(この記事は2015年12月に投稿された記事に追記して再アップしたものです。)
【この記事の目次】
熊本という予想外の場所で大地震
2016年4月14日と16日に熊本で発生した大地震。平和な日々から一気に恐怖のどん底に突き落とされてしまう恐ろしさが地震にはあります。また、誰のせいでもない、予測ができない、怯えるしかない、という逃げがたい存在であることも、地震の嫌なところです。
被災地、および被災者の皆さまには、一日でも早く復興し安らかな日々が戻ることを願ってやみません。
震災の二次災害として怖いもののひとつに火災があります。今日はこの火災への備えについて、もう一度振り返ってみましょう。
いまだ忘れられぬ東日本大震災
2011年3月11日14:46、あなたはどこで何をしていましたか?
私は当時在籍していた会社で打ち合わせをしておりました。一瞬、グラッと揺れて「あ、地震ですか?」と思ったのもつかの間、今まで味わったことのない揺れがドドドドドッとおそいかかり、その場にいた全員がパニックになって廊下に逃げ出したことは昨日のことのように覚えています。
東日本大震災――この災害が我が国にもたらした影響は言い尽くせないほどありますが、私が何より悟ったことは「これでもう、災害とは他人ごとではなくなった」ということでした。心のどこかで「たぶん、自分は大地震とかに遭うことなく一生を終えるかも」と思っていたのでしょう。しかし、それはただの思いあがりだったのです。
この日を境に、多くの日本人が「災害はいつどこで起こってもおかしくない」ということを痛感したことでしょう。
火災はいま、12分に1件のペースで発生している
消防庁がWebサイト上で発表しているデータによりますと、今年の1月から6月の半年間に日本で発生した火災の件数は21,931件です。これは時間単位で換算すれば、なんと12分に1件のペースで日本のどこかで火災が発生しているということになります。
出火原因は料理に使うガスコンロだけではありません。最も多いのは放火と並んで「たばこ」です。なお、上位10位はこのようになっています。
- たばこ
- 放火
- こんろ
- たき火
- 放火の疑い
- 火入れ
- ストーブ
- 電灯電話等の配線
- 配線器具
- 電気機器
放火の件数がたばこと同じくらい多いのも怖い話ですが、コンロやストーブなど、私たちが日常で使うものも出火原因の上位に入っているのです。
12分に1回のペースで発生し、しかも原因がこれだけ身近にあるものから発生している、それだけ火災というのは私たちにとって遠い存在ではない、ということがこれで分かると思います。
最も怖いのは木造戸建ての密集地!
私は郊外の住宅地にあるマンションに住んでいるのですが、そこはマンションよりも木造の一戸建てが密集している地帯がそこかしこにあります。
先日、近所にて行政が主催する災害に関するガイダンスがあったので聴講してきたのですが、特に地震が発生したときに怖いのが、こういう木造一戸建ての密集地でまたたく間に火が燃え移って全焼住宅だらけになってしまう可能性が高いことだと言っておりました。
最近のガスコンロは災害時に自動で止まるようになっているから大丈夫と思いますよね?実は地震後の火災の原因で最も多いのが「通電火災」と言いまして、
- 地震の揺れで洗濯物が停電した電気ストーブに触れる
↓ - 停電した状態から通電し、ストーブが作動
↓ - 洗濯物が燃える、火災発生
というプロセスで発生しているのです。また、倒れた家具が踏んだことで破損した電源コードから出火ということもあります。「ガスを止めれば安心」ではないんです。
火災の煙を吸い込むと体が動かなくなる!?
では鉄筋コンクリート造のマンションなら安心なの?と思いますが、そうではないんです。最も怖いのは火災の煙に含まれる一酸化炭素をはじめとした有毒ガスです。
この一酸化炭素の威力は私たちの想像を絶するもので、吸い込むと体が麻痺して動けなくなり、いきなり首を絞められたような状態に陥ってしまうと言われています。
一戸建てよりも気密性の高いマンションなら、なおさらのことこの一酸化炭素におそわれる可能性は高まるでしょう。こうなる前にとにかく口と鼻をおおって低い姿勢で逃げることです。考えてみたら私たちが小学校の避難訓練で教えられたことだったりしますよね?
また、火が燃え移れば大切な家財もすべて燃えてしまうのは言うまでもありません。さらに依然として人気の高い高層マンション。この高層マンションの高層階で、もし火災が発生したら……?
実際のケースですが、2015年の3月に東京・千代田区西神田にある25階建ての高層マンションの20階にある住戸から火災が発生しました。
20階の高さは60メートル。はしご車は40メートルまでしか上がらないので、残り20メートルを消防士が自力で登ったとのことです。幸い、この火災で死者はいなかったようですが、もし火に包まれたまま高層階に取り残されてしまったらと考えると実に恐ろしいですね。
このように、火災に対処する知識を得ることは何よりも大切ですが、それと同じくらい大切なのが、もし火災に遭ってしまった場合のリスクヘッジでしょう。そう、火災保険です。
火災保険は必ず比較見積もりを
すでに加入しているあなたでも、内容を比較することで同じ補償内容でもっとお得な火災保険がある場合や、不要な補償内容の削減で、保険料が安くなる場合があります。見積もりは無料なので、一度は試してみる価値はおおいにあります。
確定申告もネットで済ますことができる今の時代、火災保険もネットを使わない手はないでしょう。「火災保険 比較」で検索すれば色々なWebサイトが出てきますが、そのサイト選びのポイントを3つお伝えします。
ポイント1.入力の手間が最小限であること
基本的な個人情報を入力するのはどうしても必要ですが、耐震等級や設備情報などについて細かく入力させるのを必須としているサイトは確認時間が多くなってしまうので避けることをオススメします。
細かな補償内容の調整は、保険会社を絞ったあとで、最終決定する際に改めて検討も可能です。
ポイント2.保険会社を絞り込んでくれること
星の数ほどある保険会社のなかから最適な保険会社を自力で選べたら比較サイトなんて初めから使いません。大切なのはあなたに最適な保険会社を数社に絞り込んで提案してくれることでしょう。条件を入力した上で、4~5社もあれば比較するには十分であると思って大丈夫です。
ポイント3.使いやすいサイトであること
どこをクリックしていいのか分からないWebサイトほど苦痛なものはないでしょう。あなたがぱっと見た瞬間にどこをクリックすれば良いのか分かったのでしたら、そのサイトはきっとあなたにとって有益なサイトに違いありません。
このようなWebサイトなら、あなたに最適な火災保険がきっと見つかるでしょう。マンション・一戸建てを問わず、火災保険だけは予算に応じて任意保険をかけておいた方が良いです。あなたが良い火災保険商品に出会えますことを願っております。
(文/HOW MATCH編集部)