あなたはEvernoteを使っていますか?
自分の作ったファイルやWebサイトはもちろん、ちょっとした手書きのメモからホワイトボードの板書、とどめには印刷したドキュメントから名刺まで、かたっぱしから保管して整理・検索ができる、超使えるWebサービスであることは、すでにご存知かと思われます。
実際、私も自分の周りの人たちが使っているのを見て、いまいちその魅力が分からずにいたのですが、一度使いはじめたが最後、今やEvernoteの使い勝手の良さにどっぷりとハマってしまった人間のひとりだったりするのです。
そんなEvernoteには無料プランと年間4,000円かかるが機能が充実したプレミアムというプランがあります(その間には年間2,000円のプラスというプランもあります)。
今日はこのEvernoteの有料プランのどこが良いのか正直ベースで知りたくなり、取材を申し込んでみたところ、なんと私の質問にお答えいただけるとのことで、ここに貴重なEvernoteの広報ご担当からの直接のお声を掲載できることと相成りました!
以下、インタビューの全文を完全ノーカットでお送りします。
【この記事の目次】
Evernoteの有料プランのイチオシの機能とは?
――Evernote プラス(年間2,000円)のイチオシ機能は何ですか?
Evernote : Evernote プラスは、無料版では利用できない、「オフラインノートブック」や「メール経由でEvernoteに保存」「モバイルアプリのパスコードロック」機能を使うことができます。
オフラインノートブックでは、インターネット接続がなくてもモバイル端末で任意のノートブックを参照することができるようになります。出張時や海外旅行の際に特に便利です。
また、Evernote アカウントを作成すると、アカウントに紐付くユーザー固有のメールアドレスが作成されます。そこにメールを送ると、そのメールの内容がノートとして保存されます。これを使えば大切なメール、覚えておきたいメール(仕事のメールや、旅行の予約など) を保存しておくことができます。
モバイルアプリで任意のパスコードを設定できるので、セキュリティを高めることができて安心です。
――では年間4,000円のEvernote プレミアムのイチオシ機能は?
Evernote : Evernote プレミアムでは、他プランよりも検索機能のグレードが上がることが特長です。
ノート内の文章だけでなく、Office 文書や各種ファイルの中まで検索ができるようになります。いちいちファイルを開かなくても、情報を探し出すことが可能です。
プレミアムユーザーのみが使えるコンテキスト機能では、自分の作成中のノートの内容に関連した情報(同僚が作ったノートや、日経電子版の記事)が自動的に表示されます。
みずから検索するだけではなく、関連深い情報が表示されることで、様々な気づきや発見があることでしょう。ノート内に添付したPDFに、書き込みができる機能もとても便利です。
視覚的に原稿の修正を知らせたり、作業依頼箇所を明示したり、重要箇所に印を入れたりと、わかりやすく情報を整理することができます。
無料のベーシックプランユーザーへのおすすめは?
――無料のベーシックプランしか利用していない人にどうやって有料プランを薦めたいですか?
Evernote : 先ほどのお話しました有料版特有の機能はぜひお試しいただきたいです。
名刺スキャンは無料版だと5枚までのお試しですが、とても便利なのでぜひおすすめしたいです。もし出先の取材が多かったり、出張が多い場合には、オフラインノートブックがおすすめです。
また、メール転送でノート作成も意外と便利です。PDF・MS Officeファイルの中まで検索する機能、コンテキスト機能は日常的に(特にお仕事で)Evernoteを使っていただいていると、より便利さを実感すると思います。
Evernoteによるドキュメントの整理方法とは?
――Evernoteを使いこなすにはタグ付け作業は必須でしょうか?上手なドキュメントの整頓方法を教えてください
Evernote : Evernote の使い方でみなさんおっしゃるのは「使いこなしていない」ということ。しかし、Evernote は自由帳のようなもので、使い方は本当に人それぞれ。使っているその人の使い方がすべて正解です。
たくさんのノートブックを管理して、ネーミングルールもつけている場合もあれば、タグを駆使していらっしゃる方もいます。私のようにタグはほとんど使わず(あっても少しだけ)検索で情報を引っ張りだしている人もいます。
多くのタグを使ったりノートブックを使うのが得意な方はそうすればいいし、できるだけシンプルにしたい方はノートブックにも整理せずにひたすら情報を蓄積して、あとは検索で引っ張りだすという手もありです。
Evernote から推奨する公式の整頓方法はなく、わたしたち自身もいつもユーザーさんの使い方を聞いて勉強させていただいています。
これからEvernoteが目指したい方向とは?
――Evernoteはこの有料プラン以外にどのような事業で収益をあげているのでしょうか?
Evernote : 次の3つのビジネスモデルがあります。
- Evernote プラス、プレミアムの有料サービス(個人ユーザー向け)
- Evernote Business 企業向け製品の利用料 (企業ユーザー向け)
- Evernote Market (関連商品の売り上げ)
広告事業は一切行っておりません。Evernote はアプリ内にも広告を入れたことはなく(Evernoteに関連するお知らせだけ)、ユーザーの利益にならないものはやらないというポリシーがあります。
――これからEvernoteがもっと注力したい分野はありますか?
Evernote : 世界で1億、日本で800万のユーザーのみなさんが日常生活と仕事の両方で、Evernoteを使っていただいておりますので、今年はより早い同期、安定したパフォーマンスを実現するための改善に取り組んでいます!
インタビューを終えて
質問する前は、もっとビジネスライクなあっさりとした回答しか返ってこないのではなかろうか……と心配していたのですが、いざ回答を聞いてみましたら想像以上に熱く語っていただきまして、本当に感動しました。
「ユーザーの方々が本当に使いやすいものを提供したい。Evernoteのそのための快適な場所を提供する。」というEvernoteのポリシーに触れることができたのは本当に収穫でした。
私も早速、このプレミアムに登録して特にコンテキスト機能の関連情報が自動的に出てくるのを体感してみたいものです。
(取材ご協力/Evernote Corporation)
(取材・文/HOW MATCH編集部)
(写真/dennizn / Shutterstock.com)