オス!オラミゾレ!うううう、なりたい……オラはお金持ちになりてぇ。絶対にお金持ちになりてぇんだ!!そんなことを考えながら宝くじを買ったり、パチスロをしている男、それがオラだ。
まあ宝くじはなかなか当たらないし、パチスロは10年やってきて収支は一応プラスだけど、その額せいぜい1,700,000円。オラには楽して儲けるギャンブルの才能はねえのかもしんねえぞ!?
けどよ、何かの拍子で、運が上昇することもあるかもしれねぇよな。そして、その運の上昇に密接に関与している秘密は、お金持ちたちの言動を見れば分かる可能性だってあっぞ!?
そこで今回は、インターネット上でお金持ちがやっているというジンクスを拾って実践し、その結果どうなったのかという結果を紹介したいと思うんだ。カァ〜!オラ久しぶりにワクワクしてきたぞ!絶対見てくれよな!
「引き寄せの法則」
というわけで、本題に入ろう。今回はネット上で得られるお金持ちのジンクスに焦点を当ててみたい。
まず、「引き寄せの法則」。これは割に有名なジンクスだ。思考や言葉を現実化させるというのが、ざっくりとしたこの法則なんだけど、簡単に言えば年中「苦しい、貧乏だ」とか言ってる人は、その言葉の力でどんどん人生が悪い方に進んでいきがち、というもの。
だから逆に「毎日幸せだなぁ」とか「もうすぐまとまった金が入る」と言い続けることで、幸せを引き寄せるというもの。
ではどうして日々平和を訴えている団体が、何故未だにその大願を成就できないんだって話になるんだけど、それはこの法則から言えば、平和が成就すると、この団体がお金儲けができなくなって……(以下自粛)。
というわけで早速、10日ほど「幸せだなぁ、金あるなぁ」を連呼して暮らしてみた。
結果から言うと、実験初日で風邪を引いて寝込み、2日目に病院でインフルエンザをうつされた。さらに5日目あたりで彼女と喧嘩をして、6日目に飼い猫が輪ゴムを誤飲し、10日目に彼女と別れた。
ということで、引き寄せの法則なんてモノは存在しないことが明々白々となった。
次、いってみよう。
「お金の出入りに一喜一憂すべからず」
これ、どっかの金運上昇指南サイトに書いてあったんだけど、お金の出入りに対して、あんまりネガティブに思っちゃうのもダメらしい。金は天下の回り物と言うように、出ていったお金は、いつか手元に戻るというイメージを大事にすること。そうすることで金運はアップするというのだ。
しかし、この考え方が間違っているのは、僕の実家が借金まみれであることを見てもよく分かる。「おいおい適当なフカシこいてっと、マジモンの貧乏人に放火されっぞ」と思いつつ、この説は実験することすらしなかった。
「金運を呼び込む護符を書く」
さあ、いよいよ大本命だ。オカルト関係の個人サイトに、たまに掲載されているような、金運がアップするという護符の作り方。これを実際に真似て、僕も護符めいたものを作ってみた。
作り方は非常に簡単なんだけど、文字を入れる際には半紙に自分で硯(すずり)を削って用意した墨を使わないといけなかったのが結構な手間だった。
完成した護符は、肌身離さず身に着けておく必要があることと、常に護符の力を信じていなければならないという。この点は、前述の「引き寄せの法則」と似ている。
この手の話って、やっぱり「信じる者は救われる」って結論がありきなんだなぁと思った。そして僕には、その信じる力が欠如している。やっぱり冷静になればなるほど、金がある人間はそもそも金のある家庭に生まれて、何不自由なく大学に通わせてもらい、いい企業に入社するか、人脈を形成していることがほとんど。イレギュラーなケースなんて今も昔もほとんどない。
そんなことを考えているからか、当然護符はただの紙切れ。何の効果も得られなかった。
金の有無は運命によって決まる
実はこのほかにも、マジで本命とされる金運アップの秘術があった。しかし僕はこれを実践していない。それはインドネシアに伝わる、シャーマンが秘匿した禁忌中の禁忌で、他人の人生を代償として、金運を奪うというものだ。いわば金運を二人力にしてしまうというものである。
知人のオカルトライターが「確かな情報だ」と、こっそり教えてくれたものだ。
ただ、この手の呪いは対象の人生を潰してしまうし、呪いをかけた人間だって、いつかはその報いを受ける。しかも実践するには、わざわざインドネシアまで出向いて、そこのシャーマンに儀式をやってもらう必要もある。めんどくせぇよ、もう超めんどくせぇよ。
というわけでも、僕の金運アップ! お金持ちジンクス作戦は全て失敗となった。やっぱり人間、なるようにしかならないんだから、下手に足掻くもんじゃない。それに、金がないことより、彼女がいなくなったことの方が、よほど辛いってものだ。
(文/松本ミゾレ)