高卒vs大卒

年収を上げたい

高卒VS大卒!”本当は”どっちが高年収を狙えるのか!?

投稿日:2016年1月10日 更新日:


高卒で大企業、生涯年収は大卒より2割高い!?

――2005年。高校2年生の夏、祖父と二人暮らしをしていた私は「高校を出たら就職」と考えていたため、就職説明会に参加しようとしていた。すると、担任の教師が「お前は将来の事を考えて進学しなさい」と言って、私を進学説明会に連れて行った。

今にして思うと、いったん社会に出て「社会人」と呼ばれるようになれば、高卒よりも大卒の方が生涯賃金が高いと言う常識があるからだろう。現在の日本社会では、こうした学歴による格差がまことしやかに語られる事が多い。

しかし実際には、大企業に勤める高卒社員の方が、中小企業で働く大卒社員よりも仕事を通して生涯で得られる収入は2割程度高い。

大卒の生涯賃金は5,000万円高い

同じ民間企業に勤務し続けた場合や公務員の一般職の場合、仕事内容にもよるが一般的には高卒より大卒の社員の方が生涯賃金が高い。高卒2億円に対し、大卒は2億5,000万円稼いでいると言う。4年間遅く入ってきた大卒社員が、高卒社員よりも5,000万円も多くの給料をもらっているのが現実だ。

私の祖父は戦前生まれで、中学を卒業してから左官として働いていた。つまり、中等教育までで高等学校にさえ入学していない。また、私の親族や親の知人・友人も大卒や専門学校卒の人はいないから一生懸命勉強して、入学試験を受けて大学などへ進学すると言う概念自体が希薄だったのだろう。私はそんな環境に育った。しかし、大卒と高卒の生涯賃金を比較すると、当時の担任が大学受験をして大学進学を勧めた理由はよく分かる。

結局私は教師の勧めの通り、遅ればせながら試験科目に絞って勉強に励み徳島の大学を受験することにした。試験日当日、試験会場まで受験票を握りしめ、いざ到着すると周りの受験者たちがとても賢そうに思えたのを今も覚えている。
そして合格証書が届いた日のことも……。

やはり一般的には、本人の力より学歴の方が重視されているのが現実だ。

「高校から大企業」は「大学から中小企業」に勝る

ところが、実は高校卒業で大企業に勤めた場合の方が、大卒で中小企業へ就職するよりも生涯賃金は高いのだ。大卒社員が1億9,500万円であるのに対し、高卒社員は2億3,000万円もらっているからだ。大卒で大企業の社員には2,000万円劣るが、大卒で中小企業の社員よりも3,500万円多くもらっている。

私の経験上、公務員試験を受験して合格し、地方公務員や国家公務員になると言う事でもない限り、高卒から大企業と言うルートの方が、大卒から大企業へ就職より有利だ。その理由は、地方の私学大学から大企業と言う選択肢があまり現実的ではないからだ。
(勤務地を選ばなければ地方の大企業の採用試験を受けると言う手もあるが)

景気動向に左右される側面もあるが、多くの場合、国公立大学や私立の有名大学でもない限り大学名でふるい落とされてしまうだろう。東京は私たち地方大学出身者に冷たいものなのである(私は威張れるほどの学歴もないが)。

さらに、私の世代(1987年生)の大学生は、浪人していない限り2008年のリーマン・ショックを経験している。当時、私は大学3年生だったが、就職活動の際、いくら書類を送っても、就職面接に出向いても、一向に内定が出ない。10社以上の書類審査や面接に落ち、地元の信用金庫や中堅メーカーなどから「お祈り通知」が何通も届いた。
当時は正社員採用の道はとても厳しかった。
毎日毎日新卒採用情報サイトなどの求人情報とにらめっこし就活に励んだがそれでもなかなか採用とはならなかった。
いったいどれ位の新卒採用があったのだろう。

「お祈り通知」が何通も届いた

一方、私と近い世代の人たちはどうだろうか。

私の友人であるMと言う一歳年下の男は、2005年に工業高校を卒業後、静岡が世界に誇る某大手機械メーカーに就職した。彼は毎年有給をほとんど消化し、夏・冬のボーナスも数ヵ月分出ている。私は有給消化の経験もなければ、給料1ヵ月以上のボーナスが出た事もない。
それどころか日々お客様対応の業務に追われ、毎日があっと言う間だ。
会社員時代の収入や待遇では完敗しているだろう。

メーカーや技術系が狙い目

景気動向がよいときに高卒で大企業に就職するのと、未曽有の大恐慌のさなか大卒で大企業に就職するのは、当然前者の方が有利だ。また、大学選びを間違えると、そもそも大企業の門戸が開かれていない可能性もある。

高卒から大企業へ就職する方法は実業系の学校を卒業する事だ。たとえば工業高校や商業高校などでは、学校教育の課程で専門の資格試験や認定試験、あるいは国家試験などを受け、実務的な学習をして国家資格を取っている事も多い。
つまり高卒新卒者であっても各種資格を持つことで大企業正社員就職の道はあるわけだ。
ビジネス専門学校を卒業してから、と言う考え方もあるが、実業系の高等学校卒業者でも、ある程度専門的な基礎や知識があるため本人の能力や資格次第ではあまり変わらないと言えるだろう。

実際、私の友人Mは工業高校から研修を受けて機械メーカーの工場作業員へ、私の高校の同級生Nは商業高校から大手印刷会社の専門職として総務へ、それぞれ就職している。Nとは連絡を取っていないが、Mは最近出世コースへ乗ったらしい。また、最近結婚したそうで、順風満帆な人生を送っている。

世間一般の声を聞いても、「工業系からメーカー系の大企業は就職しやすい」と言う声が少なくない。下手に地元の中堅大学へ進学するよりも、大企業へ入社できるチャンスは多いだろう。

エンジニアやデザイナーなどの職種も

特にエンジニアやデザイナーなどのクリエイティブ職が慢性的に不足しているIT業界やゲーム業界は一流企業へ入社出来るチャンスがさらに広がるだろう。
つまりスキルさえあれば大きな希望が持てるわけだ。

エンジニアやクリエティブ職の方は、このようなIT業界に特化したIT業界に特化した転職エージェントを活用してみる事をおすすめする。

転職

給料を今よりあげるという観点から見ると高卒であっても大卒であっても転職をすることが一つの手段として挙げられる。

同じ会社で長く務めキャリアを形成するという形もあれば、転職でキャリアアップを図るという形もある。

転職サイトの中には今よりも良い待遇で働ける仕事もある可能性がある。

自分のキャリアを生かせる職種を選べば給料アップは望めるはずだ。

転職業界トップの求人を誇るリクルートエージェントは非公開求人の紹介や年収交渉までサポートしてくれる。

定年までのキャリアプランを立て転職した方が良い方向に転ぶと考えるのであるならば転職エージェントを合わせて利用するといいだろう。

おわりに

今の時代、大企業に就職する事が必ずしも正解だとは言えない。親御さんの気持ちとしては、企業規模を重視するよりも「大学くらい進学して欲しい」と言う声も増えているようだ。

しかし本人の生涯賃金を考えると、最終学歴が大卒者である事のメリットはそれほど多くない。同じ規模の会社で正社員になるのであれば、実業系の高校から就職と言うルートもアリかもしれない。
また、大企業は海外にも多く進出しているため、将来は管理者として現地スタッフと共に働くなどの目標も夢ではないだろう。

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