(画像:宝くじ公式サイトより)
「夢を買う」なんて表現がある宝くじ。そうは言っても1口300円するわけで、外れてしまうとやっぱり悲しいものだ。
「300円あればこのご時世なんだって買えるんじゃないか」と感じるぐらいの勢いで貧乏をしている僕にとっては、外れてしまうと心にぽっかりと穴が空く思いである。
ただ、宝くじの収益は社会貢献、公共事業などに回されているため、長い目で見れば僕たちの暮らしを豊かにして、間接的に恩恵をもたらしている現実があるようだ。
そこで今回は、この宝くじにハズレた際のメリットに注目してみたい。
宝くじの収益が僕たちにもたらす恩恵
宝くじの公式サイト、その名も「宝くじ公式サイト」(なんちゅう安直なネーミング……)によると、収益金の使い道と社会貢献についての用途は、しっかりと公表されている。
これによれば25年度の販売実績が9,444億円となっていた。なんとも莫大な数字である。
このうち、宝くじを購入して、当選した人々に還付されるのが、全体の46.5%にあたる4,395億円。
要はこの分が、1等から6等までの当選したくじを持つ人々に還元されるというわけだ。
では残りの売り上げはどうなるのかと言えば、40.3%を占める3,804億円。
これは全国各地にある販売元の20指定都市に納められ、そのお金が公共事業などに使われてるという。
「公共事業など」ってのがちょっと気にかかるけど、まあ大半は僕らの住む社会の環境を整備するために使われるというわけだ。
身近なところで言えば、結構宝くじのロゴが入ったベンチや花壇なんかは、意識していないだけで僕らの身の回りにゴロゴロある。
こういう、日常を豊かにする公共物が、宝くじの収益から生まれているというわけだ。
もちろん、宝くじの収益がもたらすメリットはそれだけじゃない。
収益金は有意義に使われている!安心して買いまくろう!
毎年、宝くじの売り上げのうち、およそ40%が収益金として指定都市に納められるというのはさっき書いたとおり。
この40%という莫大な金額は、環境の整備だけではなく、他にもたくさんの分野で僕たちの役に立っているのだ。
たとえば教育という観点だけ見ても、宝くじは大いに貢献している。
教育施設の建設や、補強、改修工事などに、収益金があてられる場合もあるようだ。
25年度の札幌市では、老朽化が進んだ学校を、この収益金で改築している。
また東京都では、認可保育所事業にも収益があてられており、自宅待機児童問題解消のために、複数の保育所設置に役立っているという。
教育だけではなく、社会福祉にも宝くじの収益があてられている。
大阪府では高齢化少子化対策事業の一環として、この収益から老人福祉施設と児童福祉施設の設備を提供したと報告している。
北九州市では特別支援学校のスクールバスを、宝くじの収益を使って調達している。
こうした例はほんの一部で、まさに全国各地が宝くじによって社会的に潤っているのだ。
宝くじはさまざまなメリットをあなたの街にもたらす
宝くじは、当たって嬉しいおみくじというだけのものではない。
さまざまなメリットを、直接購入していない人々に、自治体レベルでもたらす。
そりゃあ購入する以上は高額当選するに越したことはないけど、外れてもまあ、そんなにカッカせずに遠まわしに地域の発展に寄与したと考えるのが良いだろう。
当たっても外れても、何らかの利益に繋がるというのが、宝くじ事業なのだ。
(文/松本ミゾレ)