シングルマザーの貧困問題。なぜ女性たちは年収180万円になったのか?

年収を上げたい        2017年02月02日

女性の貧困

(この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。)


  • 正社員として就職できなかったことがきっかけで

    最近の日本は格差社会と呼ばれ、年収200万円以下で一人暮らしをして、毎日カツカツの生活をしている貧困女子と呼ばれる20代から30代の独身一人暮らし女性が増加しています。その数は、ある調査によると3人に1人とも言われています。

    一般的に「貧困」の状態とは、手取り額から家賃を差し引いた額が8万4999円以下となる場合を定義されています。

    彼女たちの世代は、大学という高い教育を受けたにもかかわらず、就職活動のときにリーマンショックなどの不景気の影響で正社員として就職ができず、学校卒業後も派遣やパート、契約社員などの非正規雇用として働き続けたために、年収200万円未満の状態で生活しているのです。4年生大学や院卒など高学歴であっても例外ではありません。

    仮に年収200万円だったとした場合の手取り額は月収16万円ほどで、一人暮らしの場合は家賃や光熱費などがかかります。

    また、大卒の女性の中には奨学金などで進学した人も多く、奨学金返済という借金を背負って、より苦しい生活を送っています。彼女たちの中には、せっかくの学歴を生かしきれず、残念ながら大学進学費用を「ムダ金」だったと感じている人たちもいるようです。

    抜け出せない非正規雇用地獄

    学歴があっても時給1000円に満たないアルバイト収入で生活するアラフォー女子や、シングルマザーたちの所得では、老後の蓄えはおろか、ほとんどが生活費で消えてしまうために貯金をすることもままなりません。両親と共に暮らせば、ギリギリでも生活が可能ですが、両親もすでに高齢者であったり、生活困難者であったりして頼れないケースも多々あります。

    シングルマザーの場合は児童手当(旧子供手当)を受けることも可能ですが、15歳以下までの子供を扶養する保護者に対してで、子供が中学卒業の年になると手当が受けられないという現実もあります。

    働けるうちはまだよいですが、失業や病気などの不測の事態に直面したら、国の支援だけでは対処できない不安な状態で暮らしています。

    正社員であれば、社会保険料もしっかり納めることができ、傷病手当や失業保険などで不測の事態にも対応できます。所得に関しても毎年昇給して、賞与も支給され、最低限の社会生活が送れますが、非正規雇用の彼女たちにはそのような待遇は望めません。

    しかし、仮に正社員として転職できても、日本では大手企業の多くは新卒で女性の正社員雇用は行っていないため、採用されるところは、非正規雇用と待遇や収入があまり変わらない中小企業、零細企業や、問題となっているブラック企業にしか就職口がないという現実があります。

    しかも厳しいことに、今の時代でも「女性は結婚したら辞める」という社会通念がまだ根強く残っている場合もあり、待遇において男女差があり、男性並みの待遇やチャンスを受けられないというケースもしばしば見られます。

    ついには、風俗店や売春などで男性達を相手にするセックスワークという労働で体を張って裏社会でお金を稼ぐという方法でなんとか暮らしている人たちもいるのも事実なのです。悲しくも社会はそういった人たちを卑劣者のように見てしまうのです。

     

    派遣法の改正が仇(あだ)となったのか

    現在、女性に人気がある事務職の大半は、派遣やパートなどの非正規雇用だったり、事務業務自体を専門の業者に委託しているケースだったりしています。

    そのため、女性が正社員で働くには、求人が多い営業や、常に人材不足である介護関係に就くしかなくなるわけです。そういった仕事のキャリアや経験がないだけでかなり不利になってしまうのです。

    女性の貧困問題には、労働者派遣法の改正によって労働環境が変化したことも影響していると考えられます。法改正によって同一事業所での受け入れの上限が3年となったことにより、派遣女子にとっては環境が不安定になった、高齢になるにつれて受け入れ先が少なくなったなどの危機に直面する可能性が増えました。

    その結果、スキルアップもできず、賃金も良くならず、労働環境が不安定になるといったマイナス要素が積み重なることとなってしまいました。

    そのため、20代から30代の未婚の女性のなかには、この苦しい生活から抜け出すため、安定した結婚生活を希望して、婚活を始める人も多いのです。

    生活のための必死の婚活

    世間では婚活をしている女性は、医師や弁護士などの高年収で社会的地位の高い、富裕層の男性を捕まえるために積極的に行動しているというイメージがありますが、実際は最低限の生活を維持するために結婚相手を必死に探しているという女性の貧困問題が婚活現場でも現れています。

    しかし現実はそれ以上に厳しく、生活費を稼ぐためにアルバイトをかけもちして、昼夜問わず働いているために婚活をする余裕もない女性も相当多く、実際に本格的に婚活をしている女性というのはごくわずかのようです。

    経済的に余裕もないため、ファッションや化粧品などの商品を買うこともできず、自分磨きや女子力アップにかけるお金もなく、婚活や恋愛の場に出るのが躊躇われてしまい、男女の出会いからより遠ざかってしまうことも多いようです。

    また、階層社会の構造によって、似たような経済環境の男性にしか出会う機会がなく、結婚をしたとしても貧困の状況を改善できないという現実もあります。

    結婚後も女性の貧困格差はなくならない?

    お金を妻に渡さないケース

    一方、家庭がある既婚者でも夫のリストラや給料カットによって収入が減少してしまい、貧困から抜け出せない人もいます。

    また、最近深刻になっているのが経済DVとよばれるもので、夫が自分の給料のうち生活できるギリギリの少額なお金しか妻に渡さないケースです。

    専業主婦であったり、パート収入しかなかったりする場合は、たとえ結婚していても年収200万以下で生活している独身女性と同じような生活になります。

    経済DVの被害者になると恐ろしいのが、結婚していて配偶者には十分な収入があり、世帯収入としては中流層以上の所得層であるにも関わらず、妻は家庭内で貧困状況になった上に生活保護も養育費も申請できない状況となるのです。

    深刻化する夫による経済DV

    経済DVは正式な離婚理由になりますが、離婚しても1人で生活していけるだけの収入のあてがない女性もいます。そういう女性は、DVが辛くても生活のために離婚できず、貧困生活に耐え続けているのです。

    もし仮にうまく離婚できたとしても、子どもがいればシングルマザーとなり、子どもの託児所や保育所の空き問題や、長時間働きにくいという問題が浮上してきます。

    今の日本には父と母の共同作業が必要か

    シングルマザーたちの実情は思ったよりも深刻です。生活保護などの手当をもらっていてもギリギリの生活をしているような母子家庭が、肉体的にも精神的にも安定した生活を送るのは難しいでしょう。

    さらに子どもがいるのであれば、育児という重責を母親ひとりの体力と経済力で乗り切るのは、本当に並大抵のことではありません。恐ろしいのは、母子世帯における貧困の連鎖が強く、学校に通わせられないなど、十分な教育費をかけられないため、将来的に子供たちも貧困に陥ってしまう可能性があるのです。

    すべてのシングルマザーに当てはまるとは言いませんが、今の日本においてはやはり、父親と母親の共同作業で家庭を支え、子どもを育てていく環境がとても大切になってくるでしょう。

    また、共働きで家計を支えるとなれば、経済力だって高まります。一人にかかる生活費は今までの1/2で済ませることができ、貯金をする余裕も生まれるかもしれません。

    自分をしっかりと支えてくれるパートナーに出会うために

    手をつなぐ女性と男性

    貧困やシングルマザーなど、自分達を取り巻く環境を超えていくためには、行政の支援だけではなく、パートナーの存在はとても大きな力になることでしょう。

    現状を考えると婚活や恋愛の場に出向くということに躊躇いはあるかもしれません。しかし数年先の未来を幸せなものにしたいという想いがあるのであれば、今からでもきっと遅くないのではないでしょうか?

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    男性の立場から考えてみても、年収が低い女性の方が年収が高く自由にお金を使ってきた女性よりも使えるお金が制限されていた分、堅実でお金の管理能力に長けている人が多いと言えるでしょう。

    また、ギリギリの生活のなかで子供を育てているガッツのある母は強し。家庭をしっかり支えてくれるのはもちろんのこと、仕事や生活をしていくうえで刺激を与えてくれるパートナーになってくれるのではないでしょうか?

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    HOW MATCH編集部
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