現在、遊技人口が減っているパチンコ業界。それだけに関連媒体は、やれ来店取材だやれ動画配信だと、どこもかしこも生き残るためにコンテンツの創出に力を入れている。
そういう意味で、まだまだこの界隈には稼ぐための糊口ぐらいはあるのかも知れないと思っているんだけど、これを本業にするのはちょっと怖い。
余暇産業は国と暮らす人々の余力があってこそ成り立つもので、パチンコ・パチスロなんかはギャンブルだから、特に今後の先行きも不透明に感じられる。
ただし、需要がある割に使える人材がなかなか少ないのが、パチンコ・パチスロの攻略サイトに所属するパチンコライターだ。彼らは基本的に物書きとしての下積みをひとつも経ていないので、文章構成能力がない。記事を書かせても、中学生のやるブログのような、しょうもないものができあがる。
当然そんなものがPVを伸ばせるはずもないので、今度はパチンコタレントとして動画に出るように仕向けられるんだけど、文章の構成ができない人に動画で何かやれと言っても、なかなか難しいようだ。
文章が下手だから動画に出るの間違い
最近は演出過多なマシンも多いので、演出が起きるたびに何かリアクションをしていれば撮り高が稼げてしまう場合もあるが、本質的には動画としてのクオリティは高いものは少ない。
極端に書くと、雇用しているパチンコライターが、物書きとして稚拙だから動画に出してお茶を濁す媒体が、少なくない。だけど、これはどうかと思う。
本来ならまず登用する時点でテスト記事を書かせていることがほとんどなのだから、そこでちゃんと志望者の実力を見抜けない媒体側にも、大いに問題がある。
それなのに、自分たちが採用しておきながら「こいつはちょっとレベルが低いな。よし、動画に出して顔を売る戦法でやるか」というのは、方法としてはあべこべだ。
これがまかり通ると、媒体の書き物も面白みのないものが増え、配信している動画は、ネット上で「騒いでるだけ」と揶揄されるだけである。
瀕死の状況だからこそ、チャンスがある!
前述のように、はっきり言って今、パチンコ関係の媒体が発信している情報は、解析などの部分を除くと、極めて程度が低いものばかり目に付く。
まず、言葉を知らない人間には文章も書けないし、動画をやらせても同じことしか言わない。肩書きを取り除いて冷静に見ると、普通の兄ちゃん姉ちゃんしかいない。
こういう時期だからこそ、たとえば作文が上手いとか、たとえば話が上手いとか、そういう人材が入ってきたら、媒体は諸手を挙げて歓迎する。しかも、そのための費用なんか一切必要ない。
巷ではパチンコ・パチスロライターになるための専門学校などがあるようだが、そんなものに数十万円も払って、たかがパチスロライターになるコネがもらえるなんて、ぼったくりだ。
では具体的に、どうやればコストゼロでこの業界に飛び込めるのか。方法はたった1つ。ただ面接を受けてやればいいのだ。
先ほど書いたとおり、今は幾つもこの手の媒体があるが、大抵常に人材を募集している。常に募集しているということは、それだけ常に、どうしようもない人しか面接に来ないということだ。
テスト記事の時点で落ちてしまう人もいるだろうし、面接でガチガチで、とても動画になんか出せないという人だっているだろう。身だしなみの時点で弾かれる人もいる。
こういった面接で落とされる要素は、普通の社会人ならまずありえない欠点だ。そう、今この業界には、普通の社会人がいないのである。
普通におしゃべり、物書きができればOK
特別なことなんてそんなに必要ない。普通の感覚で、普通に文章が書けて、分かりやすいジョークの1つでも言えれば、誰だってそれだけでパチンコ・パチスロライターになれる。
狭き門のように見えるだけで、実際にはガッバガバなのだ。報酬体系も、媒体にもよるが、副業として考えるとそれなりに納得できる範囲である。
土日の休みを利用して取材だの収録だのに出て、それなりに必要とされれば、最低でも毎月50,000円は稼げるようになるはず。
交通費も会社持ちという媒体も多いので、余計なところで出費をせずにサイドビジネスができるというのも、大きなメリットだ。
今、この業界は本当に人手が足りない。媒体はまさにあなたが面接に来るのを、待っているかも知れない。
(文/松本ミゾレ 写真/Dalshe・Vlastimil Kuzel / Shutterstock.com)