【この記事の目次】
日本人の離婚率はおよそ3組に1組の割合?
現在、若者が恋愛をせず、このために結婚にも縁がないというケースが増えているという。
ある調査によれば、20代男性の童貞率は40.6%だったと紹介されている。
実に4割以上の若い男性が、恋愛どころかセックスすらできていないのだ。
かと思えば、せっかく結婚したのにさまざまな事情があって離婚してしまう夫婦も少なくない。
世界全体で見たとき、日本人の離婚率は上位30ヵ国の中に入っており、およそ3組に1組の割合で離婚を成立させているというデータもあるほどだ。
離婚に付き物な財産分与
さて、離婚する場合に付き物なのが財産分与である。
この財産分与、離婚を考える場合にしっかり考えておくのと考えないまま離婚をするのとでは、その後の人生に大きく変化をもたらす。
今や離婚という選択が珍しくもなんともなくなった時代。
明日は我が身と考えて、この問題について知識を仕入れておくのは悪いことではないはずだ。
慰謝料は、離婚の原因を作った側が払う
前述のように、日本は離婚率も比較的高いので、いざ離婚に踏み切った際に、夫婦間で慰謝料を巡る泥沼の闘争を引き起こすこともしばしばある。
そもそも慰謝料とは、離婚するにあたって原因となった側が支払うものだということはご承知のとおり。
時々「慰謝料=元妻に支払われる物」と勘違いしている女性を見受けることがあるが、それは間違いである。
たとえば夫が不倫をしたことが原因で離婚と相成った場合、当然離婚時には相応の慰謝料を元妻に支払うことになる。
逆に妻が不倫をしたのなら、慰謝料は元夫に対して支払われることになる。
慰謝料が増減する理由とは?
その慰謝料の相場は、およそ50万円~300万円の間になっている。50万と300万ではかなり差があるが、この差はひとえに夫婦が離婚する原因によって変わってくる。
不倫などの明確な伴侶への裏切り行為は相応に慰謝料も高くなりがち。
しかしセックスレスや性格の不一致、あるいは介護問題などが絡むと、比較的慰謝料は減額される傾向にある。
さらに、落ち度があった側が真摯に反省すると見受けられた場合は、やはり慰謝料は減額される可能性が高くなる。
離婚時の慰謝料で“損して得する”テクニック
つまり、もしも自分のせいで離婚をいう選択を採ることになった場合には、正直に非を認めること。
これが何より自分のためになるわけだ。
下手に足掻くと余計に酷い状況となる。原因が自分にあるかどうかなんて、本人が一番よく分かっていること。早期に、神妙に慰謝料の支払いを相手側に確約すべきだ。
そうすれば例えば、深刻に事態を受け止めていると判断され、慰謝料も100万円規模で減額されることも考えられる。
財産分与のはちょっとした罠も?
そうそう、離婚と言えば意識せざるを得ないワードが、財産分与だ。
分かりやすく説明すると、財産分与とは夫婦生活を送っている間に生じた財産を、2人で分け合うことである。
この財産分与、基本的には世帯主の財産とされているものの、離婚時にはその維持に妻が深く関与していたと見られる場合は、妻が所有権を主張することも可能となっている。
財産の種類は夫婦によってさまざまなんだけど、覚えていて欲しいのは、この財産分与は、離婚のそもそもの原因を作ってしまった方も請求することが可能という点。
不倫した妻が財産を要求!?
普通はそんなおこがましい真似、絶対にできないが、離婚の際に正気を失った人間は結構少なくない。
僕の友人が奥さんに不倫され、離婚を決意するということがあった。
ところがその奥さん、不倫で頭がラリパッパ状態になっており、不倫相手の入れ知恵もあって、財産分与を請求してきたのだ。
このときは弁護士の尽力もあって最悪の事態は回避できたが、不倫なんてアンモラルなことをやってのける人間は、まさに知恵ある悪魔。くれぐれも虚を突かれないように注意しておきたいところである。
円満な結婚をしたなら、離婚する際も円満に
夫婦生活を上手く継続できず、泣く泣く、苦肉の策として離婚する夫婦は少なくない。
だが理由が一方の身勝手から生じたものであれば、当然その相手には、相応の慰謝料を支払うことは当然のこと。馬鹿な選択をしてしまうと、相手方は恐らく一生心に傷を負うことになる。
伴侶を裏切るぐらいなら、そもそも結婚なんかしない方がマシ。
離婚をすることは仕方がないことかもしれないが、もし離婚するにしても、不倫や借金などの情けない理由だけはご法度だ。
円満な離婚こそ、金銭面でもっとも揉めずに済むのだから。
(文・松本ミゾレ)