1989年の4月に消費税法が施行されてから今年で27年目になります。私が物心ついたころには消費税は3%でした。それが今では8%になり、とうとう10%まで引き上げられようとしています。
5%から8%に上がるときにたった3%上がるだけだろうと思っていた人もいるのではないでしょうか。実は私もその一人であまり重く受け止めていなかったのですが、5%のときと8%になった今では明らかに家計が苦しくなっていることを実感しています。
増税後の節約意識の高まり
消費税が5%から8%に引き上げられた後に節約をしている人は明らかに増えており、増税によって節約に対する意識が高まっています。食品や日用品、公共料金などにかかる消費税が3%上がったことで買い物の際に支払うお金も増えましたが、さらに物を作るための材料費も3%の増税となったことから物自体の価格も上がり3%どころの増税ではない気もしています。
増税後に生活に変化はあったか?
増税後に何か生活に変化はあったかというアンケートでは
「ランチ代を節約するためのお弁当を持参するようになった」
「テレビのつけっぱなしをやめた」
「食材など最小限しか買わなくなった」
「ストックをしなくなった」
「美容院を安いところに変えた」
「新商品を試しに買わなくなった」
などがありました。増税後に家計が苦しくなったと実感している人は多く、少しでも節約しようという意識が増税前と増税後では違ってきているのです。ですがこんな意見もありました。
「安い食材を求めて隣町のスーパーに自転車で行くようになり痩せた」
「無駄なものを買わなくなったので貯金が増えた」
「飲みにいかなくなったので家に早く帰るようになった」
など嬉しい効果もあります。
消費税10%の将来を予想する
消費税10%が2017年4月に延期されました。震災などの影響からさらに遅れそうな気配もあるのですが、消費税は国民が一番実感する負担となるのでやはり反対意見が多数を占めています。
ですが近い将来10%への増税が検討されていることは確実なので、増税のメリット、デメリットをチェックしておきましょう。
増税のメリット
消費税が今よりも2%上がることで釈迦保証の安定化を図ることができます。医療や介護、年金の給付額などがこの社会保証にあたります。社会保障額は今後も増えていくものとなるので、まずはこの財源を確保するために増税が行われることを理解しておきましょう。
この他には公共事業の財源の確保も増税の目的の一つです。道路の復旧や災害復旧に使われるものです。中には無駄だと言われているものもあるので増税が国民のメリットになるのか?という点では少し不安を感じてしまいますね。
増税のデメリット
増税のデメリットはなんと言っても生活費負担の増加です。また消費税で財源を確保するとは言っても国の予算が増えるとは限らず、増税の影響で消費が冷え込めば所得税や法人税などが減ってしまう可能性もあります。
消費税の増税に負けない節約術とは
消費税が10%になると例えば年収300万円程度の世帯では年間の負担額が15万円程度となってしまいます。
15万円を12ヶ月で割ると月12,500円の負担となるのですが、実は消費税は収入が少ない世帯ほど負担率が高くなるのでこれ以上に負担になる可能性もあるのです。そこで増税に負けず、今の生活レベルをできるだけ下がることがないような節約術を取り入れて習慣化してみましょう。
1.食費の節約
お弁当のおかずを一品減らしたり、節約レシピをできるだけ取り入れる、ジュースやスナック菓子などを安価なプライベートブランドのものに変えるなど節約することができる点は多くあります。
2.外食費の節約
飲み会などの回数を減らしたり、外食で済ませていたランチをお弁当に変えるなど工夫することができます。また家族での外食も自炊で家で少しだけ贅沢をする方が断然安くなります。
3.家族に節約意識を植え付ける
家計を預かる主婦だけが一生懸命節約をしても家族が意識していなければなかなか上手くいきません。食費を削ることや安価な方を購入すること、飲み会や外食を減らすことなど家族で一度話し合い、節約意識を共有することが大切です。
(文/中村葵)