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タワーマンションは上層部と低層部で税金が違う!税率引き上げはいつ?

投稿日:2017年7月6日 更新日:


マンションは戸建てと同様に新築マンションや分譲マンション、中古マンションなど、販売方法に応じたさまざまな物件がありますが、中で富裕層に人気となっているのが新築タワーマンションです。

一般的に20階建て以上の高層マンションのことをタワーマンションと呼びます。

そんなタワーマンションには高層階と下層階の間には「タワーマンション格差」と呼ばれる資産の格差があるのをご存知でしょうか?

その格差に拍車をかけているのが、高層階が節税効果が高いからだといわれており、下層階の住民から不公平だとの声が上がっています。

この記事ではタワーマンション高層階の節税事情について紹介し、今後行われる予定の増税についても紹介します。マンション購入を検討されている人はぜひ参考にして下さい。

タワマン上層部は節税効果が高いカラクリとは?

マンションの上層階がマンション下層階や中層階に比べて節税効果が高い理由は、マンション価格に対して固定資産税評価額や相続税評価額の割合が低いことがあげられます。

タワマンでは上層部の方が取引価格が高く、資産価値も高い反面、税率にかんしては低層階と同じ計算方法を行います。そのため、高層階のマンションは価格が高いにもかかわらず、税金を安く抑えることができるという結果となるのです。

でも、タワマンの高層階の価格が高いのはどうしてなのでしょうか?また、税率が高層階と低層階で同じ計算方法を取っているとは具体的にどのようなことなのでしょうか?

それらの基本的なお話から解説したいと思います。

マンションは上層部の方が価格が高い

マンションが上層階ほど価格が高い理由は、上層階ほど人気があるため、価格が高騰しやすいからです。なぜ上層階ほど人気が出やすいかというと、多くの人がマンションを選ぶ時に意識する点が

  • 日当たり
  • 眺望
  • ステータス
  • 災害

の4点だからです。

上層階では他に遮る建物がなく、日当たりを確保しやすいという性質がありますし、眺望も上の階になるほど美しい景色を手に入れることができます。

また、タワマンの上層階に住んでいるということを大きなステータスと感じる人も多いため、上層階は人気が出やすいのです。

さらに、災害時には下層階が上層階に押しつぶされるという印象を持っている人がいらっしゃるようです。これらの理由により、上層階ほど人気となる傾向があり、結果的に価格が高くなるのです。

タワマン上層部は価格が高いのに税率は低層部と同じ

高層階ほど価格が高いタワマンですが、税金の計算はどの所有者も同じです。

マンションのような大きな建物をみんなで分けて所有することを区分所有者といいますが、マンションの固定資産税は区分所有者で分けています。

固定資産税は土地と建物の評価の合計から計算しますが、その評価は敷地が面している道路の幅や敷地の面積、建物の建築費用などで決定しています。

つまり、居住している階が何階かや、区分所有者ごとの資産額にかかわらず、計算方法は同じなのです。

所有している面積が同じであれば1階でも最上階でも税率が変わらないため、資産価値が高い最上階の方が税金の割合が低いということになります。下層階の人が不公平だという理由がお分かりいただけたのではないでしょうか?

タワマン節税は固定資産税だけじゃない!

本来、固定資産税は土地や建物などの資産価値で決定するはずのものであるにもかかわらず、マンションの固定資産税の評価は敷地面積で決定しており、その上、区分所有者に按分するときには資産価値は参考にされないため、高層階と低層階で資産価値に差があるマンションほど不公平感は大きくなっています。

タワーマンションの場合は、他のマンションよりも高層であるため、資産価値の差も開きやすいという事情もあり、不公平感もより大きなものとなっているようです。

しかし、この実態は固定資産税だけのお話ではなく、相続税にもほぼ同じことがいえます。では、相続税の場合にはどのような理由によって節税効果があるのでしょうか?

相続税での節税効果もある

もしもあなたが資産家だとすると、家族にどのような形で財産を渡そうと考えるでしょうか?

現金で渡す場合もあるでしょうし、現金以外の資産で渡そうとする場合もあるでしょう。実は、タワーマンションの高層階は現金を相続するよりも節税効果があるのです。

相続税も土地と建物を評価して算出します。土地の場合は路線価を参考にし、建物の場合は固定資産税評価額を参考にします。

しかし、この場合にもマンションのどの居住空間を保有していたとしても、評価の計算は区分所有者で均等に割って計算されるため、固定資産税の場合と同じように高層階の方が税率上有利となるのです。

路線価で計算した土地にかかる税金の評価額と、固定資産税評価額で計算した建物にかかる税金の評価額は、現金を保有している場合に比べて低い評価額となるため、現金を相続するよりもタワーマンションの高層階を購入して相続したほうが有利となるのです。

タワーマンションの上層階の場合は、取引金額が高額であるため、それに比例して節税した分の金額も高くなるので、人気のタワマンほどより有利に節税が行えます。

タワマンの税金はこう変わる!

上層階と下層階の間で不公平だといわれてきた税金ですが、その有利な税率に目を付けた富裕層の間で、節税対策としての購入が広がっています。しかし、そこには規制の動きが出はじめることとなりました。

政府・与党はタワマンに対して、高層階の固定資産税と相続税を引き上げる動きに入っており、20階建て以上のタワマンを対象に増税する方針となっています。

実際に固定資産税と相続税に対して増税が行われた場合には、一体どのような内容となるのでしょうか?

タワマンの税金の変更内容

タワマンの高層階への増税は地方税制を改正して行われ、高層階ほど税金が多くなる予定となっています。そうするとこんな疑問を持つ人がいらっしゃるのではないでしょうか?

「高層階ほど税金が高くなるということは低層階の税金が安くなるってこと?」と。実はその通り、低層階の税金は安くなる予定です。

なぜなら固定資産税も相続税も、課税する際のマンション自体の評価額は一定だからです。

マンション自体の評価額が一定なのであれば、その中で高くなる物件がでてくれば、当然安くなる物件が出ることによって合計の評価額と一定になるわけです。

高層階が増税され、中層階は据え置き、低層階は減税が行われるため、ひょっとすると今後は低層階にも人気の物件が増える可能性があるでしょう。

税金変更の時期と対象

税制が見直されるのは2018年度からとなっており、対象は2018年以降に引き渡す新築物件のみとなるようです。

20階以上のタワマンは全国に1,200棟以上も存在し、もしも既に入手している物件も条件に入れてしまうと大きな批判がでる可能性があります。

それを踏まえて2018年以降の引き渡し物件という条件が付いているため、タワーマンションの高層階の駆け込み購入が増加する可能性もあるでしょう。

ちなみに税額の計算は、中間となる階を起点として1階上がることに0.25%の増税が行われる予定です。1階と最上階では大きな差となるので、2018年以降の購入の場合には注意が必要です。

まとめ

タワマンはこれまで高層階と低層階では税金の格差がありました。

本来は物件の価値で課税額の計算をするべきものが、同じマンションに住んでいる人の敷地面積で単純に割り算されていたため、低層階の人から不公平との声が多く、高層階の人は節税に利用しているという状況です。

しかし、2018年より高層階への増税が行われるため、今後は公平な税率となりそうです。その一方で駆け込み需要の可能性も考えられます。

高層階を検討中の人は早目に、低層階を検討している人は2018年以降の購入がおすすめです。

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