年収を上げたい

年収500万円、住宅ローンで4000万円の家は購入できる?

投稿日:2017年1月23日 更新日:


人生の中で最も高額な買い物と言っても過言ではないのが住宅の購入です。憧れのマイホームの購入を検討しているけど全てが初めてのことばかりで何から始めていいのかわからない、どんなことに注意すればいいのかわからないという人も多いでしょう。

また今の自分の年収や家計で今後、住宅ローンを支払っていけるのか不安だという人もいるのではないでしょうか。綿密な計画を立てていても将来については不透明な部分も多く、できるだけ負担を軽くしたいですよね。

そこで今回は年収500万円で4000万円の住宅を、住宅ローンを組んで購入することは可能なのか、Aさんの家庭をモデルに検証してみました。

年収500万円、使えないお金を計算に入れていませんか?

年収500万円のAさんの家庭

今回モデルとなる家庭は夫の年収が500万円、妻は専業主婦、小学1年生の子供が1人いるAさんの家庭です。夫の年齢は32歳、妻の年齢は30歳です。

Aさんの家庭は今回4,000万円の住宅を、住宅ローンを組んで購入することを検討しています。

年収500万円のうち手元に入ってくるのはいくら?

住宅ローンを組む以上、毎月どのくらいの返済ができるのかを考えなければなりません。年収500万円の場合は税込み年収となるので実際に手元に入ってくるのは約395万円です。

Aさんの場合は

  • 月の手取り・・・26万円
  • ボーナス年2回・・・夏40万円・冬40万円(計80万円)

となります。

Aさんの現在の家計状況

年収500万円とは言っても全て自由に使えるわけではありません。

Aさんの毎月の家計は以下の通りです。

収入 26万円
支出 家賃 6万円
食費 4万円
水道光熱費 2.5万円
通信料(スマホ2台・みまもり携帯・インターネット) 1.8万円
保険(生命保険・車の保険) 2万円
雑費 1万円
ガソリン代 1万円
子供の教育費(給食費・習い事) 1.3万円
夫小遣い 1.5万円
妻小遣い 1万円
交遊費 1.5万円
合計 23.6万円

月の手取りから支出合計を差し引くと2.4万円の黒字になります。では次にボーナスの使い道について見てみましょう。

ボーナス夏・冬 計80万円
車の車検代の積立 10万円
車の税金 4万円
夫小遣い 10万円
妻小遣い 10万円
合計 34万円

ボーナスは車にかかる車検代や税金、夫、妻の小遣いを差し引いて全額貯金にまわしています。毎年ボーナスだけで45万円前後は貯金できている計算です。

Aさんが住宅ローンの返済にまわせるのはどのくらい?

毎月の住宅ローンの返済に何円くらい充てることができるのかを考えると、まずは今支払っている家賃分は全て返済にまわすことができます。さらに黒字となっている分もまわすと考えると毎月8万円程度は住宅ローンの返済に充てることができるのではないでしょうか。

さらにローン返済ではボーナス払いをすることもできるのでボーナス月はプラス15万円を返済すると考えると年間で約130万円をローンの返済に充てることができるようになります。

4000万円の住宅購入を全額ローンにするとどうなるの?

頭金がないので全額住宅ローンに頼りたい

Aさんの場合、今ある貯金は切り崩さずに4,000万円の住宅の購入を全額住宅ローンに頼るつもりでいます。では年収500万円で住宅購入のために4,000万円を借りることは可能なのでしょうか。

住宅ローンの審査ですが、年収だけを見て審査をするとなると4,000万円を借りるのは不可能ではないようです(必ず借りることができるわけではありません)。

実際にシミュレーションしてみた結果

メガバンクやネット銀行など、実際に年収500万円で4000万円の住宅ローンを組んだ場合の毎月の返済額などをシミュレーションしてみました。

今回は

  • 金利を変動金利
  • 返済する年数は35年
  • ボーナス払いあり

でシミュレーションしています。

りそな銀行の場合

借入額 4,000万円
ボーナス月の支払い 毎月の支払い+15万円
年数 35年
金利 変動金利(0.625%)
毎月の返済額 約10万円
ボーナス月の返済額 約25万円
返済総額 約4,400万円

三菱東京UFJ銀行の場合

借入額 4,000万円
ボーナス月の支払い 約5万円
年数 35年
金利 変動金利(0.625%)
毎月の返済額 約8.5万円
ボーナス月の返済額 約13万円
返済総額 約4,500万円

新生銀行の場合

借入額 4,000万円
ボーナス月の支払い 5万円
年数 35年
金利 変動金利(0.6%)
毎月の返済額 約8万円
ボーナス月の返済額 約13万円
返済総額 約4,400万円

以上の銀行で実際に4,000万円を借りた場合のシミュレーションをしてみました。金利が違うことで毎月の返済額や返済総額には大きな開きがあることがわかります。

住宅ローンを組む銀行によっては年収500万円でも住宅購入のための4000万円を借りて返済していくことは不可能ではないことがわかりますが、毎月の返済が負担になる可能性も高いです。

今Aさんの家庭では妻が専業主婦となっているのですが、子供が成長するにつれて何かとお金がかかることが多くなると、妻も専業主婦をやめてパートタイムなどで家計を助けることも視野に入れておかなければなりませんし、少しでも貯蓄を増やそうと考えるのであれば、食費や光熱費など削られるところは削るといった節約生活もする必要があるのではないでしょうか。

またAさんの家庭の場合、子供がまだ小学生ですが、これから先、中学、高校、大学と進学するにつれて塾の費用や習い事などを新たに始めることでさらに教育費がかかるようになります。住宅購入に全てを注いだことで教育費に回すお金がないというのも考えものですね。

住宅ローンの負担はできるだけしたいもの。将来起こりうる人生のイベントやアクシデントに対して対応ができるように準備はしたいですよね。
自分たちの将来設計に合わせた借入をするためには、なるだけ多くの住宅ローンを比較して決めておきましょう。
住宅本舗のような一括比較サービスなどを使って、まずは審査が通る銀行を絞り込み、そこから条件を比較していくと良いでしょう。

頭金に繰り上げ返済、住宅を購入するなら貯金は必須!

頭金の必要性を考える

Aさんの家庭の場合、今ある貯蓄は何かあった時のために残しておきたいという気持ちから住宅購入の4,000万円を全額住宅ローンに頼るという考えでした。ですが実際にシミュレーションをしてみると毎月の返済の負担は大きなものとなるので頭金は用意しておく方が返済も楽になります。

自己資金に余裕がないまま多額の住宅ローンを組むことで返済による負担で身動きが取れなくなる可能性を考えておかなければなりません。

住宅ローンを組む場合、物件の購入金額の2割程度を頭金として用意することで、変動金利の場合は優遇金利となります。頭金を用意することで単純に元金の返済負担が減るだけではなく、金利の負担も軽減することができます。

Aさんの場合は4,000万円の2割となるので800万円は用意したいところですね。

繰り上げ返済で賢く返済

住宅ローンの返済を行なっていくなかで繰り上げ返済というものが出てきます。繰り上げ返済には期間短縮型と返済額軽減型の2種類があり、期間短縮は返済期間を短くすることができるので利息を効果的にカットすることができます。

返済額軽減型の場合は返済をする年数は変わらないのですが毎月の返済額を少なくすることができます。例えば、「住宅本舗」のような住宅ローン比較サービスを使って、借り換えや繰り越し返済を検討するのも良いでしょう。

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毎月の返済や生活にかかるお金を差し引いて余剰金がある場合には貯蓄とのバランスを考えて繰り上げ返済を行うことで住宅ローンの返済を軽減することができるのです。

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