顔の良い男性は、端的にいってモテるもの。しかし、モテるからといって結婚のチャンスにも恵まれるかと問われると、そうでもない。
いくらイケメンでも、貧乏だったり、貯金がなかったり、無駄な浪費癖があると、女性は当然のように結婚相手として、そういう男性は選んだりはしない。
では現実問題、女性は年収いくら程度を稼いでいる男性に「この人と結婚したいなぁ」と思うものなのだろうか?この疑問に答えてくれたのが、自動家計簿アプリをリリースしているマネーフォワードによるアンケートデータだ。
昨年11月に公開されたこちらのデータ、非常に分かりやすくまとめられているため、ざっくりと目に付く部分だけでもご紹介したい。
求める年収は500万円がボーダー
今回引用させてもらうのが、「2014年独身男女のお金実態調査」に寄せられた、独身男女2,412名の意見を集約した回答結果。これによると、結婚相手に求める年収について「特にこだわりはない」と回答した男性は57%と過半数であったのに対し、女性は27%となっている。
やっぱり女性は、結婚相手の収入については深刻に考えるケースが多いようだ。
では具体的に、どの程度稼いでいる男性となら結婚しても良いと考えているのかというと、もっとも多かった順に
- 「500万円から700万円未満」という回答が23%
- 「400万円から500万円未満」が17%
- 「700万円から1000万円未満」で14%
となっている。
このように、最低でも500万円程度の収入を得ている男性というのが、女性の考えるパートナーの収入のボーダーラインということとなっている。
今、500万円以上稼ぐ男性の割合は?
ところで、現在500万円以上稼いでいる社会人の男性は、どの程度いるのか興味が出てきたので、勝手に調べてみた。
厚生労働省が発表している、「性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差」(長い!)を見てみると、世代別の賃金平均を見ることができる。
これによれば、男性全体の平均年収は、326.0万円となっていた。この時点で、500万円には到底届いていない。ざっと年齢別に賃金平均を挙げてみると、
- 結婚適齢期に差し掛かる25歳~29歳では236.5万円
- 30歳~34歳では275.2万円
- 35歳~39歳で314.5万円
もっとも500万円に近い賃金を稼いでいる世代は、50歳~54歳の417.7万円という結果となった。あくまでも平均なので、振り幅がでかいことは忘れてはいけないけど、まあこのように、今の時代の男性は、さほど稼いでいないというわけだ。
それこそ500万円以上稼ぐ男性なんて、全体のほんの少数。しかも結婚適齢期をとうに過ぎているおっさんばっかりだとは思うんだけど、全体の14%の女性は、高収入の男性との結婚に憧れているのである。
結婚に夢はない時代なのかも
二昔前ぐらいなら、平均年収だってもっともっと多かった。500万円を稼ぐ男性だって、当たり前のようにそこらじゅうにいた。
しかし現代では、とかくどこの会社も不景気で、会社を維持するだけでも手一杯ということも珍しくない。
こういう時代だからこそ、年収500万円~700万円を稼ぐ白馬の王子様に憧れる女性も多いということかもしれないが、現実を見据えると、なんというか、男性としては無力感を感じずにはいられなくなる。
(文/松本ミゾレ)