相続トラブルのトップ「不動産」。生前に明確な分割方針を!

節約・貯めたい        2016年03月19日

(この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。)


  • 「兄弟なのだから仲良くしてね」とは親ならば誰でも持つ願いではないでしょうか。そう願ってきたのに親が死んだことであなたたち兄弟の仲が壊れる、そんなことは嫌ですよね。

    しかし両親の死後、両親の遺したの財産を巡って相続問題は起きるかもしれません、特に「不動産」がある場合は揉める可能性が高いです。

    親の願いは「あなたたち、兄弟仲良く」です。その想いを死後も受け継ぐために、両親が生きている間に明確な遺産分割方針を決めて、それを遺言状としてきちんと残しておくべきなのです。

    遺産相続、敵は「兄弟姉妹」

    フジ総合グループが2015年11月に調査した結果によると、「相続が発生したときに相続人同士で争う心配があるか」という質問に対して約4割の人が「ある」と回答し、そのうち8割が「兄弟姉妹と争う可能性がある」と回答したそうです。

    仲のいい兄弟姉妹でも両親が亡くなる頃には結婚していて配偶者や子どもたちがいるケースが多く、配偶者の意見があったり、子どもたちへの思いがあったりと、なかなか昔の様に兄弟仲良く平等には難しいと言います。

    平等に分けにくいという理由があるから、同調査で最も争う原因として約6割が回答しているのが「不動産」です。不動産は財産的価値として偏りが出る可能性が高いため、不動産相続がある場合は遺言状(公正証書遺言等)を遺しておきましょう。

    また相続税申告時の不動産評価にとっては税額に大きな差が発生する可能性もあるため、できるだけ平等にしたいならば、適正な不動産評価を行える専門的な知識と経験を持つ税理士に相談することをおすすめします。

    「相続」と「介護」、現実と理想にギャップあり

    同調査では「介護を行った人が相続財産を多めに取得すべきだと思いますか」という質問に対して約7割の人が「多めに取得すべき」と回答しましたが、「あなたが介護を行った場合介護の貢献度に応じた財産分与が受けられると思いますか」という質問に対しては「受けられる」と回答した人が約4割に留まっていました。

    なぜこのギャップが生まれるのか、その理由には「兄弟で争いたくないので財産は平等に分ける」「体面上、自分が多く欲しいとは言えない」等が上げられます。

    介護は精神的・肉体的に大きな負担となります。配偶者があなたの親の介護にかかわった場合、あなたの兄弟への想いや体面を優先されたと配偶者は感じてしまうのではないでしょうか。特に妻が夫の両親を介護した場合、夫が妻の苦労を解ってくれないという意見が多くあります。介護については決して甘く見ないようにして下さい。

    家族でも金銭的な御礼を受け取っても良いと感じてしまうほど、介護はとても負担が大きなものなのです。そのことを理解し、できるだけ生きている間に介護の負担に配慮した、感謝の気持ちを遺せる遺産分割方針を遺言書(公正証書遺言)に遺しておくことをおすすめします。

    特に感謝の気持ちはきちんと形として遺しましょう。家族だからと言ってその関係に決して甘えず、「ありがとう」の気持ちは日頃から見せることがとても大切です。

    エンディングノートではなく遺言状で残す

    「遺言状」に対して「専門的で難しい」「費用が掛かる」「暗い・重い」というイメージがあるせいか現在「エンディングノート」が流行しています。死亡したときや判断力・意志疎通能力を失ったときに備えて希望する内容を記載するエンディングノートでは相続に対する考え方を書く人もいます。

    しかし遺言状と同じ個人の意思を書いたエンディングノートですが、遺言状には法的な根拠があり死後に効力は発揮します。一方でエンディングノートには法的根拠はないため、どれだけ細かく財産や不動産についての分け方を書いても効力は無く、相続でトラブルが発生する可能性が生まれます。

    そのためエンディングノートと遺言状は使い分けることをおすすめします。葬儀の方法や供養の方法などはエンディングノートに残し、財産の分け方については遺言状で遺しましょう。

    エンディングノートは法的な効力がないので形式や書き方が決まっておらず、希望や考えを自由に書けるため、死後に子どもたちが「らしい」と感じられる分かりやすい内容であり故人の願いを実行することで悲しみが癒されると言います。

    (文/高橋亮)

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    高橋 亮
    高橋 亮
    転職エージェント・広告代理店で延べ20年バリバリ働き、現在は脱サラして憧れの田舎暮らしを実践しているフリーライターです。ほぼ自給自足の生活につき、とりあえず食うのには困らないのが唯一の自慢。

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