貯蓄でお金を増やしたい、それは誰もが考えることです。かつての高金利時代は預金で安全に叶えてくれました。しかしここ20年間は低金利時代、預金では思うようにお金が増えない時代です。
このまま「安全」にすがっていつか来るかも分からない高金利時代を夢見て預金に頼るか、それとも「安全」を捨てて新しい貯蓄方法である投資を学ぶか。10年先、20年先を考えて今を決める時期が来ました。
利子は虚像
バブル期には平均2%、定期預金はなんと平均6%ついた利子。お金がお金を生むとはよく言ったもので、100万円の貯金で年間2万~6万円もの利子が生まれました。
それから金利は下がりに下がり、一時期は平均0.001%まで落ち、今では0.04%で「良いね」と言われる時代。100万円の貯金で利子は年間400円、煙草ひと箱買えるかどうかの時代です。
しかしなぜか「利息がつく」という考え方は未だ残っており、「お金を貯めるなら定期預金」と考える人も少なくありません。
かつての黄金期、金利4%時代の復活を待っているのかもしれませんが、この不景気ではそれも期待ができません。
ある分析によると「2012年後半からアベノミクスによって景気が上向き傾向にありますが、銀行の普通預金金利が1%を超えるにはまだ時間がかかりそう」とのこと、利子は思った以上に効果が期待できなさそうです。
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「安全」を捨てる時代
元本割れすることは決してない「安全」な預金。しかし預金した100万円は10年経ってもほぼ100.5万円です。
預金ではお金がお金をろくに生まず、いつか働けなくなって貯蓄に頼らざるを得ないとき、預金はひたすら減少の一途を辿ることになります。
景気の回復に期待して10年後、20年後、30年後、金利神話の復活を願うよりも、早めに諦めて別の手段を探した方が効率的です。
そうして多くの人が見出したのが投資、今や国も投資して年金を増やそうという時代になりました。国がそんな手段に出るほど、今の時代は貯蓄を100%安全に増やすことはできなくなってしまったのです。
ハイリスク・ハイリターンのイメージは古い
「投資」ときくと尻込みしてしまう人が多いのはハイリスク・ハイリターンのイメージが強いからではないでしょうか。
大金を得ることよりも、貯蓄が無くなることを恐れる傾向が強い日本人には正直投資は不向きです。投資をプラスに捉えるマインドがないのです。
対して投資マインドがバリバリにある海外では個人で企業の情報を調べたり、FPと話したりと自分の貯蓄を増やすのにとても積極的です。
投資積立という方法も
しかし突然、それも素養も無い状態で投資マインドを持てと言われても厳しいものです。そんな初心者マークのあなたにおすすめなのが投資積立です。
一気に高額投資するのではなく、投資積立は毎月コツコツ積み立てて大きなリターンを狙える可能性のあるものです。毎月10,000円から始められる投資積立もあります。
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投資マインドの育て方
投資信託は預金と違い、元本割れのリスクはあるものの、長期的に見てファンドを選べば得をする可能性はグッと上がる貯蓄です。
「元本割れのリスク」で怯んでしまう場合は、投資マインドを育てる必要があります。
投資マインドを育てる方法としておすすめなのが、毎月10,000円の積立投信で説明すると、「毎月10,000円貯蓄」したと考えるのではなく、「毎月10,000円お金を使っている」と考える方法です。
「貯めた」と思うから返ってくると期待してしまうのであって、「使った」と思えば返ってくることは期待せずに済みます。
投資スクールに通っているという考え方
実際に金融商品を買っているのですから、使ってでもあながち間違いではないのです。毎月10,000円の投資スクールに通っていると考える人もいるそうです。
知らない世界で分からない専門用語にあふれているので、まずは少額投資して業界のことを学ぶ、勤勉な日本人らしい素晴らしい考え方ではないでしょうか。
(文・高橋亮)
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