株式投資をしてみたいけれども、何となく複雑そうだとか難しそうと思っていませんか?大金を投資しなければならないのでハードルが高いと思っている人もいらっしゃるかも知れません。
しかし、ちゃんとした手順を踏めば株式投資は簡単に行える上、少額からスタートすることも可能です。
この記事では、これから株式投資を始めたいと思っていながら、右も左も分からないという超初心者に対して、この順番どおりにやれば手軽に実践できるという内容を紹介します。
【この記事の目次】
そもそも株ってなに?
そもそも株っていうのは一体なんなのでしょうか?ゼロから解説するために、まずは株とは何かというところから一緒に学んでいきましょう。
例えば会社を作ったり事業を発展させたりするためにはどうしても資金が必要になってきます。資金調達の方法は銀行にお金を借りるなど色々ありますが、いずれも返さなくてはなりません。
株の場合は、会社が株券を発行し、投資家がそれを買う事によって資金調達ができます。つまり投資家はその会社のオーナーの一員になるわけです。
会社側は、調達した資金を返す必要はありません。投資家は資金を貸しているわけではありませんので、資金を返してもらうのではなく、買った株券を他の投資家に売ることで資金を回収します。
もし、その株を買った時より高い値段で売れば利益を得ることも可能で、投資家の一番の目的はそこにあるといえるでしょう。
株式投資で利益を得る方法は実は2種類ある!
投資家は株を買って利益を求めることが目的だと書きましたが、実は株で利益を得る方法は大きく分けると2つの方法があります。
1つは株を買ったり売ったりして、その差益を得る方法です。安い時に買って高い時に売ればその差額が儲かりますよね?逆の方法もありまして、高い時に売って安い時に買うという方法もあります。
こう書くと、ちょっぴり複雑に思えるかも知れません。先に売るということがイメージできないかも知れませんが、これは実践していくうちにすぐに体験的に理解できますので、ここでは先に売って後から買うことができるということを頭の片隅に入れておいて頂く程度で結構です。
株で利益を得るもう1つの方法は、配当金を得る方法です。会社が利益を出すと株主に対して定期的に配当金を出します。
ただ、配当金は株数によってその金額が変わってきますので、個人投資家が日常生活の中でちょっと投資をしてみたいというレベルであれば、配当金で大きな収入を得るのは難しいかも知れません。
ここでは前者の、株価の変動によって利益を得る方法をお伝えしますので、配当金はオマケ程度にお考えいただければ良いかと思います。
株式投資のメリットとデメリット
株式投資はあなたの大事なお金を投資するわけですから、初心者が始める場合いは、まずは株式投資のメリットとデメリットの両方をしっかり理解して、地に足を付けた投資をされることをおすすめします。
まずメリットですが、株式投資では
- 値段差による利益や配当金の他にも株式優待
- 経済の知識が付く
というメリットがあります。
株式優待とは、その会社の株を買うことによって、配当金以外にも商品や割引券、優待券などを貰うことができるというものです。株式優待の有無や内容は会社によって異なりますので、それぞれの会社の株を買う時にチェックしてみてください。
株式投資のデメリットとしては、
- 値段差による損失
- 業績悪化によって配当金が出ない場合
などがあげられます。また、会社が倒産してしまった場合は、値段差による損失どころか、株の価値がゼロになりますので、購入した金額分が全て損失となる場合もあります。
メリットとデメリットを事前に頭に入れてから、少しでもリスク軽減を意識した投資を心がけましょう。
1万円で投資家に!?ミニ株のすすめ
初心者が株式投資を始める場合、いきなり大金を投資に使うことはあまりおすすめできません。しかし株式投資は単元株という単位が決まっているのでどうしても大きな金額で投資をすることとなってしまします。
たとえば、単元株が1,000株の会社の株価が350円だった場合、この会社の株を買おうと思ったら350円×1,000株=35万円が必要となります。
初心者にはハードルが高いかも知れませんね?そこで、おすすめしたいのがミニ株です。ミニ株は1株単位で購入できる方法で、1万円程度からスタートすることが可能です。
全ての証券会社が取り扱っているわけではないのですが、多くの証券会社が取り扱っていますので、小額から始めたい人におすすめです。
初めの一歩は証券会社選び
さて、ここまで株とは何かについてや、株式投資のメリットとデメリット、少額でスタートする方法などを紹介してきました。ここからは実際に株式投資を始めるにあたって、具体的にどうやって始めればいいのかを解説して行きたいと思います。
株式投資の第一歩は、証券会社を選びです。株式投資は証券会社を窓口として行いますので、証券会社選びが必須条件となります。
まずは証券会社の資料請求をするか、ネットで各証券会社のサービスや料金、それぞれの違いをチェックしてあなたに合いそうな証券会社を選びましょう。
証券会社を選んだら、さっそく口座開設の手続きに入りましょう。ここでワンポイントアドバイスをするならば、株式口座にお金を入れたり、儲かったお金を振り込んだりするための銀行口座は、株式投資用の銀行口座にされると良いでしょう。
日常生活で使っている銀行口座ですと、生活費と株の損益がごちゃまぜになってしまいますので、分かりやすく分けるために株式投資用の口座が無難です。
二歩目は証券口座に入金
証券会社が決まったら証券会社の口座にいよいよ入金です。入金が済んだ段階からいつでも株を買うことができるようになります。
ここで最も重要なことは、株式投資を行う場合は、必ず余裕資金で行うということです。株式投資はギャンブルではなく、あくまで投資ではありますが、しかし元本割れをするリスクや、下手をすれば元本全てがなくなってしまうリスクもあります。
余裕資金以外の必要なお金で取引をして、もしも損を出してしまうと、取り返そうと思って冷静な投資ができなくなる恐れもあります。
少しずつ投資に慣れていってリスク分散やリスク軽減をすることはできたとしても、それでもリスクがゼロではありません。万が一ゼロになっても影響がない余裕資金を入金しましょう。
そして投資家へ!
証券会社の口座に入金が済んだら、あなたはもう投資家の仲間入りを果たしたということになります。
さっそくどこかの会社の株を買ってみましょう!と言いたいところですが、なんの知識もなくお金を使って投資をしてしまうのは無謀としか言いようがありません。
投資したお金がちゃんと利益を出して返ってくるのか、分析してから買う必要があります。とはいえ、初心者なのにいきなり分析しろといわれても困りますよね?投資をする前に分析の方法を学ぶ必要があります。
株式投資の分析方法は大きく分けると2種類あります。
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
小難しそうな言葉かも知れませんが、それは名前だけです。それぞれを具体的に見て行きましょう。
《銘柄の選び方》ファンダメンタル分析とは?
ファンダメンタル分析とは、市場の動向や業界の動向、その会社の経営や財務状態などをチェックする分析方法です。株式を購入する時に閲覧できる情報や、新聞やニュースなどを総合的に判断します。
例えばIT関連のA社の株を購入したいと思った場合、マクロ経済からミクロまでを分析してみます。
マクロ経済は、A社を取り巻く業界は今後伸びそうなのか?それとも下降線なのかという大きな流れを判断します。その辺りは新聞やニュースなどをこまめにチェックすることで分かってきます。
ミクロの話しとしては、そのA社自体の将来性を分析します。A社の財務状態は証券会社のサイトからでも見ることができますので、健全なのか不健全なのかを判断しながら購入を検討しましょう。
《銘柄の選び方》テクニカル分析とは?
テクニカル分析とは、証券会社が用意しているチャートなどのツールで、これから値上がりしそうか値下がりしそうかを判断する方法です。
人それぞれ考え方はあるでしょうが、個人投資家の場合、一般的にはこのテクニカル分析が有効と考えられているようです。
ファンダメンタル分析は情報が命となりますが、大口株主やプロ投資家と情報戦をしても勝ち目はありません。彼らの方がどうしても早く情報が入ってしまうので、我々は不利になってしまいます。
その点、テクニカル分析は皆平等に分析できるツールですから、個人投資家にもチャンスがあるいえます。
テクニカル分析の具体的な分析方法は大量に書籍がでていますので、ここで紹介できるような内容ではありません。書籍ごとに数々のノウハウがありますので、その中であなたに合った方法を選んでみてください。
しかし、1つだけいえることは、いきなりいろいろな方法を試さない方が良いということです。テクニカルツールは数が多すぎて、多くを試していると何が正しくて何が間違っているのか、自分の基準が分からなくなります。
1つに絞り込んで自分の基準を確立してから他の方法も試すという手順が、初心者が中級者になる早道だと思います。
株式投資はあくまで余裕資金の範囲で
初心者が株式投資を始める場合は、余裕資金の範囲で、メリットとデメリットに配慮しながら投資をされることが重要です。
投資をする際にはテクニカル分析をしっかりと学んでから、あなたの投資法を確立し、ついでに配当や優待などのオマケもゲットして下さい。地に足の付いた投資がギャンブル化しないための鉄則です。
(文/田中英哉)