ここ数年ゆるキャラ「くまもん」の人気もあり、熊本県に興味を持つようになった方も多いのではないでしょうか?
熊本県は阿蘇山や熊本城など、見どころが満載。歴史的な建物も多く残されています。さらに、熊本といえば「熊本ラーメン」や「馬刺し」が有名。
2016年4月の熊本地震から復興に燃える熊本。ここでは、熊本県の魅力と年収事情について調べていきます。
【この記事の目次】
最低賃金は最下位から2番目に低い
平成28年10月1日より、各都道府県の最低賃金の見直しが行われました。これまで熊本県の最低賃金はすべての都道府県の最低賃金の中で2番目に低い694円でした。今回の改正で熊本県の最低賃金は21円アップし、715円になりました。
うれしい話なのですが、他の県の最低賃金も同時に上がったので「熊本県の最低賃金はすべての都道府県の最低賃金の中で2番目に低い」、というのは変わりませんでした。
ちなみに、最低賃金が熊本県と同じ715円の県は他にも6か所あります。また、最低賃金が熊本県よりも低いのは宮崎県と沖縄の2か所で、熊本県よりも1円低い714円となっています。
このように最低賃金が低めな熊本県ですが、年収事情はいったいどうなのでしょう?さっそく見ていきましょう。
熊本県の平均年収は404万円
都道府県や企業の平均年収を統計しているサイト「年収ガイド」で検索したところ、熊本県の平均年収は404万円。
国税庁のデータによれば平成26年の全国のサラリーマンの平均年収は420万円なので、熊本県の平均年収は全国の平均年収を16万円程度下回っているということになります。熊本県は年収が低めの県であるといえます。
熊本の平均年収が低い理由
熊本県はなぜそんなに年収が低いのでしょうか?気になったので調べてみることにしました。
熊本県は農業が盛んなため、地産地消が可能になっていることが関係しているようです。
地産地消とは、現地でとれた産物を現地で消費できること。他県から輸送によって仕入れて販売する場合と比較して輸送代や人件費などのコストがかからないため、野菜などが安く売られています。魚なども有明海や天草湾岸で朝とれたものが安く手に入ります。
ちなみに賃貸物件の家賃も安く、ワンルームなら平均2.5万円で見つかります。このように、熊本県は全体的に物価が安いので、年収が低めでも何不自由することなく生活ができるのです。
物価と給与は比例の傾向にあります。物価が安いから給与も低め、給与が低めの地域だから物価も安め、というわけです。
熊本県は生活がしやすい地域
熊本県は環境が良く、住みやすい地域です。最低賃金や平均年収は低くても、上記の理由から生活には全く困らないのです。
むしろ、新鮮な野菜や魚が簡単に手に入るので、実際には豊かな生活が送れていると言えるのではないでしょうか?野菜は新鮮なほど栄養価も高く保たれています。
そのうえ、水道水は100%阿蘇山の伏流水。水がおいしければお茶もおいしく淹れられ、お料理もおいしくなり、体にもいいので魅力的ですね。
おなじ月収20万円でも都内で生活する場合、大部分が家賃と食費に奪われ、節約を心がけなければならず、貯金はほとんどできないはず。でも熊本県なら、20万円あれば余裕で生活できるでしょう。
ところで、熊本県にはどんな仕事があるのでしょうか?高年収企業ランキングを作ってみます。
熊本県の高年収企業ベスト5!
1位:肥後銀行
肥後銀行(ひごぎんこう)の本店は熊本県熊本市に所在。略称は肥銀(ひぎん)。熊本県の指定金融機関となっています。店舗数は123店舗。大正14年に設立した歴史のある銀行です。
2015年発表の肥後銀行の平均年収は636万4,000円です。
2位:平田機工
平田機工(ひらたきこう)は熊本県熊本市に本社を置く、生産ラインの製造をおこなっているメーカー。都内にも営業所があります。
平田機工の平均年収は585万5,000円。平均勤続年数は20.4年と長め。987人の従業員が働いています。
3位:SYSKEN
SYSKEN(シスケン)は、熊本県熊本市に本社を置く電設会社。589人の従業員が働いています。
SYSKENの平均年収は約536万3,000円。事業内容は、九州地区のNTT西日本を主とする電気通信設備工事です。
4位:ビューティ花壇
ビューティ花壇は熊本県熊本市にあるお花屋さんです。生花店の仕入れ代行や、企業向けに胡蝶蘭の販売を行ったりしています。その他、結婚式用の生花ディスプレイ、ウェディング用ブーケの販売、葬儀用祭壇の設営、大型葬の企画なども行っています。
ビューティ花壇の平均年収は456万1,000円。
5位:エスケーホーム
エスケーホームは熊本県山鹿市に本社がある、建設業を行っている企業です。平均年収は444万7,000円。
体力を使う仕事のためか、社員の平均年齢は29.8歳と若め。東京都内にも事務所があり、住宅販売や設計、床暖房の設置などを行っています。
熊本県の平均年収を上回っているのは上記のような企業です。こうした企業に就職できれば、将来は安泰と思えます。
熊本県の年収と恋愛事情
ところで、最近は年収の低さがネックになって恋愛や結婚にふみ切れないでいる男性の話を耳にします。熊本県の恋愛事情はどうなのでしょうか?年収の低さの影響を受けていないか気になります。
そこで調べると、とあるインターネット調査のデータを見つけました。この調査は熊本県の20代独身女性を対象にしたもので、「あなたが彼氏に求める理想の年収は?」というもの。一番多かった回答は300万円~400万円。次いで多かったのは「年収にはこだわらない」という回答。
熊本県の20代の女性の多くは、彼氏の年収に高望みをしていないようです。熊本県の平均年収は404万円なので、平均よりちょっと低めの年収でも問題ない!ということが言えそうです。
熊本県の男性のみなさん、勇気を出して前進しましょう!
熊本で年収1億円を稼ぐ人もいる
ここまでで、熊本県の平均年収が低め、ということについて考えましたが、熊本県にはなんと1億円という巨額な年収を稼いでいる人もいるようです。
吉角裕一朗さんという方ですが、田舎での高年収の稼ぎ方についてのノウハウ本を出しているようなので、興味のある方は読んでみるのもいいかもしれません。
読者の感想がのせられているサイトを参照するに、作者の吉田さんはとくに有名な大学を卒業したというわけではないようです。田舎は都会と違ってライバルが少なく、人件費が安いです。そんなメリットを生かして高年収につなげているようです。
もちろん、ビジネスセンスも持ち合わせているのだとは思いますが。
年収2,000万円以上の人向けのレストラン?
数年前、熊本県のレストラン「KAWAZOE」が、年収2,000万円以上の人向けのローストビーフの販売を始めたことで話題になりました。このローストビーフは熊本県阿蘇産の赤牛で作られた、超高級品。24時間の手間をかけてじっくりと作られ、価格は2kgで約10万円。
どうしてこのような制限をつくったのかというと、普段から良いものを食べている人(化学調味料や添加物で舌が麻痺していない人)に、本物のローストビーフを味わってもらいたい、という願いからだそう。
ただし、最近の「KAWAZOE」のHPを見たところ、以前にあった「貧乏人観覧禁止」の文字はどうやら消されているようで、最近では低所得者でも購入できるようになっているようです。
年収は低くても熊本県ならまったく問題なし
ここでは熊本県の年収事情について掘り下げてみました。最低賃金や年収は低くても、物価の安い熊本県で生活するならまったく問題にならないこと、また、熊本県の魅力もたっぷりと知ることができました。
何よりも、新鮮な野菜や魚が安く手に入ること、お水がおいしいことに惹かれます。