最近の若者は、金がない。
比喩的表現でなく、本当にお金をあまり持っていない。
それは日本のパチンコ業界のメインユーザーがおっさん化していることからも分かるし、車の所有率を年代別に見ていても分かる。
買わないのではなく、買えない。
それがこの不景気な日本を生きる若者たちの現実だ。
だからリボ払いみたいな、わけのわからん詐欺めいた支払方法が登場するし、それに乗っちゃう若者もいるのだ。
そもそも買い物というのは、原則的に自分が持っている金額の範囲で行うことだ。
車や家は例外としても、日常品ぐらいはそうするべきである。
ところが本当にこの時代、洋服なんかでも、欲しいものが買えない若者というのはいる。
まあ、そういう若者って大昔からいるにはいたんだけど、その絶対数が違っているわけだ。
1円も払わず服が届く!これがツケ払いだ!
買えないんだったら貯金して買えばいいし、あるいは諦めるのがいい。
ところがそうすると服が売れない。
そこで大手ファッション通販のZOZOTOWNは、ツケ払いなるシステムを導入し、CMなどで大々的に告知した。
その内容はこうだ。
自社が販売している衣料品を購入した場合、最大2か月先まで支払いの猶予が与えられ、商品を手に入れることができる。
本当にシンプルな、ツケである。
その限度額は54,000円。
言ってみれば現状財布に一銭もなくても、54,000円までの洋服を選んで手に入れることができるということだ。
「わあ、すごい! これで欲しいものがどんどん手に入るぞ~」と短絡的に、今手元に金がない人たちが、こぞって利用なんかするわけがない。
筆者もそう思っていた。
ところが現実って怖いもので、結構多くの利用者が、これを使ってツケで衣服を買っているようだ。
明らかに貧困層を狙ったサービス…利用=ローンだろ…
筆者は思うんだけど、現在手元に54,000円すらないような人って、ファッションどうこう言う前に買い控えをすべきじゃないだろうか。
もっと言えば、現状54,000円すらない人間は、2か月先もどうせ貧乏なんだから、ツケなんかで買い物をしないでおけばいいのに、とすら感じてしまう。
暴言かもしれないが、これこそ真っ当な考え方じゃないだろうか。
既にこのツケ払いは各所で問題視されているという。
なんでも、一部で未成年が勝手に利用して、請求が来てもお金がなく、親に怒られるという意味不明な事態も起きているとのこと。
ツケ払いなんて書くと、なんか行きつけの居酒屋で支払いを待ってもらうみたいな感覚だけど、実際にはローンサービスだ。
そもそも、こんな100,000円以下の範疇で払える、払えないの問題になっちゃうような消費者層をターゲットにしてる時点で、「ZOZOTOWN大丈夫か?」と心配してしまう。
Twitterなんかを見てみると、実際にツケ払いを利用した若者の声を見ることができる。
一部簡単に抜粋してみた。
- 明日までに携帯代払えない財布に500円くらいしかない22日にツケ払いもあるし
- ZOZOのツケ払い溜まりすぎて借金地獄なんですけど
- ツケ払いは払えないけどお酒は飲むよ!!!!!!!!おしゃけ飲みにキョート行くぞ?!!!!!!!!
ざっとこんな具合である。
いやぁ~さすが、ツケ払いの利用者は知能指数が高い。
やっぱり、今金がない人はツケでも払えない可能性が高いから、衣料品はその場でズバッと現金購入が一番安心ということになるだろう。
服は現金で買え!ローンするなら家を買え!
繰り返しになるけど、ツケ払いなんて貧乏人をターゲットにした小さな商売。
ツケでしか買えないなら、そもそも我慢をして買わないでおくか、しばらくして実際にお金が手元に入ったときにキャッシュで買うべきだ。
利子も発生しないのが、そもそもの商品購入の原則ではないか。
洋服なんて、後払いで買うような品物じゃない。
それに、ツケでばかり買い物をいていると、ろくな大人になれないぞ!
(文/松本ミゾレ)