平均所得の高い東京ですが、東京に引っ越してくれば年収は上がるのでしょうか?その可能性と落とし穴について検討します。
東京に住めば年収も上がる?
東京には年収の高い求人が多いため、東京に住んでいれば高年収が狙えるチャンスは増えるといえます。これは東京の人口密度が高いこと、また、いろいろな企業が集まっている都市であることが主な理由です。
東京は人口密度が高い、つまり、利用者が多ければそれだけ売上高も上がり、儲けは多くなります。例えば、同じパン屋さんを開業するにしても、人通りの少ない道端で販売するのと、街中の出勤時間に販売するのとでは売り上げに大きな差が出ます。
東京にはいろいろな企業が集まっている、企業が集まっているということは、それだけ求人も多いということ。求人が多ければ、給料を高めに設定しないと応募者を募れません。それもあり、東京の求人は給料が高めに設定されています。
以上の理由から、東京に住めば年収が上がる可能性は高いと言えます。
東京は物価が高い
ただし、東京は物価が高いので、家賃や駐車場だけでも、田舎暮らしに比べて何倍ものお金が必要になります。年収が高い仕事は比較的見つかりやすいかもしれませんが、出費も多くなることは避けられないでしょう。
地区ごとの平均年収には大きな差がある!
東京内でも区ごとに平均年収に大きな差があります。
所得水準でトップなのは港区で904万円。最下位は足立区で323万円。その差は実に581万円です。そこで、港区はどうしてそんなに平均所得が高いのか調べてみました。
港区は区の中でも交通アクセスがよく、企業の本社がもっとも多く集中している地域であり、いわば日本の商業の中心です。
都心の中心地であり利便性も高いので、その分地価も高くなっています。それで、もともと高所得の人が集まってきて住んでいるのです。
実際に港区には、東京で忙しく活動している芸能人や有名人がたくさん住んでいます。その結果、港区の平均所得は高いのです。
住まい選びがカギ
東京には企業が集まっているため求人の量が多く、その分高給な仕事と出会いやすい、ということについて考えてきました。
でも、稼いだ分家賃の支払いに回していたのでは意味がないですね。そこで、東京で仕事をする場合、どこに住めば出費が抑えられるのか考えてみたいと思います。
東京都内で家賃が安い穴場エリアとは?
東京で仕事を見つけるなら、家賃が安いエリアにアパートを見つけて出費を抑えましょう。交通の便が良く、出勤しやすい場所が理想です。
葛飾区
葛飾区では、家賃が安い賃貸が見つかりやすいです。相場金額は一人暮らしのワンルーム、1K、1DKで6.09万円。二人暮らしに向いている1LDK、2K、2DKなら8.32万円が相場です。
足立区
先ほど、平均所得がもっとも低い区として触れましたが、足立区は経済的に比較的住みやすい地域です。
所得が低めであれば、それでも十分に生活しやすい環境が整っているものです。スーパー同士の競争が激しく、セールなどを活用すれば出費を抑えられそうです。
足立区の家賃相場は一人暮らしのワンルーム、1K、1DKで6.32万円。二人暮らしに向いている1LDK、2K、2DKなら8.42万円が相場です。
江戸川区
江戸川区の家賃相場は一人暮らしのワンルーム、1K、1DKで6.51万円。二人暮らしに向いている1LDK、2K、2DKなら9.11万円が相場です。
港区は区外からの出勤者が多い
以上のような、経済的に比較的住みやすい地域では、区内から区外に出勤する人の人数が多いです。逆に、平均所得の高い港区では、区外から出勤してくる人数が多く、昼間人口が夜間人口を大幅に上回ります。
(文/河原まり)