新卒の頃は年収200万円から300万円という人がほとんどですが、30代に入る頃には多くの人が年収400万円を超えることがわかっています。
年収が100万円もアップすれば、今よりももっとゆとりのある生活が送れるのでは?と考える人もいるでしょう。では年収400万円の場合どんな生活ができて、どんな家に住むことができるのでしょうか。
自由に使えるお金はどのくらいあるのか?
年収400万円はあくまでも総支給額です。ここから税金や保険料などを差し引くと実際の手取りは300万円程度になります。既婚か独身か、扶養家族がいるのかいないのかによって手取り額は変わって来るので一概には言えないのですが、ここでは手取り額300万円としておきましょう。
手取り額が300万円ということばボーナスがない場合は単純に12ヶ月で割ると月の手取り額は25万になります。ボーナスが年に2回ある場合には月の手取りは20万ほどとなります。今回はボーナスが年に二回それぞれ30万ずつ手元にはいってくる計算で月の手取りは20万円としましょう。
次に考えるのが固定費です。家賃や通信費、水道光熱費や生命保険料などが固定費にあたり、毎月変動がないもの、もしくは少ないものとなります。
そして食費や雑費、被服費や交際費などが変動費にあたります。ひとり暮らしの場合、これらの支出の平均が15万円ほどとなるので生活に必要なお金は15万円必要としましょう。
ここまでで、1ヶ月のうちに自由に使うことができるお金が50,000円あることがわかります。
どんな家に住めるのか?
賃貸の場合は年収に対する割合で家賃相場を知ることができます。
一昔前までは年収の30%程度が妥当とされていましたが、現代では職を失うリスクが高くなっていることから、だいたい年収に対して20%から25%程度が妥当となっており、年収400万円の場合は8万円から8万3,000円となります。
都内であれば1LDKや1DKなどでこの家賃相場となることが多いようです。地方に行けば2LDKなどある程度広さのある物件に住むこともできます。
毎月の固定費の多くを占めるのが家賃となるので無理なく支払っていけるぐらいにとどめておく方がよいでしょう。また現状で家賃負担が大きいと感じている場合には引越しを検討することも重要です。
賃貸ではなくマイホームを考えている場合には毎月の月収からどのくらい返済できるのかによって組むことができる住宅ローンの額は変わってきます。
まずは年収400万円に対していくら借りることができるのかですが、銀行や住宅金融支援機構では年収の35%を返済額の上限としています。
財形融資の場合は年収の25%以内となっており、銀行の住宅ローンを利用する場合には年収400万円の人が年間で返済できる額は
400万円×0.35=140万円
となり、月々の返済額は
140万円÷12ヶ月=11万6,700円
となります。
金利が0.2%、返済期間を35年にすると借入金額の1000万円あたりの毎月の返済額は33,126円となり、月々の返済額である11万6,700円を33,126円で割ると3520万円まで借り入れが可能となります。
もちろん具体的な審査によっては異なってくるのですが、年収400万円の人が住宅ローンを組む際の上限が3520万円となるのです。
もし金融機関側から返済額を年収の20%までに抑えてくれと言われると年間80万円となり毎月7万円程度に抑えなくてはならないので金利や返済期間など同じ条件で借りることができるのは2110万円になります。
マイホームのために住宅ローンを組むのであれば、まずは住宅購入額の10%程度は頭金として用意しておくことで住宅ローンの優遇条件を受けることができるので、同じ年収でも頭金の有無によって借りることができる額や返済の負担などが変わってきます。
住宅ローンを考える
家を購入する際にほとんどの場合、住宅ローンを利用することになるでしょう。
しかしょ、銀行によって住宅ローンの形態も違いますし、種類が多くて中々選べないものですよね?
金利や保障内容、支払額などを総合的に比較して、自身の生活や年収に最適なものを選ぶためには、銀行の窓口に行くよりも、まず仮審査でそれぞれの銀行を比較することがおすすめです。
一括仮審査を利用すると、無駄な時間を使うことなく、審査が通る銀行がわかるばかりでなく、同時進行でより良い条件を検討することが可能です。
生活レベルはどんなもの?
年収400万円であれば家賃は80,000円前後の賃貸に住むことができ、3000万円程度の住宅であれば購入することも可能です。では年収400万円の場合、どんな生活レベルを維持することができるのでしょうか。独身と既婚で考えてみましょう。
【関連記事】?年収400万円と500万円とで手取り額、生活レベルはどう変わる?
独身の場合
年収400万円で独身の場合は実家暮らしでも一人暮らしでも十分にゆとりのある生活と言えるでしょう。自炊などで切り詰めなくても何とかなってしまうこともあり、一人暮らしの場合でも家賃負担は1DKや1LDKで住むので大きな負担にはなりません。年間100万円の貯蓄を作ることも可能な生活レベルです。
既婚の場合
既婚の場合はゆとりのある生活レベルとは言えない場合もあります。住宅ローンを組んで戸建やマンションなどを購入することも可能ですが、返済による負担が大きなものとなるので子供の人数や子供にかける教育費、妻が専業主婦を希望する場合、旅行やショッピングなどは何かと制限がかかってしまいます。
普段の生活の中でも節約を重視しなければ赤字になってしまうこともあるでしょう。ボーナスも住宅ローンの返済に当てたり、冠婚葬祭のためにとっておくなど自由に使えるお金はあまりありません。
とは言っても家賃負担と返済額の負担を考えると家族が増えることである程度広さのあるところに引っ越さなければならないので賃貸でも購入でもあまり変わらないのが現状です。
住宅ローンを組む上で、年収額は融資可能な金額に大きな影響があります。頭金の準備や融資額に不安があるならば、転職を選択するのも一つの有効な手段です。転職成功実績NO.1のリクルートエージェント なら、豊富な実績とノウハウであなたの市場価値を第三者の視点で見出し、転職先への年収交渉も代行して行ってくれます。土日、祝日、平日20時以降の相談もできるので、年収アップのためのサポートをしっかりしてくれることでしょう。
年収アップしても節約を忘れずに
年収がアップするごとに生活レベルを上げてしまっていてはいざ職を失ってしまった時には生活が立ち行かなくなってしまいます。
年収がアップしたからと言って生活レベルを上げるのではなく毎月の無駄を減らして貯蓄をできるだけ作ることができるように工夫していきましょう。
(文/中村葵)