ラッパーになると稼げる?ビッグマネーを掴む道のり【第5回】

副業で稼ぎたい        2016年03月23日

HIP-HOP

(この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。)


  • 私がヒップホップにのめり込んでいる理由

    Yo,What’s Up?バンドマン兼ライターの安藤ですが、最近、空前のヒップホップブームが到来しています。ミーハーですが、テレビ朝日系列『フリースタイルダンジョン』にハマっているからです。

    しかし、私がヒップホップにのめり込んでいる理由は、TV番組の影響だけではありません。このジャンル特有の、お金に対する意識の高さが影響しています。

    ラッパーの最高年収は約620億円

    2014年、ヒップホップ業界で一番稼いだのはDr.Dreでした。Forbes誌によると、年収6億2000万ドル(約620億円)だったと言います。2位のJAY ZとDiddyは、年収6000万ドル(約60億円)です。

    なぜ、Dr.Dreが600億円も稼げたのでしょうか。その理由は、AppleにBeatsヘッドフォンの権利を30億ドル(約300億円)で売却したからです。

    そのため、2014年のDr.Dreの年収はでき過ぎですが、Beatsヘッドフォンの権利売却を差し引いても、数百億円の年収を上げていることがわかります。このように、ヒップホップには大きな夢があります。

    ゴシップレベルの情報しかありませんが、日本人ミュージシャンの年収も取り上げてみましょう。日本一稼いだと言われるプロデューサー、小室哲哉さんですが、年収は最大でも20億円だったと言われています。また、B’zの稲葉浩志さんも、推定年収は約9億円だそうです。

    どちらも、庶民の感覚からすると驚異的な年収です。しかし、ヒップホップミュージシャンの年収と比べると、その凄さもかすんでしまうような感じがしませんか?

    【関連記事】実際、年収3000万円ってどんな暮らし・仕事なの?

    ヒップホップが稼げる理由

    海外のヒップホップミュージシャンのなかには、実業家が少なくありません。たとえば、2014年にJAY Zが業界初のビリオネア(個人資産10億ドル以上の富裕層)になったことは、ヒップホップドリームとして語られています。

    ヒップホップには「起業精神」というマインドがあります。じつは、このジャンルには「貧困から脱出するための知恵を教える」という意味があるのだそうです。母子家庭で育ち、IT系企業の代表取締役を務める私がこの音楽に共感できた理由は、もしかすると貧困からの脱出や起業精神が根底にあるからなのかもしれません。

    ヒップホップが持つ起業精神をもう少し分かりやすく説明しましょう。たとえば、「スキルを磨け」というリリック(歌詞)が登場します。これは、「成功して巨額の富を得るために、ラッパーは本を読んで知識とボキャブラリー(語彙力)を獲得しなさい」という意味が込められているのだそうです。

    「年収を上げたいビジネスマンは読書をしろ」という話と、少し似ていると思いませんか?ラッパーたちは、知識がお金を生み出すことを、音楽から教わっているというわけです。

    ヒップホップアーティストと経営手腕

    「俺はビジネスマンじゃない。俺がビジネスなんだ!」と発言したヒップホップアーティストがいます。それが、この業界で2014年の年収第2位になったJAY Zです。

    若き日のJAY Zは、ドラッグ・ディーラーとして稼いでいました。当初、街角で売人をしていたそうですが、次第に販路を拡大し、複数の街を傘下に収めます。しかし、兄がドラッグ中毒者だったため、本人は「この仕事の行く末は、死ぬか刑務所しかない」と思っていたそうです。

    デイモン・ダッシュと出会ったことから彼の人生は一変します。自社レーベルを立ち上げ、音楽ビジネスをスタートします。ドラッグ・ディーラー時代の部下を使い、狭い地域から熱狂的なプロモーションを行うことで、次第に成功を収めていったのです。

    自社レーベルを順調に成長させたJAY Zは、ヒップホップに進出したいと考えていた老舗レコード会社のデフ・ジャムと契約しました。このとき、交渉手腕を発揮し、150万ドル(約1億5000万円)で自社株式の売却に成功したのです。

    アーティストでありながら、凄腕ビジネスマンとしても活躍しているJAY Zは、自分の人生そのものがビジネスと言っても、決して過言ではないのかもしれません。

    ヒップホップを発信しよう

    「今からラッパーになって、ビッグマネーを掴みたい」と、野心を抱く人もいると思います。たとえば、私の場合、現在28歳なので、若い頃からクラブで活動したラッパーにスキルで勝つのは至難の業です。

    早口やリズム感などは勝ち目がないので、世界観のあるリリックで勝負するのがベストだと思います。日本語ラップを始めたい大人に向け、ヒントになる楽曲とリリックを紹介します。

    MC漢a.k.aGAMI『my money long』の冒頭で、

    「これはただの音楽。だが、実は音楽ではない。なぜなら、スキルを身につけるだけじゃダメ。生き様で証明するまでは」

    というリリックがあります。すべての人が共感できるリリックではないかもしれません。しかし、わかりやすい技術の高さで勝負せず、発信したいメッセージをビートに乗せた1曲です。「リアルな自分を歌うことがヒップホップの一要素だ」と、気付かされる方も多いと思います。

    もちろん、現実的にはさまざまなヒップホップのアーティストを聴いたり、韻を踏めるようにボキャブラリーを増やしたりすることも大切です。

    スキルを磨いた結果、ラッパーとして素質が開花するかもしれません。また、本業に役立つ知識が得られて年収アップという可能性もゼロではないと思います。

    もっとも、ラッパーとして生きていくのはとても困難です。まずは、日常生活にあふれている言葉の意味や響きを意識し、自分なりのリリックを書くことが大切です。

    ヒップホップが表現するのは自分自身のリアル

    私は、「ロックで成り上がりたい」と考えていたIT系社長です。しかし、ロックは夢を売る音楽なので、ビジネスやお金の問題から離れ、ファンタジーを歌わなければなりません。

    一方、ヒップホップが歌うのはリアルです。「吐いた唾は飲まない」と歌うラッパーが多いことからもわかるように、等身大の自分を表現し、ウソを吐くことが許されないジャンルだと考えられます。

    もちろん、これはラッパーのスタイルやメジャー・インディーズの違いがあるため、一概に断言することはできません。

    私の人生を切り取って歌詞にする場合、相対的貧困から起業家としてチャレンジしたという過去を歌うことは自然です。そして、音楽でのし上がるなら、ロックよりもヒップホップのほうが適切なスタイルかもしれません。

    と、ヒップホップの魅力を紹介しましたが、今の私はロックバンドが主な表現のスタイルです。今後も音楽でビッグマネーを掴む方法について、もっと深く考えてみたいと思います。

    (文/安藤悟・エストリンクス

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    安藤悟
    安藤悟
    1987年、静岡県出身・在住。株式会社エストリンクス代表取締役社長/静岡のローカルWEBマガジン「miteco」( http://miteco.jp/ )編集者。10年以上ロックバンド活動を続けている。愛聴するジャンルはシューゲイザー、ポストロック、激情ハードコアなど。主に、音楽とお金についての話題を執筆する。

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