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住宅ローン、約7割が親からの資金援助を受けていない?

投稿日:2016年6月22日 更新日:


家を購入するときのセミナーでは「親からの資金援助を受ける場合」「贈与税」などの説明があるようですが、いま家を買おうと考えている30代の夫婦には実際ピンと来ない人が多いようです。実際に親から資金援助を受けている人は約3割、多くは自分たちで資金を賄っているようです。

親から受けた援助資金はほとんど頭金に充当されるようで、今では親から援助を受けないため頭金なしで住宅を買う人も増えています。その理由を併せて今の住宅ローンの実情について分析してみました。

25%が資金を貯めずに家を購入

2016年にSUUMO(リクルート)が既に家を購入した人にアンケートをとった結果、親の資金援助を受けた人のは35歳未満は39%、35歳以上は24%と意外と低い結果になりました。これは頭金に関する意識の変化と考えられます。

以前は家を購入するときは頭金を用意するというのが定説でしたが、今では25%が貯めずに購入、貯めた人も50万円から100万円が多く、事務手数料などで必要な現金を貯めたというパターンが多いようです。

「行き当たりばったりでは?」と不安になるかもしれませんが、いま家を購入する理由・きっかけとして2組に1組があげるのが「家賃を払うのがもったいない」もしくは「金利が低くて買いやすい」とあげているからです。

以前は家を持ってこそ一人前と認められ、社会的ステータスと思う人も多かったようです。しかし現在は「家を買っても家賃と同等のローン返済額」が家を購入するきっかけのようです。

また、いまは金利が史上最低水準であり、「金利の低い今がチャンスだから」と捉えて、準備期間で貯められる頭金も含めてローンで借りてしまっているようです。

毎月の返済額は家賃同等

アパートなど賃貸住宅に住んでいる家族の多くは「家賃」というリアルな住居費があるため、多くが毎月のローン返済額を家賃など家を買う前の住居費から充当しているようです。

実際にハウスメーカーは「毎月○○円の返済額」と表示し、家賃よりも安いかどうかを検討しやすくしてくれます。実際は固定資産税や管理費などもかかるのですが、「家賃を払うのがもったいない」と感じさせるきっかけにはなります。

また、家の購入には老後を見越している人も多いようです。アパートなどの賃貸住宅の場合は定年を迎えても家賃を支払う必要があります。しかし家を購入した場合、定年までに完済してしまえば管理費や税金は支払う必要があるものの家賃に比べると随分安くなるのではないでしょうか。

そこで気になるのが住宅ローンの完済期間です。住宅ローンの返済期間については最長の35年と設定する人が全体の60%となっています。

例えば35歳の夫婦の場合、35年ローンでは定年(60歳もしくは65歳)までに完済できませんが、半数以上が繰り上げ返済で定年前に完済する予定のようです。

35歳未満の人には住宅ローン完済まで働くと考えている人もおり、35歳というのが住宅ローンを考えるときの肝になるようです。

繰り上げ返済は早めに実行

定年を見越してローン返済期間を設定しない場合、35歳以上の夫婦は退職前完済には計画が必要です。退職前完済する方法は2つ、

  • 繰上返済をするか
  • (ギリギリの冒険ですが)退職金で完済するか

という方法です。

まずは定年時(60歳時もしくは65歳時)のローン残高を確認し、具体的な返済計画を立てましょう。

また繰り上げ返済を考えているものの、実際に購入後5年以内の早い段階で繰り上げ返済をした人は約35%です。まだ子供も小さくでお金が必要だったり、家の設備を整えるのにお金が必要だったり、ついつい繰り上げ返済を長引かせてしまうようですが実は損をしているのです。

同じ繰上返済をするならば、利息をより多く減らせることができる早い時期に頑張りましょう。

今は最低水準の金利なので今こそ早めの返済がおすすめです。現在が低いので将来は金利や返済額が上がる可能性があります。今ローンの金利は変動型を選ぶ人が70%と多いですが、変動型は少なめの金額を短い返済期間で借りるのに適しています。

住宅という大きな金額を借りるならば、毎月の返済額が実際に返せる額より10,000円~20,000円少なく設定しておくと安心です。余裕資金は金利の低いうちに繰り上げ返済に利用することがおすすめです。

(文/高橋亮)

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