悲しいことに世界には不条理やら嫌がらせというものがひしめいている。
僕は極力他人に関与しない生活をしているので被害に遭うこともないけど、社会人なのにいじめられている人というのも実際にいる。
一番悲しいのは、働いている現場で、自分よりも年上の大人に、つまらない理由でいじめられることだろう。
そういう最悪な職場についての話を耳にしたので、今回ちょっとこちらでご紹介したいと思う。
若い芽を摘む意地悪パートおばさんたち!
僕の友人Fの娘のHちゃんが高校生になり、最近近所のスーパーでアルバイトをはじめた。
最初こそ楽しんで働いていたため、友達は「娘の社会勉強の場になるなら」と応援していたそうだ。
しかしほどなくして、Hちゃんはアルバイトに対する熱意を失った。
理由はこうだ。
その職場のお局みたいなおばさんにいじめられるようになり、徐々に周囲にも笑いものにされるようになったというのである。
これこれ。こういう下らないいじめがあるから、僕は勤め人になるのが嫌なんだ。
可哀想に、Hちゃんは意地悪なおばさん連中にロックオンされ、たまにやらかすミスをしつこく指摘され、馬鹿にされるようになった。
確かに学生なので土日ぐらいしかシフトに入れないが、若い人材にこういう扱いをするというのはやり過ぎだ。
時給たった890円。受けるストレス、無限大
偉そうにHちゃんに難しい注文を指図し、失敗したり手間取ったら笑いものにするというのだからたまらない。
Hちゃんの話を聞いたFは、件の職場の有様に激高したというけど、親として当然だろう。
そもそもこのアルバイト先、高校生の時給はたかだか1時間890円である。
そんな時給でも頑張ってシフトに入っている若者を、よくも馬鹿にできたものだ。
いじめられ、笑われ、プレッシャーをかけられ続ける。これは決して高くもない時給に見合った環境ではない。
相当ストレスが溜まっていたのだろう。
気付けば、右の眉毛がサークル状に抜けてしまった。
いわゆる神経性の10円ハゲが、たまたま額にできたのが原因である。
その後、Hちゃんはバイトを辞め、件のおばさんは…
学生のHちゃんに、これほどのストレスをかけてしまう職場など言語道断。
即座にFは問題のアルバイト先に怒鳴り込み、Hをいじめていた張本人たちに自宅を訪れて誠心誠意の謝罪を要求したという。
当初こそ「そんな大げさな」と余裕ぶっていたおばさん連中も、提示されたHちゃんの診断書と、Fの「出るとこ出る覚悟で来たぞ」の一言には堪らなかったようだ。
後日Hちゃんは自分をいじめてきたおばさんたちに直接謝罪されたが、謝罪されたところで年頃の娘の心と抜けた眉がすぐに治るわけでもなく。
なんとも後味の悪い結末になってしまった。
こういう事例は他にもいくつかある。
大の大人が、みっともなく他人を物笑いの種にする姿は滑稽だ。
しかし、そんなことすら分からない駄目な大人は、結構多い。
もしもあなたが職場でいじめられているのなら、我慢なんかしない方がいい。
そんな職場に居続ける必要はないから、さっさと辞めよう。
当面の収入と自分の心身の健康。これは天秤にかけるまでもなく、後者を大事にすべきだ。
(文/松本ミゾレ)