1946年創業のぺんてる株式会社は、文房具の開発および販売を手掛けるメーカーです。他社にはできない製品の開発を目指し、高度経済成長期には多くの筆記具を開発しました。
近年も筆記具開発に注力しており、2010年には世界最低粘度の『VICUNA』を発売しています。今回は、ぺんてる株式会社の年収や社風について見てみましょう。
推定年収は400万円前後
ぺんてる株式会社の平均年収は非上場企業のため明確ではありません。過去に在籍していた人の声を聞く限り、平均年収は380~450万円前後ではないかとされています。部長職では年収700万円程度だそうです。
50歳時点での平均年収は、高卒432万円・大卒675万円と言われています。幹部候補として活躍するのは大卒社員のほうが多く、高卒との年収格差がある点は否めません。
ただし、ほかの企業でも同様の現象が起きているため、ほとんど気にすることはないと考えられます。
評価制度については古い社風のため、給与面についての影響は大きくありません。昇給・賞与への影響が少ない上、昇給スピードは速くないようです。
ただし、給与が低くなりがちな文房具業界においては、比較的給料水準は高いと考えてよいと思います。
世界に通じる社訓と企業行動指針
1962年に制定した「社訓」と2005年に制定した「企業行動指針」を通じ、ぺんてる株式会社では社員の活動を促しています。同社の財産として古くから掲げられていますが、要約すると
- 人格形成
- 奉仕精神
- 社員のアイディア尊重
という3点が特徴です。
社訓のうち、ぺんてる株式会社は優れた製品づくりを通じ、世界中のお客様に提供することを謳っています。そして、全世界から信用を蓄積しようと心がけています。BRICsのような新興国を中心にグローバル市場に挑戦し、現地のニーズを満たすような製品を作っているのです。
さらに、ぺんてる株式会社の事業は文房具製造に留まりません。タッチパネルやペンタブレット、ロボット開発などの事業をスタートしています。化粧品や医療品などの化成品にも参入し、さまざまな製品を開発した企業なのです。
優れた品質管理を認めているのは日本国内だけではありません。1976年、文具業界では初めてデミング賞を受賞したように、品質第一の姿勢は世界中から高い評価を浴びているのです。
『VICUNA』開発ウラ話
2010年頃に流行した低粘度ボールペン。ぺんてる株式会社では『VICUNA』という低粘度ボールペンを開発しました。これは、「なめらかな書き味」という目標の下で誕生したのですが、そこにはさまざまな障壁があったそうです。
『VICUNA』が発売する4年前、三菱鉛筆からは『JETSTREAM』という低粘度の油性ボールペンを発売しました。これを受けた『VICUNA』開発チームはショックを受けたそうですが、それでもあきらめずに市場への投入を目指して進み続けたと言います。
さらに、ペンがなめらかすぎて書きづらかったり、ペンが滑り過ぎたりするという理由で、社内から反対の声も上がったそうです。
ネガティブな感想も多かったそうですが、社長がGOサインを出したために計画は続行。どうにか市場へ参入すると、一躍大ヒットになりました。
この背景には、ぺんてる株式会社の社風が関係しています。社員全体に対してアイディアを尊重するという社訓を社長が貫き、チームが開発に向かうことができたからです。
社訓を貫くことは簡単ではありませんが、ぺんてる株式会社では不可能ではありません。自分のアイディアを実現したいと考える人にはよい職場だと言えます。
アイディアマンはチャレンジしよう
文房具メーカーであるぺんてる株式会社は、決して高年収な業界とは言えないかもしれません。しかし、文房具に情熱を込める社員がそこにいて、その志を貫こうという社風があります。
情熱の炎を絶やさず働きたい人は転職を検討するのもよいかもしれません。
(文/三堂有人)