貯金をしておくことで得られるメリットは多くあります。例えば欲しいものを購入する時にローンなどを利用せずに手に入れることができたり、急な出費にも対応することができます。また万が一働くことができなくなって収入がなくなってしまった際に貯金があれば日々の生活をカバーすることができます。
この他にも様々なメリットがあり、備えたいと思うのですが多くの人はなかなか貯金をすることができないと悩みます。ではどのようにして貯金を作っていけば良いのでしょうか。
お金の不安を抱えないために
貯金がない人の中には今はなんとかなっているから大丈夫という考えを持っている人も多く存在します。ですが受け取ることができるお金とお金が必要な時期にはずれが生じることを理解しておかなければなりません。貯金をする大きな目的となるのが老後の資金や教育資金です。
子供にかかる教育費の平均
例えば子供一人あたりにかかる教育費を公立の学校に行くのか私立の学校に行くのかである程度の金額を計算することができます。
幼稚園から大学まで公立に行った場合の全ての平均は769万円、全て私立に行った場合の平均は2205万円です。一般的には子供一人につき1000万円の貯蓄がなければ大学まで行かせられないと言われているのですが、公立なのか私立なのか、大学では親元から通うのか学校の近くで一人暮らしをするのかなどによっても大きく異なってきます。
もちろん一回でこれだけの額を支払うのではなく、その都度で必要になります。ですが、大学に進学するあたりで必要になる金額が大きくなるので、この時期に対応することができるだけの貯金を作ることが必要になります。
合わせて読みたい
老後資金の平均
老後は年金があるからと思っている人もいるでしょう。ですが年金だけでは老後の生活をカバーすることはできません。また将来的にどのくらいの年金をもらうことができるのかという点では不透明です。
老後の資金などでインターネットで検索をするとゆとりのある老後資金に必要な金額はひと月あたり37万円となっています。ですが公的年金を含むひと月あたりの収入は19.3万円となっており、収入を支出が上回る状態になれば生活が立ち行かなくなってしまいます。老後を20年と考えてもゆとりのある老後資金となれば4000万円ほどの貯蓄が必要になってしまいます。
またこの他にはマイホームを購入するために支払う頭金などの資金を作るためにも貯金は欠かせないものであり、教育資金や老後の資金、マイホーム購入のための資金などの目的を持って貯金することも大切ですが、まずは目的などを持たずに貯金をする癖をつけることが必要になります。
合わせて読みたい
自分の家の家計を振り返ろう
2人以上で暮らす家庭の貯金額の平均は1182万円!?
貯金をしようと思った時、実際に貯金をしている最中に気になるのが「他の人はいくらぐらいのお金を貯めているのかな?」という疑問です。
家計の金融行動に関する世論調査では2人以上で暮らす家庭の貯金の平均は1182万円となっています。ですが単純にこれだけの現金が銀行の口座にあるというわけではなく、内訳としては銀行やゆうちょ銀行などの預貯金が54.1%、株式や投資信託、債券などが16.8%、残りは保険やその他の金融商品となっています。
この内訳を見てまずは一安心した人もいるでしょう。それでもうちにはそんなに貯金はない!と焦っている人もいると思います。次は平均値の特徴を説明しましょう。
例えば11人貯金を持っている人がいるとします。このうち10人の貯金額は400万円、そして残りの1人が3000万円の貯金を持っているとします。
(10人×400万円)+(1人×3000万円)=7000万円
7000万円÷11人=636万円
となり、11人の貯金の平均額は636万円となります。11人のうち10人は400万円の貯金しかないのに?と思うのですが、3000万円という極端に大きな金額が混ざることで平均値が高くなってしまいます。感覚としては11人のうち10人は貯金額が400万円なので平均は400万円というのが一般的なのではないでしょうか。
また他の家庭の貯金額を参考にする場合には首都圏なのか地方なのか、持ち家なのか賃貸なのか、家族構成やライフスタイルなど同じような家庭の貯金額を見なければ参考にはならないでしょう。
合わせて読みたい
貯金1000万円と目指す主婦の節約術
年間100万円を貯めると10年で貯金額は1000万円になります。テレビや雑誌などでも一年間で100万円貯める主婦などの特集などがあり、実際に調整してみようと思っている人もいるのではないでしょうか。
100万円を貯めるために毎月の目標を考える
100万円と聞くと非現実的な数字のように思えますが、ちゃんとやれば達成することができる数字であり、100万円を12ヶ月で割ると一ヶ月あたり83,333円となります。つまり一ヶ月で83,333円以上の貯金ができれば一年間で100万円を貯金することができます。さらに細かくすると100万円を365日で割ると2,739円となり、一日2,739円であれば何となく達成できるような気になりませんか?
ここまでで毎日の目標そして毎月の目標が具体的になったので、具体的にどのようにして貯金していくのかを考えてみましょう。
合わせて読みたい
一年間で100万円貯める方法
まずは100万円貯めるために必要な毎月の貯金額である83,334円を無理矢理に貯金する方法です。給料が振り込まれたタイミングで別の口座に資金移動する設定をしておくことで年間100万円の貯金を実現することができます。ただし、これは強制的に貯金した分を差し引いた時に生活が成り立つのかどうかが関わって来るので毎月の支出を計算して成り立つのであれば実行に移すべきです。
100万円を貯めるために毎月8万円以上の貯金が難しいという家庭も多くあるでしょう。この場合には節約というものを取り入れて毎月の支出を少しでも抑え、浮いた分を貯金に回すことが重要になります。節約術などはテレビや雑誌などの特集やインターネットサイトでもたくさん取り上げられているので今回は大きく支出を落とすことができるものを紹介しましょう。
まずは携帯料金の見直しです。家計の中で節約のための重要な鍵を握るのが携帯料金などの通信費であり、月に1万円ほどかかっているということも多くあります。これに加えて子供が携帯を持つようになれば数万円の通信費がかかることもあり、見直すことで大きく節約できるようになります。格安SIMを取り入れることで月の通信費を大幅に節約することができるので今使っている携帯電話の料金と比較して見直しをしてみましょう。
次に大きく見直すことができる部分としては住居費です。戸建や分譲マンションの場合は見直しが難しい部分ではあるのですが賃貸の場合は見直しが可能です。毎月の支出の中で大きな割合を占めているのが賃料ではないでしょうか。収入の半分を住居費が占めているなんてことも珍しくありません。特にこだわりなどがなければ家族と話し合って家賃を安くすることができる物件に引越しをすることで自由になるお金が増えることに繋がります。
この他には食費や水道光熱費など日常の無駄をできるだけ排除することで毎月の貯金額を一円でも多く増やすことに繋がります。ですが徹底して行うことで家族から不満が出てしまうこともあるので排除することができる無駄を家族で出し合うなどして楽しみながら貯金を増やすことが大切です。
(文/中村葵)
合わせて読みたい