銀行員の年収は400万円~750万円といったところ。銀行員の年収には開きがあるものの、年収400万円代だとしたら、世の中の平均年収と比べて決して高いとは言えません。
それでも、金融機関は相変わらず就職人気ランキング上位を占めています。ここでは、金融機関はなぜそれほど人気があるのかに着目してみました。
【この記事の目次】
人気の就職先ランキングは?
DISCOが毎年実施している就職希望企業ランキングによると、2017年の結果は以下のとおり。
1位 | 三菱東京UFJ銀行 |
2位 | 東京海上日動火災保険 |
3位 | 三井住友銀行 |
4位 | 損害保険ジャパン日本興亜 |
5位 | みずほフィナンシャルグループ |
6位 | 全日本航空空輸(ANA) |
7位 | 日本航空(JAL) |
8位 | サントリーグループ |
9位 | 三井住友海上火災保険 |
10位 | トヨタ自動車 |
このように、就職希望企業ランキングの上位を占めているのは金融関係の企業です。さて、これらの企業のうち上位5位の平均年収を見てみましょう。
銀行名 | 平均年齢 | 勤続年数 | 平均年収 |
三菱東京UFJ銀行 | 38.5歳 | 14.9年 | 800万円 |
東京海上日動火災保険 | 40.7歳 | 10.5年 | 821万円 |
三井住友銀行 | 36歳 | 12.8年 | 799万円 |
損害保険ジャパン日本興亜 | 42.1歳 | 17.7年 | 1129万円 |
みずほフィナンシャルグループ | 40.0歳 | 16.7年 | 947万円 |
金融機関の年収はやっぱり高い?
こうして就職希望企業上位の平均年収をみてみると、確かに世の中の平均よりも高いと言えます。
しかし、注意したいのは平均年齢と勤続年数の部分。若いころから勤め、10年、12年、14年…、と経っていくうちにこのくらいの年収にたどり着くとも言えます。同じ金融機関でも、入りたてやポジションによっては年収300万円代だったりもします。
金融系が人気の理由は「安定」にあった
それにもかかわらず多くの大学生が金融機関に就職したい理由は…?それは、高年収だからということよりも安定性が高いことにあるようです。また、銀行に就職しているといえば世間体はまずまずですね。
ここ数年不況が続いたこともあり、安定志向の学生が増えているようです。給料もそこそこよく、安定性が高い職業といえば、金融系なのです。
金融系を狙うならどこがいい?
上記のランキングに挙がっている就職希望企業は安定しており、勤務し続ければ高年収も期待できるためおすすめです。
その他、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャルグループなどのメガバンクも、さすがに3大メガバンクといわれるだけあって1000万超えの年収が期待できます。三井住友トラスト・HDも高年収です。
金融機関で働くにはどうしたらいい?
銀行のような金融機関に就職するのに、国家資格や特定の免許は必要ありません。ただし、銀行の中でも総合職に携わる人は大卒であることがほとんどです。
特に、大手銀行の総合職に就いている人は、有名な大学の卒業生であることが多いです。ですから、銀行の総合職に就こうと考えているなら、大学を卒業しておくと有利です。
また、持っておくといい資格やスキルがいくつかあるので挙げてみますね。
1.ファイナンシャルプランナー
民間資格です。3級以上をとっておくと就職に有利です。銀行の、特に窓口で働く人は、資金運用に関してお客さんから相談されたり、アドバイスしたりする機会が多いです。そんなときこの資格を持っていると、金融や証券、不動産、保険・年金、ローン、税金などの基本知識を持っていることを証明できます。
2.語学力
最近ではグローバルな取引も増えているので、銀行への就職の際も英語力が武器になります。
3.銀行業務検定試験
金融機関で働いている人を対象にした検定試験で、いろいろな分野に分かれています。この検定に受かると昇進しやすくなるので、金融機関に就職したらチャレンジしてみましょう。
最後に、実は体力勝負な一面も
銀行員は単調で楽そうにも見えますが、大変な注意力が必要で、窓口から見えないところでは重い小銭の袋などを移動させたりと、体力仕事もあります。どんな仕事もそうですが、続けるためには根気強さが必要です。
(文/河原まり)