毎月消えていく家賃「もったいない!」と、思ったことはありませんか?
若くてもマンションを思い切って購入してしまうというのも一つの賢い選択でしょう。しかし、年収400万程度で首都圏のマンションを買うことはできるのでしょうか?
いくつかの押さえておきたいポイントを紹介します。
【この記事の目次】
マンションは2,500万円ぐらいが現実的
マンション購入に際しては住宅ローンを組むのが一般的です。したがって、年収400万円の人がいくらまで借りることができるのかというのが問題になってくるでしょう。
1年間の住宅ローン返済額は年収の25%までが上限とされています。年収400万円ならば年間で100万円までが限界ということになります。
月々の返済額は83,000円という計算になり、金利2.5%ならばおよそ2,300万円、少しがんばって2,500万円ぐらいの住宅ローンを組むことができるというわけです。
およそ2,500万円でどんな物件が買えるのか
首都圏で、2,500万円台で購入できる新築物件にはどのようなものがあるのでしょうか。
23区内ならば40㎡未満の単身者用の物件が中心となり、もしも60㎡以上のファミリータイプを探しているならば千葉、埼玉などの東京近郊でなければなかなか見つかりません。
逆に言えば、千葉、埼玉まで足を伸ばしてみるというのは、2,500万円クラスのマンション探しでは非常に重要なのです。
ねらい目は中古物件
年収400万円の人がどんな物件を購入しているのか調べてみると、中古マンションを選択している人が多いことがわかります。限られた予算の中で「23区に住みたい」「ある程度の広さが欲しい」といった希望を叶えるために、中古物件を選ぶ人が少なくないようなのです。
実際、中古と新築ではどれぐらい値段が違うのでしょうか。築10年以内でも新築よりは2~3割ほど安く、築20年以上ならば半額近くになることもあります。
築年数にまったくこだわらないならば、23区内の広いマンションに住むことも十分可能なのです。
アクセスは柔軟に考えよう
また、アクセスについても柔軟に考えるようにしましょう。人気の集中している駅ではなく、同じ沿線上にある隣の駅ならば、驚くほど価格が下がることもあります。急行停車駅よりも各駅停車駅の方が安いケースも多々あります。
人気駅の物件でも駅から遠ければ価格はそれなりに下がります。大型マンションならば駅からのシャトルバスが出ていることも多く、安心です。
とくに徒歩10分以上の物件というのは、急に安くなるものです。普段、車を主な移動手段にしている人にとっては駅から多少遠くても何の問題もないでしょう。
駅までは徒歩という人でも、健康増進のためのウォーキングができると考えれば、駅から遠い物件もそう苦ではないはずです。
頭金をなるべく多めに払おう
2,500万円のマンションというのは年収400万円の人にとっては、なんとか手が届くというような物件です。毎月の支払いは約8万円、ボーナス時の一括返済などもあり、家計への圧迫感は多少なりともあります。マンションを購入したのはいいものの、毎月カツカツの生活というのではガッカリです。
そこでおすすめしたいのが、頭金をなるべく多めに支払うという方法です。コツコツと貯金をしたものをあてることができれば理想的ですが、もし親が援助してくれると言うならば遠慮なく乗ってみるというのも一つの方法です。
「親に援助してもらうのは……」と、躊躇する人もいるかもしれませんが、もし親が援助をしてくれるということであれば、ぜひ乗ってみてはいかがでしょうか。
共働き家庭となる
すでに結婚していて妻が働いていないならば、共働き家庭となって世帯収入を増やすというのも良いでしょう。
仮に夫が年収400万円だったとしても、妻が毎月10万円分でも働いて毎月の食費・光熱費などの支払いを行うようにすれば、世帯収入に対する住宅ローンの比率を下げることができるというわけです。
しかし、小さい子どもがいるファミリーなどは、せっかく妻が働いてもすべて保育費に消えてしまうというケースもめずらしくありません。子育て、仕事、ローン支払いのバランスをどう取るか難しいところです。
固定金利をねらおう!
年収400万円で借りることができるのは2,500万円というのは、金利2.5%で計算したものです。よく探してみると金利1%という超低金利の商品もあるので利用してみても良いでしょう。ただし、超低金利は変動型なので、金利が上昇すればそれにともなって返済額も増加してしまうというリスクはあります。
そこでおすすめなのは半分を変動型金利で、もう半分を固定型金利で借りるという方法です。固定金利は、多少は高めですが、金利上昇と連動してアップしてしまうこともありません。
郊外ならば一戸建て購入も可能
年収400万円とサラリーマンの平均年収約500万円を下回る額ではあります。けっして高給ではありませんが、郊外ならば一戸建てを購入することもできるというのはご存じでしょうか?
千葉、神奈川、埼玉の土地100㎡超の一戸建てでも2,500万円の物件は結構あるのです。都内でも東部エリアならば手を伸ばせる物件がいくつもあります。
一戸建てならばマンションと比較して管理費、修繕積立金、駐車場代などがかからず、月々の細々した出費を抑えることもできます。「一戸建てなんてとても無理!」と、対象外にせずにぜひ検討してみることをおすすめしたいと思います。
家計の見直しも重要!
いざ、住宅ローンの支払いがスタートすると最初は厳しいと感じる人もいるでしょう。しかし、家計を見直す良いチャンスとも言えます。
- レジャー費
- 食費
- 服飾費
- 美容費
など削れる部分がないか検討するのも大事です。
特に若い頃から倹約を身につけたいならば、思い切って家を購入してしまうというのも一つの方法です。子どもが成長するにしたがって教育費等がかさんでいくのは確実なので、早いうちから節約を心がけ、なるべく毎月コツコツと貯蓄できるようにしておくことは極めて重要です。
家を買うことをきっかけとして、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。年収400万円というと「家を買うなんてとても無理!」と考える人も多いかもしれませんが、実はそんなことはありません。2,500万円クラスの物件ならば住宅ローンを利用して購入することも十分可能なのです。
ただし、
- 中古物件をねらう
- 東京近郊まで対象エリアを広げる
- 駅近はあきらめる
といったいくつかの注意点はあります。また、頭金をできるだけたくさん払って、毎月の負担を軽減するのも良いでしょう。
どうしても夫の収入だけでは心もとないというのであれば、妻も働く共働き家庭になるというのも悪くはありません。出産や子育てで仕事から離れていた妻が人生をリスタートするきっかけにすることもできるでしょう。
その他、家計の見直しをはかるなど、家の購入にあたってはあらためて考え直さなくてはいけないことがたくさんあります。一つ一つ解決していくことで、より良く生きるきっかけにすることもできるでしょう。
年収400万円だからこそ、住宅購入に際しては様々なチャレンジにぶつかります。若いうちからそのような経験を積み重ねておくことはけっして無駄ではないのです。
(文/木野きのこ)