不動産を選ぶ際には、物件情報や物件特集をチェックし、条件を確認されるかと思います。
その際には永遠のテーマのように、戸建ての持ち家か、賃貸マンションのどちらが良いのか注目されます。そこでこの記事では、それぞれのメリットデメリットを解説します。
分譲と賃貸の費用をシュミレーション
新築の分譲一戸建てでも、賃貸マンションでも、住居には一定のコストがかかります。
住宅価格や維持管理費、初期費用などがかかる上、毎月賃料や住宅ローンなどの住居費コストが、生活費の大きな割合を占めるでしょう。
では、生涯コストとしては、分譲か賃貸かどちらが大きいのでしょうか?それぞれシュミレーションをしてみましょう。
まずは前提条件を確認
シュミレーションでの前提条件を設定したいと思います。それぞれ以下の前提条件としますので、この内容で比較してみましょう。
分譲物件を購入した場合の前提条件
- 3,500万円の住宅ローン
- 頭金なし
- 金利1.47%
- 元利均等
- 30歳スタート、65歳までの35年ローン
- 80歳まで暮らした場合
賃貸物件を購入した場合の前提条件
- 家賃10万円
- 5回引っ越し
- 30歳から80歳まで暮らした場合
分譲を購入した場合のシュミレーション
分譲の新築一戸建てに住んだ場合は、さきほどの住宅ローンの前提条件の場合、約4,500万円の返済総額となります。加えて購入経費や修繕費、税金などを含め、概算1,500万円ほど見ておく必要があります。
さらに、将来リフォームに500万円かけたとすると、およそ6,500万円ほどの住宅資金を見ておく必要があるでしょう。
分譲を購入した場合のシュミレーション結果
- 住宅ローン:約4,500万円
- 購入経費や修繕費や税金:約1,500万円
- リフォーム:約500万円
合計:6,500万円
賃貸住宅に住み続けた場合のシュミレーション
賃貸マンションの場合には、家賃総額がおよそ6,000万円、敷金礼金や不動産会社への仲介手数料などの初期費用が、20万円×引っ越し5回で約100万円となります。また、更新料が2年ごとに10万円として約200万円、引っ越し代が1回10万円として5回で50万円は見ておきましょう。ちなみに、保証金は後から帰ってくると想定して計算には入れていません。
賃貸マンションを購入した場合のシュミレーション結果
- 家賃:約6,000万円
- 初期費用:約100万円
- 更新料:約200万円
- 引越し代:約50万円
合計:約6,350万円
結論!費用はそれほど変わらない
ざっくりとしたシュミレーションではありますが、分譲の場合が約6,500万円、賃貸の場合が約6,350万円と、費用面ではそれほど変わりません。
住宅選びは単に分譲か賃貸かというよりも、部屋の間取りや、どの鉄道沿線やバス路線か、駅徒歩何分かなどの希望条件と照らし合わせながら、分譲と賃貸のメリットとデメリットも含め、総合的に考える必要があるでしょう。
分譲一戸建てと賃貸マンションのメリットデメリット
分譲一戸建てと賃貸マンションは、生涯コスト的にもそれほど変わりませんし、他の条件もどちらが良いと断定できるものではなく、メリットとデメリットの総合判断となります。
それぞれのメリットデメリットを紹介します。
分譲のメリット
分譲一戸建てのメリットは、土地の価値が建物のように下落しにくいため、資産として残しやすいというメリットがあります。また、賃貸よりも性能が高い物件に住めることや、自由に手を入れられることも利点です。
さらに、駐車場付きの住宅であれば、駐車場代もかかりませんし、購入費用の償却が済めば、家賃がかからないため、月々の生活費が楽になります。子どもが騒いでも上下階に気兼ねすることもありませんし、ペットも自由に飼うことができます。
分譲のデメリット
分譲一戸建てのデメリットは、初期費用が賃貸マンションに比べると圧倒的に高いという点です。購入価格だけでなく、諸費用も高額であるため、一定の資金を用意しなければなりません。
自宅が老朽化すれば、修繕費用が必要となります。マンションと違って必要な時に必要な費用を丸ごと用意しなければなりませんので、老朽化に備えてしっかりと蓄えておく必要があるでしょう。
また、価格が変動する可能性も否めません。資産価値が目減りする可能性もありますので、想定しておく必要があります。
検索サイトで良い不動産情報ページがあれば、お気に入りに入れながら、こだわりの物件を選びましょう。人気物件もしっかりとリサーチしておくことをオススメします。では、分譲と賃貸のメリットとデメリットはどのような違いがあるのでしょうか?
賃貸のメリット
賃貸マンションのメリットは、ライフスタイルに合わせやすいというところです。仕事での転勤で移動したり、子供の成長に合わせて快適な環境に住み替えたり、親の老後に合わせて引っ越すなど、ライフスタイルの変化に対応しやすいという特徴があります。
また、自分で老朽化対策をする必要もありませんので、楽に住むことができるでしょう。高額な初期費用も不要ですので、経済面でも楽に住み始めることが可能です。
さらに、オートロックや防犯カメラなど、セキュリティー性も高いため、安全性のメリットもあります。
賃貸のデメリット
賃貸マンションのデメリットは、家賃を支払い続ける必要があるところです。一戸建ての場合は、ローンを完済すれば家賃が不要となりますが、賃貸マンションは家賃の完済がないため、特に老後の生活に負担となりがちです。
また、改築をしにくいというデメリットもあります。壁に少しの穴をあけるだけでもワザワザ許可を取らなくてはいけませんので、自由度が低いといえるでしょう。
そして、資産として残らないのもデメリットです。どれだけ家賃を支払っても、自分の資産にはなりませんので、支払い分を蓄積することができません。
分譲一戸建てと賃貸マンションの向き不向き
分譲の一戸建てと、賃貸マンションには、それぞれメリットデメリットがありますが、その内容を踏まえると、どういう人が分譲一戸建てに向いていて、どういう人が賃貸マンションに向いているのでしょうか?
それぞれに向いている人を具体的に紹介します。
分譲一戸建てに向いている人
分譲一戸建てに向いている人は、ずっとその地に住み続けることができる上で、一定の購入資金を確保できる人です。一定の購入資金とは、住宅ローンの支払いを滞りなくできる、安定収入があるという意味合いも含みますので、頭金がなくても問題ありません。
こういう人であれば、ゆくゆく資産として残すことができる分譲一戸建てをおすすめできます。ただし、マイホームは人生で最も高い買い物だといわれていますので、一旦購入するとそうそう引っ越しできるものではありません。その分、慎重に選ぶ必要があるでしょう。
賃貸マンションに向いている人
賃貸マンションに向いている人は、引っ越しが多い人です。転勤族が分譲一戸建てを購入してしまうと、すぐに売却しなければならなくなる可能性もありますし、単身赴任をする場合には、家計が2重になって非効率となるでしょう。
そのため、引っ越しが多かったり、今後引っ越しの可能性がある場合には、賃貸住宅に住んでおいた方が無難です。
まとめ
分譲一戸建てか賃貸マンションのどちらが良いかというのは、選ぶ人のライフスタイルによります。それぞれメリットデメリットがありますので、ライフスタイルに合わせて選択する必要があります。
物件の条件とメリットデメリットをすり合わせ、あなたに合った物件選びを心がけると良いでしょう。