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2045年問題とは何か?10億円の資産も意味ない時代に?

投稿日:2015年6月29日 更新日:


2045年問題を知っているでしょうか。ひとことで言うと「コンピュータの能力が人間の能力を超える」ことにより引き起こされる、さまざまな問題のことを指しています。

2014年に公開された映画「トランセンデンス」ではこの問題を題材とした映画でした。ジョニー・デップが演じる主人公が死んだあとでもコンピュータの中で生きつづけるというSFですが、あれがあながち絵空事ではなさそうだという話です。

もちろんそれだけではなく、この問題の本当に恐ろしいところは人間の能力を超えたコンピュータが何を考え、何をするのかが分からず、人間の能力のまったく及ばないレベルになってしまうということなのです。

人間の30歩=コンピュータの5億3000万歩

人類(ホモ・サピエンス)が誕生したのは今から30万年前という気が遠くなる昔です。そこから時代を超えて文字が生まれたのが5000年前。

さらに時を進めて産業革命が起こったのが今から約250年前。ここまでくると逆につい最近のことのように感じますね。

そして世界にコンピュータ、つまり機械式計算機が誕生した年は、今からたった80年ほど前の話です。

そこからパソコンが一般家庭に普及し始めたのが約30年前、スマートフォンがここまで普及したのがほんの数年前です。

驚異的な速度で進化する時代のまっただ中にいる私たちには実感するのが難しいかもしれませんが、こうやって大きな歴史から振り返ればコンピュータの進化の速度はケタ違いに早いのです。

コンピュータの進化というのは指数関数的に上昇し、非常にわかりやすく言ってしまうと、人類が1歩、2歩、3歩と歩んで30歩進むのに対し、コンピュータは1歩、2歩、4歩、8歩、と歩みつづけて人間が30歩に到達するころには536,870,912歩、5億3千万歩も歩けてしまうものなのです。

人間の思考スピードが石と同じ速度になる?

ほんの30年ほど前に何10万円もしたパソコンの何倍もの処理能力をもつコンピュータが今や手のひらサイズで10,000円でも買えるスマートフォンとしてあなたの手の中にあります。

それに比べて人間は30年前よりも何倍の処理能力をもつスーパーマンが登場したという話はありません。このままコンピュータは加速度的に天井知らずで進化をつづけると、ある瞬間に技術的特異点といって、コンピュータが自分で意思をもつようになるであろうと予測されている通過点があるのです。

その技術的特異点のことをシンギュラリティと呼んでおり、このシンギュラリティの世界的な権威であるレイ・カーツワイル氏がGoogleのエンジニア部門に加わったあたりから、より世界で注目される話題になりました。

コンピュータが意思をもつとどうなるか、一説にはその処理能力が1兆の1兆倍という、もはや想像できない能力に到達するといわれています。この速度は100億人の人間を総動員して処理するのに300万年かかるというありえないスピードなのです。

人類が束になってかかっても300万年かかる計算を、コンピュータなら1秒で処理可能な時代になってしまうのです。日本でこのシンギュラリティについての第一人者である松田卓也氏によれば、「今の人間からみた石よりも鈍いものに人間はなる」と言われています。

つまり、石だってもしかして何かを考えて動こうとしているかもしれません。しかし、われわれ人間にはそれが分かりません。コンピュータにとって人間はお話にならないレベルになってしまうのです。

肉体が不要な時代がやってくる?

まるで映画「ターミネーター」で見たような世界に感じるかもしれません。しかし、このシンギュラリティのもっとも恐ろしいとされているのは、進化したコンピュータが何を考え何をするのか人類にはまったく分からない、ということなのです。

1兆の1兆倍の知能がさらに高い知能の何かを生み出すかもしれません。永久機関エネルギーを作り出すことなんてもしかしたら朝飯前かもしれません。

予測される事態のひとつに、人間の知能そのものをデータ化して意思や記憶を保存することができるということです。これが実現すると人間はコンピュータの中で意思をもって生きつづけることが可能になってしまうのです。

そう、映画「マトリックス」や先ほどの「トランセンデンス」に近い世界がもしかしたら実現してしまうかもしれないのです。超絶能力をそなえたコンピュータが考えることは、人間には到底及ばないでしょう。

2045年はあくまで現時点での予測にすぎない

コンピュータが人間の能力を超えて世界を変えるという話は、2015年現在ではまだまだ絵空事にしか聞こえないでしょう。ここまで書いてきて、正直私もまだまだ半信半疑だったりします。

しかし、忘れてはならないのは「コンピュータは指数関数的に進化している」ということと「人知を超えたコンピュータが何をするのか分からない」ということの2つです。

2045年は今から30年後です。しかし、これはあくまで現時点での予測。どの時点でコンピュータの進化速度が超速になるかはまだまだ分かりません。もしかしたら、20年後になってしまう可能性もNOとは言いきれないのです。

(文/HOW MATCH編集部)

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