副業ロックバンドが脱税に?マイナンバー制度のリスク【第6回】

副業で稼ぎたい        2016年04月12日

(この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。)


  • ライター兼バンドマンの安藤です。2016年は本格的にロックバンド活動に励もうと考え、ギター・ベース用のピックや缶バッチを制作し、物販を始めようと思っています。もし、バンド活動で収益が上がった場合、今年の1月から始まったマイナンバー制度の影響で脱税が発覚してしまうのでしょうか。

    趣味のロックバンド活動の収益は事業所得

    個人がロックバンド活動を通じて得た収益は、税務上、「事業所得」として計上されます。事業所得とは、個人事業主または法人が活動して得る収入です。たとえば、ライブイベントで得たチケットの収入やCDその他グッズの販売など、厳密にはすべて事業所得に該当します。

    アマチュアバンドの大半は、リハーサルスタジオでの練習やチケットノルマの支払いで赤字になるので、滅多なことでは税金を払う必要はありません。しかし、ロックバンドの規模が大きくなってくると、事業所得の金額が大きくなり、納税義務が発生します。

    じつは、マイナンバー制度が始まった影響で、ロックバンド活動をしている人が脱税容疑に掛けられる可能性があります。もし、ロックバンドだけで生計を立てられるレベルまで稼いでいるなら、納税する必要があるのです。

    本気のバンドマンは知っておきたい確定申告

    会社から受けた給与以外に収入があるサラリーマンは、ロックバンド活動の収入が年間20万円を上回ったら、確定申告書を届出する必要があります。確定申告書とは、個人事業主や副収入で一定の収入を得ている人が提出しなければならない書類です。期日までに書類をまとめ、管轄する税務署へ提出しましょう。

    確定申告は、例年2月16日から3月15日までが受付期間です。期間中に前年の1月1日から12月31日までの収入および経費を提出する必要があります。前年の収入の内訳をまとめるとともに、経費として支払った分の領収書を集めましょう。

    なお、税金の支払い方法を選択するときは普通徴収を選んでください。特別徴収にすると会社が住民税を支払うことになるため、副業をしていることが発覚してしまうので注意が必要です。

    バンドマンは確定申告でおトクにロックバンド活動

    ロックバンド活動の収入が一定を上回る場合、個人事業主として開業届を出すのがおすすめです。マイナンバー制度の運用開始に伴い、脱税に対する目が厳しくなるなら、確定申告書を作成しましょう。

    開業届を提出すると、バンド活動にかかるさまざまなお金が経費にできます。たとえば、リハーサルスタジオやライブイベント、楽器代などを経費として計上することが可能です。すると、脱税容疑を避けられるだけでなく、翌年の所得税などが下がります。

    今までは趣味でロックバンド活動をしていた人も、開業届を出すことで、公に認められた仕事へと変わります。副業であっても、ロックバンド活動に対するモチベーションもアップするかもしれません。

    マイナンバーをきっかけにアーティストの価値を高めよう

    マイナンバー制度施行をきっかけに開業届を提出し、ロックバンド活動を事業化するのは悪いことではありません。きちんと確定申告書を作成して提出すれば、音楽にかかる費用を経費として計上できるからです。さらに、脱税容疑で逮捕される心配もなくなります。

    確定申告が必要なレベルのアーティストは、法の下においては商業音楽家としてみなされます。「ロックだから法律は守らなくていい」「アンダーグラウンドだから自分には関係ない」では済まされなくなるのです。

    私のロックバンド活動は、今のところ黒字になる見通しがありません。法律上、趣味のアーティストとして公言しようと思います。しかし、いつかは……。そんな思いを胸に秘め、今後も音楽を続けていく所存です。

    (文/安藤悟・エストリンクス

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    安藤悟
    安藤悟
    1987年、静岡県出身・在住。株式会社エストリンクス代表取締役社長/静岡のローカルWEBマガジン「miteco」( http://miteco.jp/ )編集者。10年以上ロックバンド活動を続けている。愛聴するジャンルはシューゲイザー、ポストロック、激情ハードコアなど。主に、音楽とお金についての話題を執筆する。

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