君は、官公庁オークションを知っているか!
官公庁オークションとは!税金滞納者から差し押さえた各種家財道具や、地方自治体が使っていた払下げの備品などを取り扱う、一風変わったオークションのことである!
筆者はこの官公庁オークションを閲覧するのが好きだ。
というのも、通常のオークションではなかなかお目に掛かれないようなアイテムが次々に登場するからだ。
しかも、維持費を抜きにして考えると、そこそこ安いものも多い。
今回はちょっと変わった出品物を一例として紹介して、官公庁オークションへの興味を持ってもらいたいと思う。
八戸、土地付きアパートが1200万から出品!
差し押さえ品がバンバン出品されているのが、官公庁オークションの面白いところ。
たとえば差し押さえの王道こと土地や建物も、結構な頻度で更新されているのが、ヤフー官公庁オークションだ。
使い方がヤフオクとほぼほぼ同じなので、かなり使いやすいのが特徴。
5月10日時点を例に土地の出品を見てみると、青森県八戸市の土地付き建物が出品されている。
昭和55年に建築されたアパートと、そのアパートが建てられている土地、500.91m2があわせて1,200,000円からとなっている。
最寄駅から1.7Kmとやや立地がアレなんだけども、建てられているアパートは木造で築年数も多い割には、まだ見た目は美しい。
アパートの部屋数は4と少ないが、別に人気がないわけではなく、現状でも全部屋埋まっているとのことなので、案外空き部屋は出ないのかもしれない。
まとまった資金もあって、アパートを管理したいが土地がないという人にとっては、案外悪くない案件なのかも……。
カップルの思い出いっぱいぬいぐるみ、100円!
差し押さえ品を見ていると、ついつい品物が出品される前の持ち主が、どうやって管理していたものなのか、勘ぐってしまう部分がある。
たとえば子供用の遊具なんかもあるが、これを差し押さえられた人って、そもそもの原因が自分にあったとしても、物凄く精神的にきつかったんだろうなと思ってしまう。
似たようなもので、カップルの名前が仲良く書き込まれたぬいぐるみが出品されていて、複雑な気分になった。
「こんなの差し押さえするんだ、血も涙もないな」とか感じてしまう。またその出品価格が100円というのが泣ける。
官公庁オークションには、見ている者に様々な想像の余地を与える、ドラマの一ページの役割をも果たしてくれる。
ちなみにこのぬいぐるみ、入札が入っていた。
元の持ち主が取り戻そうとしているのか。それとも奇特なコレクターのしわざなのか……。
消防自動車が15万円から入札可能!
そうそう、こういうものも出品されていた。
平成3年製の消防ポンプ自動車が、150,000円から入札スタートしていたのだ。
真っ赤な車体のトヨタ車で、きっとこれは地方自治体の払下げなんだろう。
乗車定員は7名で、全長5メートル以上もの立派な消防自動車。走行距離はまだ10000Km程度と、現役で使っても悪くないように思える。
車両には経年による傷なんかはあるみたいだが、全体的な状態はなかなかによろしい。
こんなの個人は決して必要ではないだろうけど、別の自治体の消防団ぐらいなら、欲しいと思う人々もいることだろう。
案外ニーズは大きいのかもしれない。
官公庁オークションで、色んな出品物に出会ってみよう!
というわけで、今回はちょっと変わったオークションの世界の一例をご紹介したところである。
なかなか一般人は利用する頻度は低いかもしれないけど、ジャンルごとに見ていくと、結構〝分かる人には分かる”コアな出品もある。
実際筆者も入札を検討するアイテムも目にしたので、皆さんも是非、一度覗いてみてはいかがだろうか。
(文/松本ミゾレ)