世帯年収1000万円超の家庭がなぜ生活が苦しいのか?

年収を上げたい        2016年11月21日

(この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。)


  • 年収1,000万円と聞くと多くの人はとても裕福な暮らしをしているのだろうとイメージします。

    平成26年度の平均年収は425万円となっており、地方では若い世代になると平均年収は200万円に満たないところもあるので年収1,000万円=お金持ちと多くの人は思うのですが、実は年収1,000万円の世帯でも生活が苦しいと感じている世帯が多いのを知っていますか?

    年収1,000万円の生活が苦しくなる理由とは?

    まず年収1,000万円を超える人は日本にどのくらいいるのでしょうか。

    全給与所得者のうち年収1,000万円を超える人は全体の3.9%です。100人働いている人がいる場合このうちの約4人が年収1,000万円を得ていることになります。

    年収1000万円を一人で稼いでいる人もいれば夫婦で合算して稼いでいる世帯もあります。一人で稼いでいる人の場合は弁護士や大学教授、医師やパイロットなどがあります。

    年収1,000万円の手取り額はどのくらい?

    年収1,000万円は総支給額です。年収1,000万円とは言っても全てが自由に使えるお金ではありません。

    平成27年度分では課税される所得金額が900万円以上1,800万円以下の場合は税率が33%となります。控除額が153万円となるので1,000万円×0.33-153万円=177万円となり、まず所得税が177万円引かれることになります。

    さらに住民税や健康保険、厚生年金や雇用保険など家族構成や年齢などにもよりますが、年収1,000万円の場合手取りが700万円から800万円ほどになります。

    年収が上がれば上がるほど引かれるものも多くなっていくので手取り額を見るとそこまで贅沢な暮らしができるとは思えません。

    生活レベルの高さが大きな落とし穴に

    年収1,000万円の世帯という意識があるだけで生活レベルを上げてしまう家庭は多くあります。

    住宅や車の購入など大きな買い物も躊躇なく行い、さらに子供の教育への投資や日々の浪費などが増えることで気がつくと家計は火の車という家庭は少なくありません。

    年収1,000万円という世帯年収があることで住む場所や生活品、娯楽など質の良いものを求めがちになり、見栄を張る生活を送ってしまうのです。

    隠れ貧困家庭が増えている

    年収1,000万円であれば貧困なんて縁のないものと思われるでしょう。ですが実は信じられないことに年収1,000万円の約1割の人は貯金がゼロ、つまり高所得世帯の8世帯に1世帯は貯蓄を持っていないことがわかっています。

    こういった家庭を隠れ貧困家庭と言い、一見裕福な暮らしをしているように思えても蓋を開けると家計が火の車でいつ借金地獄や自己破産に陥ってもおかしくない家庭が増えているのです。

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    世帯年収1000万円でも苦しい家庭の家計簿

    共働きで年収1,000万円のAさんの家計簿です。

    5,000万円のマンションを35年ローンで購入し、現在は子供が一人います。世帯年収1,000万円、手取り月収は約55万円です。

    では実際に簡単な家計簿を見てみましょう。

    内訳 費用
    住居費 17万円
    食費 7万円
    光熱費 3万円
    通信費 3万円
    保険代 5万円
    教育費 8万円
    車代 3万円
    嗜好品代 1万円
    夫婦の小遣い 5万円
    レジャー代 2万円
    合計 54万円
    残金 1万円

    子供を保育園に預けて共働きをしていますが、保育園の他には英語教室とピアノを習っています。月収約55万円に対して月の支出は54万円となり、貯蓄なんて考えられない家計簿ですね。

    冠婚葬祭などがあると赤字になってしまいます。もちろんAさんはこれまで家計簿をつけたことはなく、ざっくりとした家計簿なのでこの他にも支出がある可能性もあり、毎月のほとんどが赤字になっている可能性もあります。

    隠れ貧困家庭を脱出する鍵は貯金

    毎月カツカツの生活を脱出するにはまずは家計の無駄や日々の浪費を見直して、毎月少額でもよいので貯金を作っていくことが鍵になります。

    せっかく稼いだお金も感情のままに使ってしまえばあっという間になくなってしまいますね。お金に対する意識を変えることはとても重要です。

    貯蓄できない人に共通する特徴

    貯蓄できない人にはいくつかの特徴が共通していることが多くあります。まずは自分に当てはまっていないか振り返ってみましょう。

    • 面倒くさがり・・・例えば買い物は近所のコンビニで済ませるなどスーパーで買えば同じものでも安く買うことができるのに節約するぐらいならお金を使えばいいやという人は、貯蓄ができません。
    • 借金癖がある・・・借金をする人は貯蓄ができません。
    • 時間にルーズ・・・時間にルーズな人は自制がききません。自制がきかないことでお金をあるだけ使ってしまう、好きなものも我慢せずに買ってしまい貯蓄よりも欲しいものを優先してしまいます。
    • 流行に敏感・・・流行に敏感な人は貯蓄ができません。中には借金をしてまで流行を追いかけてしまう人もいます。

    年収が高い人ほど収入に見合わない贅沢、つまり見栄を張る傾向にあります。

    人が持っているものは自分も持っていたい、人よりも良いものを持っていたいなど、こういった感情が人間であれば少なからずあるものですが、見栄を張ってリッチさを演出することでお金はあっという間になくなってしまいます。

    隠れ貧困家庭の場合は

    • 自家用車は必ず新車を購入する
    • 立派な家具や革張りのソファ
    • 最新の家電やブランドもののバッグや靴
    • 休みの日には毎週ショッピングやレジャーに行く

    など、見栄によって全く貧乏には見えないのです。

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    隠れ貧困家庭を脱出して貯蓄を作るには?

    年収1,000万円世帯であるAさんの家計簿を見ても無駄や浪費など多くあるのがわかります。引き締められるところは多くあるのです。

    ただし、今すぐ上げてしまった生活レベルを下げるとなると難しい家庭も多いでしょう。ですから少しずつ家計を見直しながら身の丈にあった生活レベルに戻していくようにしましょう。

    そのためには賢いお金の使い方を身に付ける必要があります。

    賢いお金の使い方とは?

    まずはなんと言っても家計簿です。家計簿をつけることで何にどのくらいのお金を使っているのかが明白になるので無駄や浪費などを見つけることができます。

    そしてさらに出費を消費・浪費・投資の3つにわけてみましょう。

    • 消費・・・支払った金額と同等の価値や効果を期待することができる支払いであり、食費や家賃、光熱費や日用品などがこれにあたります。
    • 浪費・・・支払った金額ほどの価値や効果を期待することができない支払いであり、衣類などは生活に必要でも衝動買いをしてしまうと浪費になり、嗜好品やギャンブルなども浪費です。消費も投資も過度になると浪費になります。
    • 投資・・・支払った金額以上に価値のある効果や影響などが期待できるものであり、資格取得のための勉強や書籍の購入などが含まれますが、貯蓄も投資に含まれます。

    消費、浪費、投資の理想の割合は消費70%:浪費5%:投資25%です。

    これをひとつの目安として考えることでお金を有効に使いこなすことができるようになります。また消費であっても使い方を変えることで投資にすることもできます。

    食料品などはお腹を満たすために購入するのであれば消費ですが、健康に良いことを意識して購入することで消費ではなく投資になります。ですが過度になれば消費でもなく投資でもなく浪費になってしまうのです。

    限られた収入の中で支出のバランスを見直すことで投資を多くできれば貯蓄を増やすことができ、3つの支出をバランスよくコントロールしていくことができるようになります。

    (文/中村葵)

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    中村葵
    中村葵
    主婦をしながらライター業に勤しむ福岡県在住の主婦。小学1年生の息子との時間を最優先にするために在宅で仕事を続けている。人生山あり谷ありをリアルに体験したことが幸いしてなのか様々なジャンルで記事が書けるようになる。得意なことは毎週日曜日に一週間分の献立を立てて買い出しに行き材料を一週間で使い切ること。趣味は愛兎を撫でること。

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