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カジノ法案を徹底解説!今さら聞けない人のための基礎知識

投稿日:2017年8月13日 更新日:


2016年12月、衆院内閣委員会でカジノ法案が可決されました。

カジノ法案を正式にいうと、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR推進法)」で、経済効果や地域活性化、外国人観光客増加による観光立国としてのポジショニング強化が期待されています。

一方で、周辺地域の治安悪化ギャンブル依存症懸念での反対意見もあります。治安問題やギャンブル依存症対策の問題点をクリアにしてからでないとカジノを誘致すべきでないとの感想も多いようです。

この記事では、カジノ法案の最新情報を元に、その内容を解説し、賛成派によるメリットと、反対派によるデメリットをまとめます。今さら聞けないと思っていた人は、この機会に知っておきましょう。

カジノ法案とは?

海外ではカジノは合法的なものとして一般的ではありますが、日本では合法化されていませんでした。そこで、観光振興や地域活性化、財政改善を目的に法案が作られたのです。

カジノ法案の内容は、民間事業者が認可された地域で特定観光複合施設を経営可能とするものです。特定の複合施設とは、たとえば会議場、レクリエーション施設、宿泊施設などのことで、統合型リゾートとしての運営を期待されています。

実は日本は公営ギャンブル以外禁止

実は日本では賭博は禁止されています。

そういうと、「競馬や競輪はギャンブルじゃないの?」と思われるかも知れませんね。これらの公営ギャンブルは、地方財政資金の調達、産業の振興、公益の増進を目的に各法律で認められています。たとえば

  • 宝くじは当せん金付証票法
  • 競艇はモーターボート競走法
  • 競輪は自転車競技法
  • オートレースは小型自動車競走法
  • 競馬は競馬法
  • サッカーくじ(toto)はスポーツ振興投票の実施等に関する法律

で、それぞれルール化されており、合法的なものなのです。

パチンコはギャンブルじゃないの?

ところで、パチンコは民間会社が経営していますよね?パチンコはギャンブルにはあたらないのでしょうか?

実はパチンコにはギャンブルにはあたらないという建前があります。

まず、パチンコで勝ったらお金ではなく景品と交換します。顧客はその景品を景品交換所で現金と交換します。景品問屋が景品交換所から景品を買ってパチンコ屋に卸すという仕組みとなっているのです。

パチンコ店と景品換金所、景品問屋は独立していることになっているため、この手順を踏む限りはギャンブルとはみなされないのです。そのため、グレーだという人が多いのです。

カジノ法案可決によるメリット

カジノ法案合法化によって、さまざまなメリットとデメリットの議論が展開されています。

国会の中でも激しい議論が行われてきた上、メディアでも賛成派と反対派がそれぞれの理由を戦わせてきました。

また、ネット上でも賛成意見や反対意見のそれぞれの言い分が投稿されており、カジノ誘致に対する注目度の高さが伺えます。

では、メリットとデメリットはどのようなことが考えられるのでしょうか?まずはメリットから紹介します。

大きな市場規模による経済効果

カジノができた場合には、大きな経済効果が期待できます。

シティーグループの試算によると、もしも東京と大阪、沖縄の3カ所にカジノができた場合、およそ1兆5,000億円の市場規模があると発表されています。

さらに、CLSAという証券会社の試算では、全国12カ所にカジノができた場合はおよそ4兆円の売り上げが立つと予想しています。カジノが合法化されると、世界トップレベルのカジノ大国となる可能性があり、その分だけ経済効果が期待できるのです。

地域活性化

カジノができた場合は、カジノ単体ではなく、複合リゾートとしての経営となります。

すると集客に期待が持てるため、周辺地域への恩恵が大きくなるでしょう。また、周辺観光地との相乗効果も手伝って、地域活性化としての大きな役割が期待できます。

カジノだけが単発であったとしても魅力は薄いかも知れませんが、周辺地域との連携によって、より魅力的な存在と成り得ます。

観光振興

観光振興への貢献も大きいと予想されています。観光地は点と点で存在していることがあり、立地やアクセスにストーリー性がないと指摘する専門家がいらっしゃいます。

しかし、複合リゾートとしてのカジノができれば、観光ついでによったり、昼と夜の時間の使い方の効果性があがるなど、点が線になり面と成り得ます。

そのため、外国人観光客や他府県からの日本人の観光客の呼び水ともなるでしょう。

雇用促進

観光振興による地域活性化が成立すれば、結果的に雇用促進につながります。オリンピックや万博のような一時的なものではなく、恒久的なものなので、継続かつ安定的な雇用となるでしょう。

パチンコ反対派の期待

パチンコ反対派の期待もあります。パチンコは先ほど解説したように、建前を前提としたグレーな方法で存在しています。

人によっては完全にアウトだと考えることもあるようで、その存在に異を唱える人は多いのです。

しかし、そんな反対派も、合法的なカジノには理解をしめす人がいるため、パチンコに成り代わる期待があるようです。

カジノ法案可決によるデメリット

カジノ法案の多くのメリットがあげられる中、デメリットもささやかれています。デメリットに関しても色々なことがあげられていますが、大きくいわれていることをまとめると3つのデメリットがあるとされています。

  • 1つはギャンブル依存症が増える懸念があること
  • 1つは治安が悪化する可能性があること
  • 1つは悪いイメージがあること

です。それぞれ具体的に見て行きましょう。

ギャンブル依存症が増える懸念がある

カジノ法案のデメリットとして、ギャンブル依存症の人が増えるという懸念があります。

カジノ導入によって、ギャンブルに触れる機会が増え、その害悪の部分の影響が心配されているのです。

しかし、メディアの議論をよく確認すると、ギャンブル依存症の定義が人によって異なっていることがあります。精神疾患としてギャンブル依存症といっている人や、単にギャンブルに夢中になってしまうという意味で使っている人がいます。

議論の際は、その定義を明確にしてから議論をしていないために、議論がかみ合っていないケースをよく見かけます。いずれにせよ、ギャンブルで実害を受ける人への懸念があるのです。

治安が悪化する可能性がある

カジノができることによって、治安が悪化するのではないかという懸念もあります。特に、外国人観光客の増加による治安悪化が懸念されています。

治安が良いとされる日本では、治安悪化というデメリットには特に敏感なようです。

悪いイメージ

ギャンブルそのものに悪いイメージを持っているため、カジノに後ろ向きな意見を持っている人もいらっしゃいます。

たとえば公営ギャンブルの還元率は、競艇、競輪、オートレース、競馬で75%ほどです。宝くじやサッカーくじ(toto)の場合は45%~50%程度です。

損をする確率の方が高いので、そもそもギャンブルに良いイメージがないのです。そのため、新たなギャンブルの手段が増えることに反対されているようです。

まとめ

カジノ法案は、今まで合法化されていなかった民間の事業者を一定条件で認め、特定区域周辺の活性化により、経済効果を上げる方法として期待されています。一方で反対意見もあり、議論が展開されています。実際に誘致が行われるのはまだ先ですので、今後の展開に注目です。

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