運動習慣と学力につながりアリ?世帯年収とスポーツの関係性

年収を上げたい        2016年12月20日

(この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。)


  • 小学生のころを思い出すと、スポーツ万能な男の子は勉強もできたようなことがあるかもしれません。そして女の子にモテる。そんな子が学年に数人いました。

    筆者が通っていた小学校では低学年でドッチボールサークルに、高学年からバスケットサークルに入ることができ、スポーツ好きな子たちは加入して放課後にバスケットの練習をし、年に数回は他校と試合があり、忙しそうにしていた記憶があります。

    筆者は、球技はあまり得意ではなかったのですが、親が「子どもには何でも体験させたい」という考えの持ち主だったこともあり、低学年のころにドッチボールのサークルに加入していました。

    いま自分が親世代になってみると、スポーツサークルに入るのも会費が必要だったんだろうな、と、そんなことにやっと気が付きます。試合に出られるようになるとユニフォームやスニーカーも必要。子どものスポーツといえども、何かとお金がかかるものです。

    さて、ここではスポーツと世帯年収の関係性、そして、スポーツと学力の関係性について探っていきたいと思います。子どもにスポーツをさせようかどうか迷っておられる親御さんは、ぜひ参考にしてくださいね。

    スポーツと世帯年収の関係性

    スポーツと世帯年収の関係性について、「ベネッセ教育情報サイト」におもしろい統計が載せられていました。

    まず、さまざまな世帯年収の家庭に「子どもにスポーツをさせたいか」尋ねたところ、世帯年収に関係なく6割の親が「させたい」と答えており、子どもにスポーツをさせたい気持ちは世帯年収に関係ないことが分かります。

    ちなみに残りの4割は「まあ、そう思う」ということなので、世帯年収に関係なく100%の親が子どものスポーツに賛成だということが分かります。

    つづいて「子どものスポーツにかかる費用を負担に感じるか」という質問では、世帯年収によって解答に差が出ました。

    世帯年収が400万円以下の家庭では「負担に思う」親が27%を占めたのに対し、世帯年収が400万円~800万円の世帯では18.8%、さらに、世帯年収が800万円を超える世帯では、「負担に思う」と答えた親は10%に留まりました。

    この統計結果から推測できるのは、世帯年収に関係なくほとんどの親が「子どもにスポーツをさせたい」と思っているのにかかわらず、世帯年収が低い家庭では「費用が負担に感じる」ために断念せざるを得ない状況も生じているかもしれない、ということです。

    やはり、世帯年収が高い方が、子どもにスポーツをさせられる機会も多いのはうなずけます。

    冒頭でも少し触れましたが、子どものスポーツといえども、それにかかる費用は少額ではないということです。サークルに入れば会費が発生しますし、スポーツクラブやスクールに通えばもっと高い月謝を支払う必要があります。

    専用のスニーカーやユニフォームも高いです。公園の遊具で遊んだりグラウンドを走り回ったりする程度のスポーツであれば費用的な問題は発生しませんが、何かを習わせようとすれば必然的に費用が発生します。

    親の年収が高いほど、子どもが定期的な運動をする

    「ベネッセ教育総合研究所」というサイトによれば、世帯年収が高い家庭の子どもほど定期的に運動をしているということが分かったそうです。

    <世帯年収とスポーツ活動率の関係性>

    世帯年収 スポーツ活動率
    400万円未満 47.2
    400万~800万円 58.2
    800万円以上 64.7

    このデータから分かるのは、世帯年収が高い家庭ほど子どもに運動がさせやすいということです。

    確かに、世帯年収が高い家庭では子どもに何を習わせようか?と、選択肢も広がります。その結果、テニスやサッカー、水泳、バレーなど、週に数回の頻度で通わせる親も多いですね。そういう子どもは当然スポーツ活動率も上がります。

    親のホンネは勉強>運動

    ベネッセ教育総合研究所が2013年に行った調査から、さまざまな世帯年収の家庭が子どものスポーツとお稽古事に費やした費用の月額を知ることができます。このデータから、親が子どものスポーツとお稽古事どちらに重きを置いているか察することができます。

    <スポーツとお稽古事に費やした費用>

    世帯年収 お稽古事  スポーツ
    400万円未満 8,500 2,200
    400万~800万円 1万4100 3,400
    800万円以上 2万5,600 4,800

    こうして見てみると、ほとんどの親は明らかにスポーツよりもお稽古事に重きを置いていることが分かります。スポーツよりも勉強、ということですね。

    子どもにスポーツをさせたいが、勉強はそれよりももっとさせたい、ということです。

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    実は、運動で学力も上がる

    ここまでで、世帯年収と子どものスポーツする頻度の関係性について考えてきましたが、実は、スポーツと学力にも関係性があることが分かっています。

    2001年にカリフォルニアで行われた「スポーツと学力との相関性に関する調査」によれば、スポーツ万能な子どもは数学の成績が良い、ということが分かったそうです。

    また、スポーツと学力との相関性は、男子生徒よりも女子生徒に顕著に見られたそうです。

    脳細胞の増やし方などを研究しているジョン・J・レイティの著書「脳を鍛えるには運動しかない!」によれば、脳をベストな状態に保つためには運動が欠かせないとのこと。

    脳は運動によって神経伝達物質の分泌が促され、頭の回転が速くなったり記憶力が伸びたりするそうです。こうした研究結果から、やはりスポーツと学力には関連性がある、ということが言えるのです。

    ここまでで、スポーツと学力との関係性、スポーツと世帯年収の関係性について考えてきました。そして分かったことは、親が子どもにスポーツをさせることで、良好な循環が生まれるのではないか、ということです。つまり、

    1. 世帯年収が高いと子どもにスポーツをさせやすい
    2. スポーツをする子どもは学力が高くなる
    3. 学力が高い子どもは高学歴を得やすく、将来、高世帯年収が得やすい

    という風に、良好な循環が生まれるといえそうです。

    貧しい家庭の子供のためにスポーツの機会を

    ここまでで考えてきたように、世帯年収が低い家庭の子どもは、スポーツの機会が失われがちであるということがいえるようです。しかし、世帯年収の低い子どももスポーツが楽しめるような政策をとっている自治体は少なく、今後の課題となっていきそうです。

    2012年に厚生労働省が発表したデータによれば、貧困に直面している子どもは多く、6人に一人の割合だとのこと。

    なぜ子どもたちの貧困率が上昇しているのかというと、ひとつにはひとり親家庭が増加していることが挙げられるようです。

    ひとり親で多いのは、男性よりも女性。女性が子育てをしながら働き、一生懸命家計をつないでいきます。そこに、子どもにスポーツをさせる余裕などないことは察しがつきます。

    ひとり親家庭の子どもたちもやりたいようにスポーツを楽しむためには、自治体の支援が必要なのではないでしょうか?今後に期待します。

    スポーツは大人も必要

    スポーツはもちろん大人になっても必要。健康維持に欠かせません。この記事では、世帯年収の高い家庭の子どもはスポーツ活動率も高め、ということを考えましたが、これは大人も言えるかもしれません。

    年収が高ければスポーツジムにも通いやすいですね。スポーツジムなら、めげずにトレーニングを続けやすいです。

    スポーツは学力アップにつながりますが、大人も同じ。定期的にスポーツをすれば脳内で神経伝達物質が分泌され、仕事がもっとはかどるようになるかもしれません。そうしたら、高収入につながるという良好な循環が生まれる可能性もあります。

    (文/河原まり)

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    河原まり
    河原まり
    2011年よりフリーライターとしての活動を開始。英語・中国語を学び、翻訳業にも従事。私生活を充実させるため、10年間続けた医療事務の仕事をやめ、今に至る。趣味は作詞・作曲、弾き語りや料理。マイブームは休日にギョウザやシューマイを大量につくり、冷凍すること。

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