沖縄の平均年収はワースト1位

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沖縄の平均年収はワースト1位!なぜここまで低いのか?

投稿日:2016年11月28日 更新日:


日本有数の観光名所でもある沖縄は年中温暖な気候や美しい海、琉球王朝時代の歴史的な建造物などがあり、のんびりとした沖縄の生活に憧れて将来移住を考えている人も多いのではないでしょうか。

ですがこういった裏側では基地問題などがありニュースでも毎日取り沙汰されています。また沖縄県に移住するとなると気になるのが仕事ではないでしょうか。

実は沖縄の平均年収は全国でもワースト1位となっており、これは何年も続いているのが現状です。生活をする上で必要なお金を得るためには仕事は必要不可欠なものであり、沖縄で暮らすための十分な収入を得ることがなければ憧れの沖縄ライフも実現することはできません。

ではなぜ沖縄の平均年収は低いのでしょうか。また現地で働いて暮らしている人たちは少ない年収をどのようにやりくりし、自治体などからの援助などはないのかなど沖縄の平均年収について徹底的に調べていきましょう。

賃金・給与の恐ろしく低い沖縄の収入事情

低すぎる沖縄の平均年収

平成25年度の沖縄の平均年収は333万円となっています。単純に12ヶ月で割ると1ヶ月の収入は27万7,500円ですが、税金や保険料などを差し引くと手取り年収は250万円ほどになるので1ヶ月の手取り額は20万8,000円となります。

これに対して全国平均年収は469万円となっています。単純に12ヶ月で割ると1ヶ月の収入は39万円となりますが、この場合も税金や保険料などを差し引くと手取り年収は360万円ほどになるので1ヶ月の手取り額は30万円となります。

沖縄の平均年収と全国平均年収の差はなんと約10万円にもなるのです。

単純に計算すると沖縄に移住すると約30%ダウンしてしまうことになります。実際に沖縄に移住した人の中には30%どころの話じゃない!!という人も多く存在し、中には今までの収入の半分になった!!という人もいるようです。

沖縄の平均年収として出されている数字は男女合わせたものです。さらに男女別に分けると女性の平均年収は278万円となっており、実際に沖縄で働く女性の間でも月15万円もらえれば上等という認識となっています。月10万円から12万円ほどの収入という女性がほとんどです。

正社員になっても勤続年数が長くても給料が低い沖縄

沖縄の平均勤続年数は9.7年です。沖縄の平均年齢は40.6歳となっています。

正社員で10年近い勤続年数でも年収が300万円そこそこというのも沖縄では日常的なものなんて沖縄で暮らすにはかなりの覚悟が必要になりそうです。

沖縄では仕事がない?沖縄の仕事事情

沖縄で就職するのは難しい?

平均年収が全国ワースト1の沖縄ですが、就職状況も厳しいものとなっています。就職状況は有効求人倍率を見るとわかります。

有効求人倍率とは職を求めている人に対する求人数の割合であり、一人に対して何件の求人があるかを示すものです。求人倍率が1.0よりも高ければ仕事を探している人よりも企業が求める人数の方が多いということになり、企業がより多くの労働者を求めることで経済は活性化されていくと考えることができます。

例えば日本の首都である東京であれば、平成28年9月の有効求人倍率は2.72倍となっており、22ヶ月連続で求人数は最高値を更新しています。全国平均を見ても1.10倍となっており、一人に対して一つ以上の求人があることになります。

これに対して沖縄の場合は1998年以降、なんと約20年も1.00倍を超えたことはないのです。1.00倍を下回るということは仕事を探している人の数よりも求人の数が少ないということになり、一人に対して一つ以下の求人となるので沖縄でいかに仕事を探すのが困難であるかがわかります。

ちなみにリーマンショックが起こった2008年には0.27倍まで下がりました。

好きな仕事、良い給料、沖縄では叶えられないことも多い

沖縄にはそんなに仕事がないのか……と沖縄移住のことを考えて落胆している人もいるでしょう。もちろん全くないというわけではありません。観光業や基地内、一般企業での営業やジム、サービス業など全国にあるような職種や企業、また沖縄ならではの観光業など様々な仕事があります。

ですが自分ができること、できないこと、やりがいや将来性、そして良い給料と仕事探しのハードルを上げることで見つからないものも見つからなくなってしまいます。

沖縄の企業や行政も頑張っていないわけではない!

沖縄の平均年収が低いことで実際に沖縄に移住をしたらどんな生活が待ち受けているのだろうと不安になっている人も多いのではないでしょうか。

確かに求人数や給料面などに関しては全国的に見ても低くなっていることから暗いイメージになってしまいます。また中には企業や行政に不安を感じている人もいるのではないでしょうか。

平均年収の低さ、有効求人倍率の低さ、そして失業率の高さなど沖縄の厳しい雇用環境に関して、雇用の場を拡大することができる事業主に対して国としてなんとか援助しようと考えているのです。実際に大きな雇用を生み出す事業主のために助成金として数百万円から数千万円の助成金が準備されています。

例えば雇用開発に取り組む事業主を支援するために用意されているのが地域雇用開発奨励金です。

事業所を設置、整備して地域に居住する求職者を雇い入れる事業主に対して女性するものであり、雇い入れた人数や設置、整備の費用に応じて最低50万円から最高800万円の助成が行われます。

また沖縄に住む若い世代の人たちを積極的に雇い入れる事業主に対しては事業所の設置や整備を行い雇い入れると35歳未満の沖縄県に居住する若年求職者に対して支払った賃金に相当する額の一部を助成が行われます。

もちろんただ単に雇用を行うだけでは助成を受けることはできません。適正な雇用管理を行うことで初めて助成を受けることができるようになり、雇用を拡大して沖縄の厳しい雇用環境を変えていくことができるのです。

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年収が低いのに生活できるのはなぜ?

沖縄の物価が安いから平均年収が低くても生活できる?

平均年収が低いことからひと月に得ることができる収入も低いのが沖縄ですが、それだけの収入で日々暮らしていくことができるのか疑問に思う人も多いでしょう。

そこで思いつくのが物価です。物価が低ければ収入が低くても十分暮らしていけますね。

極端なたとえ話をするなら日本の平均年収があれば東南アジアなどに移住するとお手伝いさんつきの豪邸に住めるなんて噂もあります。これは物価が安いから実現することです。沖縄でも同じことが言えるのでしょうか。

実は違います。

沖縄の物価はほぼ東京と同じとなっているのです。

離島となるので流通コストがかかることから沖縄の物価は決して安くはありません。食料品などは普段関東で買い物をしている人が見ても割高に感じます。チェーン店であれば全国どこでも価格は同じなので沖縄だけが安いなんてことはないですね。

あえて言うならばスーパーやコンビニなどではなく市場などが盛んなのでそちらで買い物を済ませることで日々の暮らしにかかるコストを抑えることはできます。

とは言っても生活にかかるコストは沖縄と沖縄以外の県で大きな差があるわけではありませんし、沖縄の交通事情を見ても自家用車がないと生活は不便になるので交通機関が発達している都会に比べると車の維持費などは余計にかかってしまいます。

ではどうやって沖縄の人はやりくりしているの?

沖縄に住んで働いて収入を得ても必要最低限のお金でやりくりする必要がありますし、実際に現地の人はそういった生活をしています。ではどうやってやりくりをしているのでしょうか。

大きな節約になるのが住居に関するやりくりです。基本的には沖縄ではひとり暮らしをするのではなく実家に住んでいる人が多いようです。

結婚をしても同居をすることも多くあり、沖縄では実家から職場が遠いと言ってもたかが知れていますし、一人一台車を所有しているという家庭がほとんどなのでひとり暮らしをするよりも生活にかかるコストを抑えることができます。

また普段の生活の中でも

  • 外食をして残った分は持ち帰る
  • お風呂はシャワーのみ
  • 遊ぶのは無料の施設

など沖縄ならではのやりくりの方法があります。

そして最後に見栄を張らないということが沖縄で暮らす前提となっています。この意識があるからこそ低い年収でも幸せに暮らすことができるのではないでしょうか。

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(文/中村葵)

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