール代を稼いでみては?
(文/松本ミゾレ)