年収はピンキリ!スタジオミュージシャンの収入と能力【第10回】

年収を上げたい        2016年09月23日

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突然ですが、音楽業界で活躍するのは表舞台に立つミュージシャンだけではありません。今回は、スタジオミュージシャンにスポットライトを当てて年収や活躍の条件をご紹介します。

スタジオミュージシャンの年収はピンキリ!?

まず、スタジオミュージシャンとはアイドルや声優、ボーカルグループのバックで演奏するのが仕事です。CDのために演奏するだけではなく、ライブに出演するケースもあります。

人気があるスタジオミュージシャンは年収1000万円を超えますが、仕事が多くない人は年収100万円程度ということもザラです。もっと少ないという人もいるかもしれません。

アルバイトをしながら生計を立てるのがやっとですが、ミュージシャンのツアーに同行したりレコーディングの日程が急に決まったりするため、比較的シフトが柔軟な日雇い労働で働く人も多いようです。

CDバブルの時代はスタジオミュージシャンも職業として重宝されていましたが、現在は音楽不況のため楽曲制作にお金がかけられません。そのため、スタジオミュージシャンの収入は減少する一方です。

大御所を除けば、少ない予算でも仕事を受けて数をこなすのが一般的な稼ぎ方になりました。

コネを作って働こう

スタジオミュージシャンの世界は基本的にコネ(人脈)です。人とのつながりによって仕事の多寡が決まります。その理由は、多くのスタジオミュージシャンが切磋琢磨して日々努力を続けているため、各々の実力には大きな差がないからです。

音楽の専門学校が増えたり、若いうちから英才教育で楽器を始めたりする人は増えたと思います。また、ヘヴィ・メタルやポストロックの誕生以降、若いうちから高い演奏力が求められる音楽ジャンルを聴き、楽器を練習するようになった人は少なくありません。

実力差がなくなったというよりは、楽曲に求められる演奏レベルをクリアしている人が多いのが現状です。

スタジオミュージシャンの仕事をもらうために、まず音楽関係者から顔や名前を覚えてもらいましょう。たとえば、楽曲のデモ音源を音楽レーベルに送ったり、人気バンドのローディとして働いたりと、コネを作らなければ仕事のきっかけが生まれません。そして、出会いを大切にし、愛想よくコミュニケーションを取ることで仕事がもらえます。

スタジオミュージシャンの演奏力が全体的に高く、仕事の数が限られていると、プロデューサーや音楽関係者は「知っている人のなかから、好きな人や働きやすい人に仕事を出そう」と考えます。

音楽市場全体が縮小傾向にあるので、同じ能力なら職人気質でワガママな人より、付き合いやすい人に仕事が回ってきやすいのです。

スタジオミュージシャンに必要なスキル

スタジオミュージシャンが稼ぐためには、職人気質よりもコミュニケーション能力が重要だとお話ししました。しかし、大前提として演奏のプロであり、相手のオーダーに応えることが必要です。楽譜が読めることは当然ですが、多種多様なジャンルに対応でき、高い技術力で答えられる演奏能力が欠かせません。

J-POPの楽曲を聴くと、R&Bやフュージョンからロック、ヘヴィ・メタル、カントリーに演歌など、さまざまな音楽ジャンルをモチーフにした楽曲が登場しています。プロデューサーのオーダーに対し、できるだけ短時間で正確に応えられるよう、たくさんの音楽を聴き、演奏のエッセンスや音作りのポイントを理解しておきましょう。

また、コミュニケーション能力も大切です。これは人脈を作るためではなく、プロデューサーのオーダーを正確に再現するためのヒアリング能力と言えます。

とくに、スタジオミュージシャンの仕事は無形のものを有形に変えることです。オーダーをきちんと把握して正確に再現できる人は、「仕事がやりやすい」と評判になると思います。きっと、音楽関係者の間では仕事のしやすさが話題になって、次の仕事にもつながるのではないでしょうか。

好きを仕事にしよう

好きなものを仕事にすることは、収入には代えがたいやりがいや喜びがあります。表舞台で活躍するミュージシャンを目指すのも正解のひとつですが、裏方として働くことは間違いではありません。

演奏技術に自信があって音楽に関わる仕事がしたい人は、スタジオミュージシャンを目指してみてはいかがでしょうか。

(文/安藤悟・エストリンクス

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安藤悟
安藤悟
1987年、静岡県出身・在住。株式会社エストリンクス代表取締役社長/静岡のローカルWEBマガジン「miteco」( http://miteco.jp/ )編集者。10年以上ロックバンド活動を続けている。愛聴するジャンルはシューゲイザー、ポストロック、激情ハードコアなど。主に、音楽とお金についての話題を執筆する。

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