【この記事の目次】
依然として日本は睡眠不足大国だ
日本という国は戦後の1960年代のモーレツ以降からずっとそうなのでしょうか、とにかく眠らない国です。OECDの調査によると、世界でワースト2位の不眠大国となっています。
また、日本大学医学部の内山真教授によると、睡眠障害を予防することで節約できる医療費は約1兆6000億円とも言われています。
こうなってしまった背景には24時間営業の店舗が増えたことや、深夜番組の放映、インターネットの普及など、おおよそ誰しも思いつく要因はいっぱいありますが、私が思うに何より最大の要因は「眠らずに働くこと自体が美徳である」という何の根拠もない文化が根付いていることにあるのではないでしょうか。
睡眠不足は、心身にさまざまな障害を引き起こす
夜が更けるのも忘れて仕事に没頭したり、受験勉強をしたり、自分のやりたい作業に集中したりすること自体は素晴らしいことだと私も思います。何年もそういう状態を続けるのは無理ですが、人生どうしても頑張らないといけない時期はあることは理解しています。
しかし、人間は眠らないと眠くなり、日常の行動や仕事に悪影響を及ぼすのは当然ですが、それ以外にも、
- 疲れがとれにくくなる
- 病気にかかりやすくなる
- ケガが治りにくくなる
- 太りやすくなる
というようなことが起こるわけです。人間の身体は眠らないと、このようにどんどん壊れてしまうつくりになっているのです。どれだけの量を眠らないといけないのか、それには程度の差はありますが、まったく眠らなくても大丈夫という人間はこの世にはいません。
あなたは自分が何時間眠ればすっきりするか、把握してますか?次は人による睡眠時間の違いについて考えてみます。
ロングスリーパーとショートスリーパーについて
ちなみに私の理想の睡眠時間は7時間ほどです。もっというと23:00までには寝床に入り、朝6:30にすっきり起きるというのが平日の理想です。ただ、その時の体調や天候もありますし、お酒を飲んだ翌朝は当然すっきり起きるのは無理です。
しかし、ナポレオンは3時間しか寝ていなかったという有名なエピソードをはじめとして、日本にも世界にもショートスリーパーは確かに存在します。一方でエジソンやアインシュタインは10時間は寝ないとダメだったというロングスリーパーといわれています。同じ人間なのに、どうしてここまで違いが出てしまうのでしょうか?
残念ながら睡眠時間が人によって違う決定的な理由については、いまだに解明されていないそうです。なので大切なのは自分にとって最適な睡眠時間を知ることに尽きるわけです。
なぜ人によって睡眠時間が違うのか?
そもそもなぜ睡眠にはここまでの時間がかかるのか、改めて考えてみましょう。人間が眠っているあいだに体の中で何が起こっているのかといいますと、
細胞を修復する工程 → 記憶を定着する工程 → 免疫細胞が抗体を作る工程
というように、まるで自動車工場の流れ作業のようにひとつひとつの工程が順番に行われているのです。
1回の睡眠をすっきり完了させるためには、これらの工程をすべて通過する必要があります。ところが人によってこのすべての通過に要する時間が3時間で済む人もいれば10時間もかかる人がいるのです。これが人による睡眠時間の違いの正体です。
ここまで、眠る時間について解説してきましたが、次は自分にあった眠り方を探る方法です。
「快眠」を得るためにはどうすればいいのか?
眠る時間についてはわかりました。では次は眠り方について考えてみます。上手に眠るコツってあるのでしょうか?世間でいわれている快眠を得るための情報をまとめてみました。
1.日中の過ごし方
朝起きたらまず窓を開けて日光を浴びる、というのは定番ですが、それ以外にも
- 起床する時間と食事する時間を同じにする
- 午後15時以降は、昼寝・居眠りしない
- 10,000歩のウォーキングをする
- 日記を書く(明日のやるべき事の再確認や心配事などの解消につながるため)
- 夕食の後、軽い筋トレをする
- 38℃~40℃くらいのぬるま湯に20分くらいつかる
- 眠る1時間前は、スマホやパソコンを見ない
というのもあります。筋トレって意外でしたね。意識的に疲れさせるので効果があるのでしょうか。
2.食事や飲み物のとり方
これも定番の「夜食NG」や「寝酒はほどほどに」などがありますが、それ以外にも
- フルーツを食べる(メラトニンを摂取できるからだとか)
- 寝る前にハーブティーを飲む
- 午後17時以降は糖分の摂取をひかえる
というのも大事です。夜に糖分をとってしまうのはあまり良くないことだったんですね。
3.ツボ押し
『巨闕(こけつ)』と『期門(きもん)』の2つのツボを押すと良いそうです。
巨闕はみぞおちの中心にあります。そして、期門は巨闕からやや下がった両脇にあります。巨闕から期門を息をゆっくり吐きながら指で押すと、腹部や胸部の緊張がほぐれて身体が寝付きやすい状態になるみたいです。
私もやってみましたが、ふ~んそうなのか、と思うくらいでした(笑)。たぶん、効果はあるものだとは思います。
4.寝室の環境づくり
いよいよ寝室まで到達しました。これも色々といわれてますね。みなさんはどこまで実践できてますか?
- 寝室の照明は控えめにする
- 蛍光灯のような白い光ではなく、暖色系の照明にする
- 間接照明にする
- 室温を夏は26~28℃、冬は18~23℃にする
- 湿度は50%が理想
- 1級遮光カーテンを使用する
- 自分にあった寝具を使用する
私たちにとって、一番難しいのが、最後の「自分にあった寝具」の選び方ではないでしょうか。私も今は近所のホームセンターなどで買った低反発まくらとマットレスを使っていますが、たまに首が痛くなってしまう日もあったりして、「本当にこの寝具が自分にとってベストなのだろうか」と迷うこともあります。
快眠のための寝具選びについて
では自分にとって最良の寝具とはあるのでしょうか?考えた私は、浅田真央や錦織圭をはじめとした数々の一流アスリートや、眠りにこだわる方々が愛用しているマットレスパッドを提供し続けているエアウィーヴにその疑問をぶつけるべく、同社のショールーム「エアウィーヴ銀座コア店」に行ってきました。
「高反発マットレスは寝返りのしやすさのため」
――最近は高反発マットレスとか低反発マットレスとかいっぱい出ていますよね?ユーザーとしては違いがいまひとつよく分からないのですが、エアウィーヴがこだわっている点はどういったところなのでしょうか?
エアウィーヴ・友安早耶加さん(以下、友安さん) : エアウィーヴは2007年から適度な反発力のあるマットレスパッドを提供しています。その理由のひとつに、寝返りのしやすさがあります。ちょっとこのマットレスパッドを手で押してもらっていいですか?
――想像していたよりもとてもしっかりと反発してきますね!
友安さん : ですよね。これは寝返りの動きにスムーズにマットレスパッドが反応して反発してくれるんです。
――そもそもですけれども、寝返りってそこまで快眠に影響しているのですか?
友安さん : とても影響しています。成人は寝ている間におよそ20回から30回も寝返りをうっていると言われています。そこで楽に寝返りをするために、身体の動きをスムーズにしてくれるのがエアウィーヴなんです。
このエアウィーヴの性能を視覚的に見ることもできます。ちょっとここに横になってもらってもいいですか?
友安さん : 画面を見てください。色が赤くなるほど、強い体圧がかかっていることになるのですが、ご覧のとおり背中~腰~足にかけて全体が青くなっているのが確認できます。
――本当ですね。きれいに青くなってます。
友安さん : これもエアウィーヴを構成するエアファイバーがあらゆる方向から身体を支えて、均等に体圧を分散しているからなんです。そして、先ほどの適度な反発が自然な寝返りをさせてくれるんですよ。
――こういう自分の身体のクセがどうなっているのかも知りたいものですけれども、それはここ(エアウィーヴ銀座コア店)に来れば教えてもらえるのでしょうか?
友安さん : できます。ご来店いただいたお客様には睡眠チェックシートを使用して、それをもとにお客様ひとりひとりにあった寝具の選び方をアドバイスしています。
「本当に軽い力で寝返りがうてる」
――ためしにエアウィーヴのマットレスパッドで寝返りをうってみていいですか?
友安さん : どうぞどうぞ。靴のままで結構ですので寝てみてください。
――じゃあちょっと失礼します。
――をぉ~!本当だ~!!いつもの自分のベッドだと寝返りうつときに「よっこいしょ」って身体をひねる感じでやってしまうんですけれども、これだと本当に軽い力で身体を回転させることができますね~。
友安さん : それに、カバーにはCoolとWarmの両面があって、季節によって表と裏を使い分けられます。
――あ、こっちの面はメッシュになっていますね。
友安さん : そちらがCoolで暑い季節にお使いいただけます。今、表になっているのはWarmでこちらは寒い季節用ですね。
「深部体温は睡眠促進にとても重要なんです」
――ここまで寝心地のいいマットレスパッドをどのように開発していったのですか?
友安さん : 私たちは専門家やIMGアカデミー等、さまざまな協力を得て睡眠研究を行っています。その中のひとつで、エアウィーヴと反発力の弱いマットレスを使った比較試験を行いました。このグラフを見ていただくと分かりますように、エアウィーヴの赤いグラフが大きく下がっていますよね?これは睡眠時の「深部体温」が反発力の弱いマットレスに比べてより低くなった結果です。
――深部体温が下がるとどうなるんですか?
友安さん : より深く眠れるようになります。眠りに入る前後の時間の体温変化というのは睡眠促進にとても重要なんです。このように入眠初期でより強い持続的な深部体温の下降が生じていることで、より深い徐波睡眠が実現できるのです。
――ここまで明らかな違いが出るのも驚きですね。しかし、高反発のものだとイメージ的に固くて寝返りがしにくそうな気がするのですが?
友安さん : その点も実験しました。今度はこちらの図を見てもらっていいですか?こちらはグラフの高さが筋肉の必要としたエネルギー量だと思っていただければいいのですけれども、エアウィーヴの必要エネルギー量は反発力の弱いマットレスと比べて少ないことが示されています。
――ここまで科学的なデータがあると、安心してエアウィーヴを選ぶことができますね。
「エアウィーヴ素材はご自宅のシャワーで洗えます」
――寝具ってどうしても汗がたまりますよね?日ごろのお手入れ方法も気になるのですが?
友安さん : マットレスパッドのカバーは横のファスナーを開ければ外すことができますので普通に洗濯できます。中にあるエアファイバーもまるごとご自宅のシャワーで洗い流すことができるんですよ。洗ったらお風呂場等で干していただければ乾きます。
――マットレスパッドが水で洗えるなんてすごい話ですね!
友安さん : なので清潔に保つことができます。エアウィーヴはマットレスパッドだけじゃなくて枕も提供していますが、私はこの枕こそ男性の方にたくさん使っていただきたいと思っているんです。枕に染みつきやすい汚れも臭いも、きれいに洗い流せます。
――この枕の中にもエアファイバーが入っているんですか?
友安さん : そうです。枕の高さを調整できるようになっています。
それにこのエアウィーヴ素材は90%以上が空気でできているので通気性が抜群で蒸れにくいんです。だから「夏は涼しく、冬は暖かい」を実現しているんです。
--
1日あたりのコストと考えればわずか30円足らず!
寝具というものは毎日使うものです。旅行や帰省しているときは例外として、それ以外の日はあなたは必ず自宅の布団やベッドで睡眠をとっているはずです。また、およそ1日の3分の1の時間をその寝具の上で過ごしているわけです。
人は食費については比較的惜しみなくお金をかけます。日本人の毎月の食料にかける費用の平均は、2014年の総務省「家計調査」によると、月7.1万円もあるのです。
ところが生きるために同じほど重要な要素である睡眠を支える「寝具」については私たちはどれだけこだわっているでしょうか。首や腰が痛い状態で目覚めた朝を幾度となく迎えていないでしょうか。
エアウィーヴ社いわく、マットレスの推奨する使用期間は7~8年なので、例えば70,000円のエアウィーヴを使用した場合、1日あたりのコストは、7年まるまる使用したとしても
70,000円÷(365日×7年)=27.397……円
と、わずか30円足らずなのです。毎日たったの30円で究極の快眠が手に入れられると考えれば安くないでしょうか。
【エアウィーヴ銀座コア店について】営業時間 : 午前11時~午後8時 |
(取材協力・画像提供/株式会社エアウィーヴ ホールディングス)
(取材・文/HOW MATCH編集部)