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《消費者金融・銀行・クレカ》最近のキャッシング事情と時事問題

投稿日:2017年6月15日 更新日:


個人が無担保で借入する場合、カードローンを利用する人が多いかと思います。カードローンは継続かつ安定した収入があれば、手軽にまとまった金額をキャッシングすることが可能です。

しかし、ひと口にキャッシングと言っても、消費者金融もあれば、銀行カードローンもありますし、クレジットカードでキャッシングすることもできます。ではこれらのうち、どれが最も借りやすいのでしょうか?

この記事では、これらの方法を比較した上で、カードローン申込をする時に知っておくべき注意点を、最近の時事ネタとともに紹介します。

消費者金融のキャッシングの特徴

消費者金融カードローンは、住宅ローンのように担保や保証人は不要で、銀行系カードローンよりも審査に通過しやすいという特徴があります。

即日融資に対応している大手消費者金融が多い上、返済方法は店頭や無人契約機、口座振替では手数料がかからないところが多く、在籍確認の電話も貸金業者であることが分からないように配慮してくれるため、とても利用しやすくなっています。

また、初回契約の場合は無利息期間を設定している会社が多く、初めての人も申し込みしやすいという特徴があります。反面、金利が銀行カードローンよりも割高というデメリットがあり、金利よりも審査通過を優先したい人に向いています。

主要消費者金融のサービス

主要消費者金融として大手の名前を紹介しますと、アコム、プロミス、モビット、アイフルなどがあります。これらの会社は有名タレントを起用したテレビCMを積極的に行っているため、ご存知の人も多いのではないでしょうか?

このうちアコムとモビットは、いずれも借入金利が3.0%から18.0%で、借入限度額は800万円

プロミスとアイフルは借入限度額500万円で、金利はプロミスが4.5%から17.8%、アイフルが4.5%から18.0%となっています。

無人契約機が多いアコムやプロミス、ウェブサービスが充実しているモビットやアイフルなど、会社ごとに色合いが異なります。

銀行カードローンの特徴

銀行カードローンの特徴は、審査が厳しい代わりに金利が低い上、銀行のブランド名で借入ができるため、周りの人に消費者ローンの借入をしていることがバレにくいという特徴があります。

メガバンクだけでなく、都市銀行や地方銀行、信託銀行や信用金庫がカードローンを展開しており、ネット銀行もカードローン事業に力を注いでいます。

住宅ローンの金利が低い中、高金利の消費者金融商品は銀行の重要な資金源となっており、どこの銀行も利用者獲得に躍起になっています。

主要銀行カードローンのサービス

銀行カードローンを展開している銀行のうち、主要銀行を紹介しますと、

  • 三菱東京UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行

などがあげられます。各行の金利と限度額は以下の通りです。

銀行カードローンの金利と限度額

三菱東京UFJ銀行 1.8~14.6% 500万円
三井住友銀行 4.0~14.5% 800万円
みずほ銀行 4.0~14.0% 1,000万円

また、ネット銀行ではじぶん銀行やジャパンネット銀行が有名で、メガバンク同様に積極的にカードローン商品を展開しています。

ネット銀行のカードローン金利と限度額

じぶん銀行 1.7~17.5% 800万円
ジャパンネット銀行 2.5~18.0% 1,000万円

クレジットカードキャッシングの特徴

クレジットカードのキャッシングは、新たにクレジット会社に融資申し込みをするのではなく、既に持っているキャッシング枠の範囲で借入を行うことができます。

ネットでキャッシングを利用したり、ATMで利用することが可能なので、カードローンの利用と同様にとても手軽です。

返済については、普段のクレジットカードの支払と同様に、引落の利用者が多く、普段通りの方法であるため違和感なく支払うことが可能です。ちなみにカードローンとの違いは一括返済が基本となっているところです。

主要クレジットカードのサービス

クレジットカードは三井住友VISAカードや楽天カード、ANA VISAカードがあり、カード会社ごとに金利やサービス内容がことなります。

カードローンが数100万円の借入が可能なのに対して、クレジットカードのキャッシングは10万円から30万円のキャッシング枠を付けている人が多いようです。

人気のクレジットカードの金利は以下の通りです。

クレジットカードの金利

楽天カード 18.0%
ライフカード 15.0%~18.0%
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード 12.0~18.0%
三井住友VISAクラシックカード 18.0%
JCB一般カード 15.0%~18.0%
ANA VISAカード 18.0%

キャッシングは計画的に!その理由は時事ネタから読み解ける

キャッシングはきっちりと計画的に利用すれば、とても便利なものではありますが、無計画に借り入れをしてしまうと返済できなくなる可能性があります。その結果、信用情報にキズが付いて、新たな借入ができなくなったり、多重債務に苦しんだり、自己破産に追い込まれる羽目となりえます。

最近は銀行カードローンが躍進している一方で、過剰な融資をしているとの懸念の声も上がっています。では、どのような状況となっているのか、その背景を探ってみましょう。

銀行カードローン躍進の舞台裏

金融市場において、どれくらいの利用者を獲得しているかというバロメーターとして、貸付残高というデータがあります。日銀によると2015年3月末時点で、消費者金融の4兆336億円を銀行カードローンが追い抜き、4兆6,113億円となりました。

消費者金融市場において、消費者金融よりも銀行の貸付残高が追い抜き、本家本元を超えるという状況になっています。

しかし、競合であるはずの消費者金融が銀行の保証会社として銀行カードローンを支えているという事情もあり、銀行が利用者に融資しやすくなっているのです。

消費者金融よりも銀行は規制が緩い

さらに、銀行は消費者金融よりも規制が緩いというアドバンテージもあります。

かつて消費者金融の躍進により、多重債務者や自己破産者、自殺者が増加しました。そのため、無理な借入に規制がしかれ、年収の3分の1を超える貸し付けはできないという総量規制が施行されました。

しかし、銀行カードローンは総量規制の対象外であるため、融資がどんどん増えている状況となっています。

自己破産者増加にともなう懸念の声

時事ドットコムニュースによると、2003年に24万件以上あった自己破産申請件数は、右肩上がりに減り続け2012年には6万件台まで大幅に減少しています。

しかし、2016年には13年ぶりに増加となり、その原因として銀行カードローンの躍進に懸念の声が広がっています。

結局のところ、消費者金融による過剰な貸し付けで起きたことが、今度は銀行カードローンで起きるだけという声や、銀行だけ総量規制が適用されないのは不公平だとする声も上がっています。

銀行が自主規制を開始

このような状況をうけて、みずほ銀行・三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行の3行が自主規制強化に乗り出しました。融資限度額を総量規制と同様の3分の1にする方針や、審査基準や提出書類の基準の強化、テレビCMの規制などを行うとのことです。

いずれにせよ、利用者自身の計画性も重要であるため、貸す側と借りる側が双方で冷静になる必要があるといわれています。

まとめ

キャッシングをする場合、消費者金融や銀行、クレジットカードという方法がありますが、それぞれ長所と短所があり、利用者にあった方法を選択する必要があります。とはいえ、いずれも手軽な方法であるため、いざという時に頼りになる存在だといえるでしょう。

ただし、最近では銀行の過剰なカードローン融資が問題となっており、自主規制に乗り出し始めた銀行もあります。貸す側も借りる側も、冷静で計画的な利用が必要となっています。

(文/田中英哉)

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