人の命に関わる医療に従事する尊い職業として知られているのが看護師です。
使命感を持ち、誇りを持って日々の業務を行っているという看護師も多いでしょう。
しかし、医療の現場では救命ナースや病棟業務の看護師など慢性的な人不足となっております。そんな売り手市場と言われる看護師を目指す方が求人を見る際に気になるのが年収ではないでしょうか。
本記事では気になる看護師の初任給や平均年収を紹介すると同時に、看護師でも年収1000万円が可能か核心に迫りたいと思います。
看護師の平均年収は?
厚生労働省が公開している「第21回医療経済実態調査(医療機関等調査)」によると看護師の年収を平均すると約501万円となっており、病院開設者により平均年収が異なります。
一般病院 開設者別 平均月収 平均給料 平均賞与 平均年収 公 立 361,869 4,342,423 1,226,290 5,568,713 社会保険関係法人 356,693 4,280,311 1,202,336 5,482,647 国 立 346,159 4,153,911 1,140,178 5,294,090 公 的 334,505 4,014,062 1,101,033 5,115,095 法人その他全体 337,321 4,047,856 1,025,244 5,073,100 その他 317,165 3,805,980 864,836 4,670,816 医療法人 315,401 3,784,807 767,210 4,552,017 個 人 312,640 3,751,680 624,462 4,376,142
看護師として高い年収を得ているのは、都道府県や市町村が運営する公立病院であり、最も低い年収は個人病院となっています。
公立病院と個人病院では年収で約120万円もの差が出てしまうこともあります。
地域や年齢、勤務形態や勤務手当などで平均年収が変わることもありますので、調査データを参考にしましょう。
看護師の初任給は?
看護師は高給というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
日本看護師協会では看護師の初任給は平均すると約26万円とされています。
看護師には准看護師や正看護師、看護専門学校を卒業したか、大学を卒業したかなどによっても初任給は変わって来るのですが、この平均は高卒で3年課程の看護専門学校を卒業した場合の初任給です。
大学あれば平均は約27万円程度となっているので給与面では大きな差はないのですが、就職や転職、出世という意味では大学を卒業している方が有利だと言われています。
看護師が年収アップを図るには?
准看護師の場合
看護師が年収アップを図る上で現在、准看護師として働いているという場合には正看護師の資格を取得する必要があります。
正看護師の資格を取得することで資格取得手当をもらうことができたり、基本給自体のアップにも繋がります。准看護師として働いている場合には仕事の視野を広げる意味でも資格取得を検討してみましょう。
正看護師の場合
既に正看護師として働いている場合には資格取得や認定制度を利用することでキャリアアップを目指すことができます。
正看護師が年収をアップするために取得する資格としては
- 保健師
- 助産師
- 呼吸療法認定士
- ケアマネージャー
などがあり、働く場所の選択肢も増やすことができます。ただし保健師や助産師は看護師の資格に加え国家試験を受けさらなる国家資格を取得する必要があり、勤務先・職場によっては年収に繁栄されないことなども考えると看護師として働きながら取得するというのはあまり現実的ではなく、実際に取得をしている人も険しい道のりを乗り越えているのが現状です。
そこで看護師が現実的に年収アップを図ることができるのが認定看護師の資格です。
看護師を5年以上経験していて、そのうち3年以上特定の看護の分野で経験があれば受験することができ、最短で半年で取得することが可能となっています。
大学病院に勤めている場合には付属の大学へ出向扱いで取り計らってもらうことなどもできるので、今の年収を維持しながら資格取得に励むこともできます。
勤務体系による年収の差
働く病院や資格によって年収は変わってきますが、もう一つの要因は勤務体系です。
看護師の給料が高いといわれるのは、夜勤手当の影響も含まれています。
病院により異なりますが夜勤手当は2交代制で約1万円、3交代制で約5000円つきます。
つまり1ヶ月5万円弱の手当てがつくことになるので、日勤だけで働く看護師よりも1年で約60万円ほど年収が多くなります。
中には月に10万円以上の夜勤手当が支給される病院もあるので、働き方によっても年収は大きく変わってくる可能性があります。
転職を検討する
看護師は売り手市場です。医療機関は慢性的な人不足となっており、看護師も例外ではないことから転職をすることで年収アップを図ることができる可能性が広がります。
インターネットでは看護師の求人を斡旋する看護師転職支援サービスなども充実しており、以前と比べ求人情報を簡単に探せるようになりました。また都道府県別や職種別など細かな条件で求人を絞って転職情報を探すことができるため、インターネットでの求人情報探しが年収アップを図る上では現実的な方法となるでしょう。
数ある看護師転職支援サービスの中でもおすすめのサービスを2つご紹介いたします。
看護師さんの満足度No1「ナースではたらこ」
・運営会社紹介
運営会社:ディップ株式会社
キャリアアドバイザーとマンツーマンで相談できるので、転職に迷っている場合は一度相談するのがおすすめ!悩みの解決策や転職を進める場合、希望にあった求人情報と病院の情報を事前に教えてくれますよ。
無理に転職を勧めることは無いので、年収や職場環境に不満があるのであれば、他病院の情報を集めるために無料登録してみるのも一つです。
他の看護師求人サイトと比べて、担当者の対応が丁寧でとても良いですね。もちろん他のサイトも丁寧でしたが、このサイトの担当者はトップクラスだと思います。電話で私がしつこく質問しても嫌そうな反応をすることもなく、丁寧に受け答えをしてくださいました。 また、仕事で忙しい時などは電話ではなくメールすることもあったのですが、いつも当日に返信がありました。たまたま私の担当者がそうだったのか分かりませんが、対応は良かったです。(女性・20代後半)
無料登録で非公開求人を見る求人票の内容と、実際に面接を受けに行った時の条件が少し異なっていたことがあって、面接のときに初めて聞いて驚いたことがありました。もしも担当者から正しい条件を聞かされていたら、もっと面接でうまく対応できたと思います。(女性・40代前半)
働く前に、職場がよくわかる「看護のお仕事」
・運営会社紹介
運営会社:レバレジーズメディカルケア株式会社
看護師転職サイトは他にもありますが、看護のお仕事は求人数・非公開求人数共に多く12万件以上の事業所情報から理想の職場を紹介してもらえます。 紹介可能な求人案件は総合病院、一般病院、クリニックの他にも介護老人保健施設(老健)、特別養護老人ホーム(特養)、有料老人ホームなどの求人も取り扱っています。 様々な角度から転職を検討するのであれば、一度無料登録してみるのもおすすめです。
職場に対する不満があり転職を考えていたところ、担当の方は私の気持ちをしっかりと聞いてくれ、さらに転職先に求める条件を一緒に考えてくれました。初回の電話で30分以上は話を聞いてもらえたと思います。このことをきっかけに、この担当なら安心して転職活動できそうだと感じました。(女性・40代後半)
無料登録で非公開求人を見るサポートは多少ありましたが、正直なところ他社と比べて劣るように思いました。もっと面接練習、履歴書の書き方を見てもらえたら、もう少し自信を持って面接を受けられた気がします。(女性・30代後半)
【番外編】CRC(治験コーディネーター)の求人・転職支援「CRCJOB」
CRC(治験コーディネーター)と言うお仕事をご存知でしょうか?
看護師の仕事は違い医療行為はしなく、治験を円滑に進める為のお仕事です。
夜勤はごく稀なので、夜勤が嫌で看護師を辞めようと考えている場合はおすすめ。
離職率は約10~30%と低く、退職理由は「結婚」「出産」などのライフイベントがメインまた復職率も高いのも魅力です。
気になった方、続きは漫画でCRCをご紹介!
「CRCJOB」の紹介漫画を見る経験者歓迎の医療機関は多いため、年収アップを検討されているのであれば、積極的な転職活動をおすすめします。
看護師はどこで働くのが高収入か?
看護師で年収1000万円稼ぐ人がいる。
こんな噂が飛び交っています。確かに一般的な女性平均年収に比べると看護師の年収は高く、厚生労働省が調査・公開している「賃金構造基本統計調査」を参照すると、30代女性の平均年収が約300万円に対し平均年収501万円は高給と言えますが年収1000万円は現実的な年収なのでしょうか?
実際に年収1000万円の看護師の求人を探してみると……
確かにありました!
- 年収例1000万円
- 月給50万円×12ヶ月
- 賞与150万円夏・冬
- 業績報酬金250万円
看護師の平均年収が501万円となっている中、2倍近い年収を稼いでいる看護師がいると聞くとは「どんな仕組みでもらうことができるのか??」とは思う人も多いのではないでしょう。
実はこれは美容外科の看護師の求人です。美容外科では患者さんの顔の整形や豊胸手術、脂肪吸引や脱毛などを行う医療機関のことであり、通常の医療機関とは違って美容に特化したものです。
また治療にかかる費用にも大きな違いがあり、一般的な病院は保険適用内で行う診療がほとんどであり病院自体が大幅な利益を上げることはできません。
美容外科では、保険適用外の治療を中心に行っていることで自由診療となり大きく利益を上げることも可能となっているため、高い年収を看護師に支払うことができるのです。
ただし実際にはエージェントを利用し美容外科と交渉を行った人によると、未経験でもOK、シフト制で実働は8時間程度、夜勤もなしなど高い年収に加えて労働条件や労働環境なども高待遇となっていました。
ところが、好待遇の裏には施術の成約や指名件数などのノルマがあり、化粧品やサプリメントなどの営業を行う必要があるなど、病院勤務の看護師と比較しても離職率が高くなっているようです。