新型コロナウイルス感染症の影響により、抗菌・除菌対策が身近になった昨今、家にいる時間が増えたこともあり、住まいの対策もしっかりとしたいという方は多いでしょう。
とはいえ、そこに費用を大幅に割くのは躊躇してしまう方もいるのではないでしょうか。
ですが、もしも今、住まいの建築・購入・リフォームを考えているのなら、「グリーン住宅ポイント制度」を利用して、抗菌・除菌対策をお得にできる可能性があります。
グリーン住宅ポイント制度でコロナ対策
新型コロナウイルス感染防止対策として、東京、埼玉、千葉、神奈川で2021年1月8日から続いていた緊急事態宣言が2021年3月21日にて解除されました。しかし、感染者は下げ止まりの状況でむしろ増加の傾向も見られます。
いつ収束するかわからないコロナ禍の中、経済の落ち込みは深刻な状況が続いています。
そんな中、国土交通省が導入したのが「グリーン住宅ポイント制度」です。
この制度は、住宅投資によって景気回復を目指すことを目標のひとつとしています。
要件に合った住宅を建てたり購入したりするとポイントが発行され、それをウィズコロナの新しい日常に対応する目的などの追加工事や商品交換に使えるのです。
その中には、抗菌・除菌対策に関連した工事や商品もあります。
まずは、グリーン住宅ポイント制度の対象となる住宅投資の要件を見てみましょう。
グリーン住宅ポイント制度の対象要件
グリーン住宅ポイント制度を利用する前提条件として把握しておきたいのが、契約時期です。
制度の対象となるのは、
- 新築住宅の建築・売買
- 既存(中古)住宅の売買
- リフォーム
- 賃貸住宅の建築
以上のケースですが、新築住宅の建築、リフォーム、賃貸住宅の建築の場合は「工事請負契約」、新築住宅もしくは既存住宅の購入の場合は「売買契約」が必要になります。
これらの契約を令和2年12月15日~令和3年10月31日までの間に締結した場合、制度が適用される可能性があります。
なお、契約をしたのみでは制度の対象とはならず、ポイント発行申請が必要になるので注意しましょう。
令和3年4月もしくは5月より申請受付がはじまり、遅くても同年10月31日までには申請を済ませなければなりません。
ただし、申請状況によって10月31日より前倒しで受付が終了する可能性があるので、早めに申請をすることをおすすめします。
制度の対象となる前述の4つのケースですが、それぞれ細かい条件があり、それに該当する必要があります。
条件詳細については、以下の記事をご確認ください。
http://how-match.jp/green-jutaku-system/
ポイント発行申請の方法は以下の記事を参照ください。
http://how-match.jp/green-jutaku-application/
グリーン住宅ポイントと交換できる追加工事
グリーン住宅ポイントの要件を満たし、ポイント発行申請をすると、相応のポイントがもらえます。
その使い道のひとつが、追加工事への充当です。
対象となる追加工事のジャンルは2つで、それぞれの工事例は以下になります。
防災に資する役立つ工事
- 地震対策
- 水害・台風対策
- 停電・断水対策
“新たな日常”に役立つ追加工事
- 菌・ウイルス拡散防止工事
- 空気環境向上工事
- ワークスペースの設置
- 音環境向上工事
- 家事負担軽減に資する工事
詳しくはこちら
https://greenpt.mlit.go.jp/additional-construction/
グリーン住宅ポイントと交換できる商品
グリーン住宅ポイントのもうひとつの使い道が商品との交換です。
7つの政策テーマに沿った商品を事業者より募集しており、令和3年3月29日に交換対象となる商品が公表されました。
https://goods.greenpt.mlit.go.jp/apl/public/viewCategoryTop
なお、7つの政策テーマは以下になります。
- 「新たな日常」に役立つ商品
- 省エネ・環境配慮に優れた商品
- 防災に関連する商品
- 健康に関連する商品
- 家事負担の軽減に関連する商品
- 子育てに関連する商品
- 「地域の振興」を推進する商品
追加工事で抗菌・除菌対策をする
それでは、ポイントの交換対象となる追加工事の中で、新型コロナ対策になるものも含む抗菌・除菌対策関連の工事をピックアップして紹介します。
菌・ウイルス拡散防止工事
まずは、菌・ウイルス拡散防止工事です。新型コロナウイルスの対策として大切なのが「ウイルスを広めないこと」です。
家庭内感染を防ぐために有効な下記工事が対象となります。
- 非接触型設備の設置
- 玄関周り等の洗面化粧台・手洗い器・立水栓の設置
- 抗菌・抗ウイルス建材の設置
非接触型設備の設置
「非接触型設備の設置」の具体例として挙げられているのが以下です。
- タッチレス水栓の設置
- タッチレス玄関ドアの設置
- タッチレス照明スイッチの設置
- 自動開閉窓・ドアの設置
頻繁に触れるところはその分、菌やウイルスが付きやすく、そこから家族に感染する可能性は大いにあります。
何度も除菌するのは手間がかかるので、触らずに済むのは効率的な対策といえるでしょう。
玄関周り等の洗面化粧台・手洗い器・立水栓の設置
次に「玄関周り等の洗面化粧台・手洗い器・立水栓の設置」の具体例です。
- セカンド洗面台の設置
- 外部水栓、手洗い器の設置
菌やウイルスをできる限り室内に持ち込みたくないという方は玄関周りで手洗いができるようになると安心ですよね。
お子さんがいる家庭では、手洗いを忘れてそのままリビングにお子さんが入ってきてしまい困っているという方も多いでしょう。
けれども玄関周りに手を洗う場所があれば、手洗いのうっかり忘れも防げますよね。
抗菌・抗ウイルス建材の設置
「抗菌・抗ウイルス建材の設置」の具体例は以下です。
- 壁・床・手すり・ドアノブの設置
- 抗菌壁紙の設置
- 抗菌水栓の設置
新型コロナウイルスをきっかけに、抗菌・抗ウイルスに注目が集まっています。
コロナに対する抗ウイルス作用が実証されている製品は現在のところないようですが、製品を設置しておけば自然と悪影響を与える可能性のある菌・ウイルスの数を減らせるので、利用するに越したことはないでしょう。
菌・ウイルス拡散防止工事関連の製品例はこちら(DAIKEN)
https://www.daiken.jp/product/contents/greenpoint/virus.html#goods04
空気環境向上工事
もうひとつ、抗菌・除菌対策につながる工事が空気環境向上工事です。
以下の2つが工事例です。
- 換気設備等の設置
- 空気浄化作用のある製品の設置
換気設備等の設置
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に有効な手段として、「こまめな換気」があります。
窓やドアを開けて換気することが奨励されていますが、春の花粉の季節や暑い夏、寒い冬にこまめに換気するのはなかなか厳しいものです。また、防犯面での心配もあるでしょう。
そんなときにあると便利なのが換気設備です。
「換気設備等の設置」の工事例として挙げられているのが以下です。
- 換気扇の設置
- 網戸の設置
- ルームエアコンの設置
- 換気・通風機能付きドアの設置
実際の製品例としてはDAIKENの24時間換気システム「エアスマート」があります。
窓やドアを開けなくても常に居室空気の入れ替えができます。
空気浄化作用のある製品の設置
もうひとつの「空気浄化作用」の工事例もご紹介しておきましょう。
- 畳(い草製)の設置
- 珪藻土の塗壁工事
- 調湿性のあるタイル
- 壁紙の設置
こちらはコロナ対策とは直接関連しませんが、梅雨の時期の湿気対策やニオイ対策などに役立つ工事が対象となります。
在宅勤務が続く方にとって、快適な空気の中で仕事ができるのは嬉しいポイントでしょう。
DAIKENでは、調湿性能を持つ壁材や天井材を紹介しています。
DAIKENの製品はこちら
https://www.daiken.jp/product/contents/greenpoint/air.html#goods03
商品で抗菌・除菌対策をする
商品として、直接的に抗菌・除菌対策に関連するものは、「新たな日常」に役立つ商品の中の「感染予防」枠にある「手洗い・消毒用品」でしょう。
商品例は以下です。
- 石鹸
- 爪ブラシ
- 手指消毒剤
- アルコール除菌シート
- ペーパータオル
- ペーパータオルホルダー
- 洗顔料
- 鼻うがい器
- うがい薬
- 抗菌スプレー
- 喉スプレー
- ディスペンサー
- ポンプスタンド
手洗いは新型コロナウイルス感染症対策としてメジャーな方法のひとつでしょう。
消耗品の石鹸や消毒剤などはいくらあっても助かりますよね。
また、対策として欠かせないマスク・マスク関連用品もポイント交換対象になっています。
多くの事業者がさまざまな除菌対策商品やマスクを提供することが予想されます。これらの商品は風邪やインフルエンザ、花粉症対策としても使えるので、ポイントを利用してキープしておくのもよいでしょう。
まとめ
新型コロナウイルスの影響で多くの人が抗菌・除菌対策に気を遣うようになりました。
コロナがこの先収束したとしても、抗菌・除菌は健康的な生活を送るために欠かせないことなので、グリーン住宅ポイント制度を利用する方は、ポイント交換の候補に入れてはいかがでしょうか?