年収を上げたい

利益は全て社長の給料?社長の年収はどう決まるのか

投稿日:2016年6月8日 更新日:


企業の代表となる社長の給料はどのようにして決まるのでしょうか。

社長だから高額な年収を稼いでいるとイメージされがちですが、社長の給料が高くなるほど会社にとっては資金繰りが厳しくなるなどの問題もあり、業績を上げている企業だからと言って社長の給料が高いというわけではありません。

またテレビや雑誌などで企業の経営者を紹介する際に「年商」という言葉がよく使われていますが、実はこの年商にはからくりがあり年商が高いからと言ってその企業の経営者が高額な報酬をもらっているかと言えばそうでもないのです。

社長の給料の決まり方やボーナスの決まり方、社長の給料と会社資金繰り、そして年商から社長の給料を推測する方法をお話しましょう。

社長の年収の決め方

社長の給料=役員報酬、ボーナス=役員賞与

まず社長の給料を決める際には会社と社長は全くの別物だということを理解して置く必要があります。自分の会社であっても社長本人が私的に会社のお金を使ってしまうと業務上横領という罪に問われることになります。

一般的には法人は株主の所有物となるので社長であっても株主によって選出され、具体的な報酬も株主総会で決められることになります。

社長の給料は役員報酬となりボーナスは役員賞与となります。一般的に役員報酬は原則として一年間、金額を固定しなければ経費とすることはできず、一年間の売上を予想してそこから自分の役員報酬を設定することになります。

社長の給料は一年の儲けを予想して給料を決める

社長の給料を決める際には

  • 株主総会で限度額を決めて取締役会で具体的に決定する
  • 年度始めに決めた役員報酬を増減することはできない

この二点をポイントとして、社長個人がひと月にどのくらいの生活費が必要なのか、会社にどれぐらいの利益を残したいのか、役員報酬の世間相場などを意見しながら決めていくことになります。

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社長の年収が高い=会社にとって良いではない

社長の給料、つまり役員報酬はゼロにすることもできれば全ての利益をもらうこともできます。

ですがここで考えておかなければならないのが

  1. 会社ではなくできるだけ社長個人に利益が残るようにしたいのか
  2. 社長個人ではなく会社の税引き後の利益がなるべく残るようにしたいのか
  3. 会社と社長個人の区別なく手元に残るキャッシュが多くなるようにしたいのか

です。

社長個人に利益が残るようにすることで社会保険料の負担が大幅に増えることになります。これとは逆に会社に利益を残す場合には設備投資などの名目で銀行からの融資などを受けやすくなる傾向にあり、会社の財政状況をよくすることができます。

そして会社と社長個人の区別なくキャッシュを残す場合には経営が安定している状態でキャッシュフローを豊富に保つことができるのですが社長個人のお金を会社の経営に使うことはできないので、この場合は金銭借用が必要になります。

この3つの考え方からわかるように、社長の年収が高くなれば会社の財政状況が悪くなってしまう可能性があり、基本的にはオススメされる方法ではなく社長の年収が高いことは会社にとって良いことではありません。

年商だけでは社長の年収はわからない

テレビや雑誌などで企業の経営者が紹介される際に「年商○○億円の企業」と紹介されることが多くあります。

中には何十億という年商を出している企業の経営者などが登場することもあり、視聴者の中にはこの企業の経営者は億万長者だと思う人も多いでしょう。

ですが、企業が会社組織である限り年商が利益や経営者の報酬と直結しているわけではなく年商が経営者の年収と連動しているわけではありません。つまり年商○○億の企業の経営者であっても高額な役員報酬をもらっているとは限らないのです。

年商とは

年商とは名前の通り、会社の一年間の売上の合計です。この年商から原価や販売費などを引いたものが営業利益となり、営業利益から営業外収益となる受取利息や配当金、営業外費用となる支払利息などを引いたものが経常利益となり、この経常利益に特別損益である不動産や株の売却益、売却損、災害損失や税金などを加味すると純利益を出すことができます。

つまり年商とは一年間で商品やサービスなどを販売した合計金額に過ぎません。また一から商品を作って売る製造業なのか商品を右から左に売るだけの商社なのかによって純利益なども大きく変わってきます。

年商1億の会社の社長の年収はどのくらいあるのか?

年商1億の会社と聞くと多くの人はたくさん稼いでいる、社長はさぞかしお金持ちなのだろうと思うでしょう。では実際に推測できる範囲で年商1億の会社の社長の年収を考えてみましょう。

年商1億、製造業、従業員数は20名とします。一年間の売上1億からまず20名の従業員の給与が一人当たり平均年収300万円とすると社員の給与だけでも年間約7000万円が必要になります。この時点で残っているのは3000万円です。

ここから製品を作る材料費や広告費、販売費、事務所の家賃などの経費を賄うことになるので社長の年収は500万円ほどになることが予想され、年商1億円の会社の社長でも従業員の人数や製造するものなどによって、実際の固定費が大きければ利益は数百万円、固定費が小さければ数千万円の利益があると考え、年商1億円の会社の社長でもとてもたくさん稼いでいるとは言えないのではないでしょうか。

(文/中村葵)

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