他人事ではないマイナンバー制度!
2015年10月からマイナンバー制度が始まりました。手続きが面倒だとか、あまり関係ないからしばらく様子見しておこうと思う人は少なくありません。マイナンバー制度は国民全員が関わることなのに、一般的な認知度や関心はあまり高くありません。
しかし、マイナンバー制度は、私たちに様々なメリットをもたらします。例えば2007年に「消えた年金」問題があったことを覚えている人も少なくないのではないでしょうか。結婚により姓が変わる、転職して企業年金の番号が変わるといったことが原因で、自分が支払ったはずの年金が記録されていなかったのです。
しかし、今後はマイナンバーという銀行口座から個人情報まで、自分だけの数字があるわけなので、このような個人の支出や収入が全て紐づけられます。まだまだ様々な議論はされているようですが、2021年をめどに預金口座へのマイナンバー適用の義務づけが検討されているということもあり、これから私たちに大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
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マイナンバー制度で何が変わる?
マイナンバーによってもちろん私たちの生活にも変化が出てきます。例えばマイナンバーが個人確認に使えるようになるのは間違いないでしょう。会社に提出する書類、行政機関や公的サービスを利用するときに記入する個人情報なども減ることも考えられます。
マイナンバーは日常生活に大きな変化をもたらすか?と言われれば、それほど大きな変化をもたらすことはないかもしれません。しかし、何かの手続きや個人についての書類や登録などには多いに役に立つと言えるのではないでしょうか。
貯蓄の仕方も変わるのか?
マイナンバーの説明などを読んでいて気になるのが、銀行の口座預金情報を全て政府が管理できるようになるということ。つまり、へそくりをしていようが副業で稼いでいようが、全て銀行口座を管理されているため政府には全てばれるということなのです。
もしそれが本当なら、へそくりや副業が妻や会社にばれてしまうのではないか?と疑問に思われるかもしれません。しかし、そのような心配は全くの無用です。いくら会社や妻にマイナンバーを知られていたとしても、そのマイナンバーを利用して個人の口座情報や個人情報を照会することはできないのです。
つまりマイナンバーによって、貯蓄の仕方が変わるか?と言われても、貯蓄の仕方はこれからも変わらないということが言えるのではないでしょうか。
ここだけは気をつけろ!
マイナンバー制度によって貯蓄の仕方が変わることはありませんが、ひとつだけ必ず注意しなければならないことがあります。それは確定申告を怠らずにするということです。というのも先ほどからお話しているように、マイナンバー制度は特に普段の生活を大きく激変させるというような制度ではありません。
しかし、主にお金に関することは政府に全て筒抜けということなので、脱税しようとしても全てばれると思っていたほうがいいでしょう。例え会社に副業がばれないと言ってもそれはきちんと確定申告していればの話であって、もし確定申告を忘れてしまうと、会社に副業分の住民税が加算されて報告することになります。
そのようになってしまえば会社にばれるのはもちろんですし、将来は銀行口座だけでなく現金書留やお金に関する情報は全て、マイナンバーで管理されることになると予想できるので、脱税しようとは考えない方が賢明だと言えるでしょう。
マイナンバーの正しい知識をつけよう
国民全員に関わることになるマイナンバー制度について知らないのは自分で自分の首を絞めることになりかねません。正しい知識を持っていれば、マイナンバーは便利な面も多いです。
これからさらにマイナンバーを利用した制度や課税方式が出てくるのは避けられないといわれています。一生関わることになるので面倒だからと嫌がることなく、今後も関心を持ってマイナンバー制度について学んでもらえたらと思います。
(文/河崎鷹大)