生涯未婚率が増加の一途をたどる日本。男性の場合、ここ30年間でなんと7.7倍の2割超えと、実に5人に1人は独身のまま一生を終えることになる。
独身でいること、家庭を持つこと、それぞれのメリット・デメリットをもとに今一度「結婚」について考えてみよう。
独身でいることのメリット
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休日を自由に使える
夜何時まで起きていようと、朝何時まで寝ていようと誰にも気兼ねはいらない。友だちと遊びに行くも、家でのんびりするも自分次第。
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給料を自由に使える
一体10万円のフィギュアを買おうがどうしても欲しかった高級外車を10年ローンで買おうがキャバクラで散在しようが誰に文句を言われることもない。
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自由に恋愛ができる
生涯たった一人の女性を愛しきれる自信がない。はっきりいって俺はもてる。ナンパや合コンが趣味だ、といくらでも好きなだけ言えるし実践できる。
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平和
結婚によって生じる煩わしい人間関係とは無縁だ。嫁姑問題、妻の実家や親戚のいざこざに巻き込まれることもない。保活?何それ(子どもを保育所に入れるために保護者が行う活動)。
結婚することのメリット
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自分のDNAを残すことができる
(結婚=妻の妊娠・出産、育児とはならないが一般論として)
結婚して子供ができる。わが子は愛しい。その細胞のひとつひとつが自分と愛する妻のDNAでできている。そしてそれはいつか私がこの世からいなくなっても私の子供、そのまた子供と未来へ受け継がれていく。 -
周囲の期待に応えることができる
「いつになったら落ち着くの?」とうるさく言われることとももう無縁だ。家庭をもってこそ1人前と説教くさかった上司とも今ではよい飲み仲間だ。
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子育てを経験できる
同年代の友人はそろそろ結婚、育児を経験しはじめていて話の輪に入れなかった自分も今では1児の父だ。同僚と子供の運動会の話題で盛り上がったりする。
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家事を自分でやらなくてもいい
もちろん今どき家事は全部妻に任せっぱなしというわけにはいかない。だが、少なくとも半減、妻が専業主婦であれば大概は任せられる。
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健康になる
朝昼晩とバランスのとれた食事に加え、昼の情報番組を観まくる妻にいろいろな健康法を試させられ、自分でも以前より健康に気を配るようになった。
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病気になっても世話をしてもらえる
重度のインフルエンザでトイレに行くのもしんどい時、妻が「大丈夫?」と心配そうにしながらおかゆを運んできてくれる。一人でなくて本当によかった。
サラリーマンの生涯平均賃金
男性の場合は大卒で2億8000万円、高卒で転職したとしても2億円(年収ラボ「サラリーマンの生涯賃金特集」より)。
こうしてみると結構稼いでいるような気も……。
サラリーマンの月のおこづかい平均3万円
新生銀行が実施した「2015年サラリーマンのお小遣い調査」によると20代~50代の月のお小遣いは37,642円。年齢が上がるほど多くなると見積もれば、20~30代では3万円前後といったところだろう。
それでも結婚したほうがいい理由
経済面でいえば、結婚したら自由に使えるお金が少なくなるとは一概には言えない。
家賃や光熱費などは妻とシェアするのだから半額とはいかないまでも大幅に削減できるから、新しく家具を買い換えるなど新居の初期費用を除けばむしろ自由になるお金は増えるかもしれない。
そして精神面でいえば、やはり「守りたいもの」がある人生とない人生では生きがいにまったく違いがでてくる。自由と孤独は紙一重だ。
何よりも結婚、出産、育児、そして子供の結婚、孫、妻との穏やかな老後、そんな人生の一大イベントの数々を全く経験せずに一生を終えるのはもったいなくはないだろうか。
(文/森野万弥)