不動産を購入する上で重要になってくるのが住宅ローンの金利。
金利というのは、お金のレンタル料の事ですが、そのお金のレンタル料にも固定金利と変動金利という形があります。固定金利・変動金利それぞれには状況によってメリット・デメリットがあります。
2017年現在では金利が安く不動産を比較的購入しやすい状況と言える事でしょう。でも、そもそも固定金利って何?変動金利って何?と疑問に思われる方もいるかもしれません。
今回はそういった疑問にお答えしたいと思います。
また、この記事を読む上では金利のみならずお金の事について全体的な視点から眺められるように考えて頂けると幸いです。
金利とはお金のレンタル料なのですが、お金を借りるという部分だけにフォーカスするのではなく、
- お金をどのように手に入れるか
- どのように殖やすか
- どのようにリスクを回避するか
など様々な事に考えを巡らせてください。
固定金利とは何か
固定金利とは申込時・契約時の金利が返済終了まで変わらない金利の種類の事を指します。世の中の金利が上昇しても影響を受けないので低金利の時期に契約するとメリットがあります。
2017年初夏の現在、金利が低めなので住宅ローンを組んで不動産を購入したい方にとっては追い風となっているかもしれませんね。住まいとしての不動産を購入したい方や、不動産投資をしたい人にとっては、参入しやすい状況になっています。
しかしながら、必ずしもそれが良い訳ではありません。どういった事なのはか後述したいと思います。
そもそも資本主義経済そのものが不安定なギャンブル的な要素があると言う事に気付けるか否かが今後の日々の暮らしを豊かにする秘訣かもしれません。世の中の現行の仕組みでは富の源泉を得る為には事業を興すか、投資を行うのがベストな選択と言えるでしょう。
そういった中で大切なのは資本を借りると言う事。金利などの数字の計算ができるのは必須スキルと言える事でしょう。
変動金利とは何か
変動金利とは通常適用金利は半年ごと、返済額は5年ごとに見直される金利の種類の事を指します。
世の中の金利が上昇すると返済額が増えます。返済期間中に金利が上昇しなければ、月々の返済額を抑える事にもつながります。
金利が低めの今では変動金利を選択するのも一つの手ですが、金利が上昇してしまうと返済が苦しくなる事でしょう。金利が上昇する可能性というのは予想がつかない側面があります。
金融の世界ではこうなるであろうという事がひっくり返るような事はよくあり、予想不可能な側面もあると言えるでしょう。
仮に今まで通りの金利で世の中が進めば良いのですが、いつ変化があるかはわかりません。今の金利だからお金を借りようとガンガン借りている人もいますが、大きな変化があった場合は総倒れになる事もあるかもしれません。
金利についての話
2017年現在で二つの要素を比較するとどちらの形式を選ぶのが適しているでしょうか。それは、お金のレンタル料である金利が現在は安いので固定金利を選択するのが賢い選択と言えるでしょう。
こういった金利が低いケースだとどういった選択を取るのが賢いのでしょうか。金利を不動産投資の話に絡めてお伝えしたいと思います。
金利が低いケースだとお金を借りやすいので不動産投資が加熱しますね。こういった際にリスキーなのは金利が安いからという理由でフルローンの不動産投資をしてしまう事です。
金利が安いと言う事で金融機関も個人投資家や消費者を不動産投資へ誘導しようという傾向があるように思われます。投資に置いての鉄則ですが、ブームがピークの時に乗っかると失敗しやすいです。
2017年5月現在の金利は低いですが、仮に今後の動きとして3%ほどでも金利が上昇してしまうとフルローンをしている人は厳しいように思われます。
払いきれなくなってしまい、経営破たんする可能性もあるでしょう。
フルローンを使って全て借金で不動産経営を始めた際に、金利の影響や空室により経営が失敗すると不動産を売却せざる得なくなります。すると、手元には物件が残らず借金だけ残ってしまうようなケースもあるようですね。
その他に、金利にまつわる話ですが、身近な所で言えばクレジットカードによる分割払いやリボルビング払いなどを選択した場合や、キャッシュングなどでお金を借りた場合などもそういったお金のレンタル料はついて回ります。
そういった教育を学校で行ってくれれば良いのですが、現代の大人世代は金融に関する教育を受けていません。自発的に金融の勉強をしなければならないわけですね。
良い借金と悪い借金?
借金にはして良い借金と悪い借金があります。その際に意識するのは今回とりあげた金利です。
お金を借りると言う事はレンタル料を支払わなければいけないという鉄則は覚えておいた方が良いでしょう。狭義で言えば、金利というのは不動産というテーマについてまわりますが、広義でいえばお金を借りる際には必ずこの話は回ってきます。
例えばクレジットカードで分割払いにする、リボルビング払いなどを選択すると必然的に余分なお金を払うようになりますよね?
他にもキャッシュングなどをしてお金を借りた倍などもお金のレンタル料はかかります。お金を借りるという事にはそういった基本的な事が幾つもあるのですが、皆見落としがちです。
経済全般の話をするならば、金利のみならずトータルでのライフプランニングを考慮して資金計画は立てるべきでしょう。
しかしながら、現代の日本では年功序列も終身雇用もほぼ過去のものとなっています。今後引退していく世代と比較すると現役世代の給与所得は一部のエリート層を除いては向上しない傾向にありそうですし、必ずしも住宅ローンを組んでまで住宅を購入する事や、リスクを取って不動産投資をする必要は無いかもしれません。
トータルのライフプランニングを考える上で大切なのは金利の知識のみではなく、経済の知識全般の能力が問われるでしょう。
お金を考える=人生を考える
例えば、リスクを考えていく上で生命保険や損害保険などの商品の知識をつける必要があったりする人、リスクをそこまで取らないで良いので堅実にお金を運用して平和な暮らしをしたい人もいるかもしれません。
金利の知識を知った上で驚くのはお金を30年ほどのスパンでまとめて借りるのにはこれだけの返済額になるのかという事です。
不動産は一生に一度の大きな買い物と言われていますが、コストのバランスを考えると必ずしも自分名義の不動産を手に入れるのが正解とは言えないかもしれませんね。
お金を考えると言う事は人生を考える事だと思います。必ずしも上手く思い通りにいかないのが生活や人生というものかもしれませんが、一定の方向性は考えた方が良いでしょう。
おわりに
- 家は持ち家か?
- 賃貸物件で過ごすのか?
- リスクを取って金融商品や不動産に投資をするのか?
- 万が一事故に遭い、自らが亡くなった時に残された家族の為に保険を組むのか?
- 組まないのか?
このような事を熟慮した上で更にステージが上がっていくと、税金についての知識や法律の知識が必要な場面に遭遇します。こういった知識を体系的につけていく上で大切なのは情報感度を高めていく事と、情報を網羅したテキストを何度も精読する事でしょう。
また、経済新聞の購読なども経済の動きを知るのに効果的です。
再び、繰り返させて頂きますが、お金を考える事は人生を考える事。日本の経済活動に関心を持っていく事は日々の暮らしを豊かにしていく事でしょう。
(文/KOMI∞)