現代社会はストレスと共存することを強いられがち。しかしストレスは体と心にさまざまな悪影響を及ぼすものだ。
日常的にストレスを感じるというのは、やはり良くない。今や全国には、通勤・通学中に発生するストレス性の腹痛に悩まされる方も多いようだ。
今回はこうした腹痛について、ちょっと真面目に考えていきたい。
通勤中の強烈な腹痛は過敏性腸症候群!
朝の通勤・通学中の腹痛。その痛みはまさに筆舌に尽くしがたいもので、強烈な下痢を引き起こすことも日常茶飯事となってしまう。こういった症状は、過敏性腸症候群と呼ばれている。
過敏性腸症候群は前述のように、引き金としてストレスが原因となっていることが多い。腸と脳は、私たちの想像以上に密接に関与している。
仕事がストレスになっている場合「ああ、今日も仕事か。イヤだなあ」と思う習慣が形成されるうちに、それを考えているだけでストレス信号が腸に伝達され、毎日の通勤時間中に腹痛を催すと考えられている。
脳と腸はツーカーの器官
また、極度の緊張を味わうことで、やはりそれがストレスとなり、過敏性腸症候群を引き起こすことも多い。僕もこのタイプだ。
テレビ局やらよそ様の編集室やらに出入りして会議なんかするときには、毎度緊張するし憂鬱になるし、そのせいでお腹も痛くなる。
パチンコ屋でカメラを回して遊技しながら喋るときだって、ずっとお腹が痛い。しかしテープは回っているので取れ高のためにもトイレに篭城することさえできない。つらい。
市販薬がなかなか効かない!
過敏性腸症候群の厄介な点は、とにかく市販の薬が効きにくい点にある。たとえば水なしで飲める下痢止め薬として「ストッパ下痢止めEX」という第2種医薬品が市販されている。12回分は980円という価格設定なんだけど、これがまぁ~効かない!
もちろん個人差はあるんだろうけど、僕は本当にこの薬が使い物にならなくて、腸が煮えくり返りそうになったものだ(まあ、煮えくり返ってるぐらい痛いんだけど)。例えばこれも、毎日服用するとなると3,000円近い出費になってしまう。
効かないわ、金がなくなるわ、いいことがない。むしろこれがまたストレスの元凶になってしまいそうだ。
やっぱり市販の薬には、あんまりピーキーな効き目を求めるのは酷ということか。そして悲しいことに、過敏性腸症候群は食事療法や運動などでの症例改善が困難な症状として知られている。
苦しみから解放してくれるのは、やはり病院!
ただ、あまりに日常生活に困難をきたしているという場合は、我慢せずに医師の診察を受けるべきだ。実は、食事や運動での改善は難しくても、症例によってさまざまな治療薬を処方してもらえる。
僕の場合は医師に診てもらい、自分の症例に合致した処方をしてもらうことで、かなり生活が楽になった。緊張とストレスに伴う腸の活発化が腹痛の原因だったため、その運動を抑え、腹痛を食い止める“抗コリン薬”と呼ばれるものが、今の僕の生命線だ。
やっぱりこの手の症状は、我慢してもろくなことがない。
一度の診察なら数千円も取られることもないし、処方薬も安い。病院に行くことを我慢して、市販の薬を多用するよりも、お財布の負担も少なくなるはずだ。
(文/松本ミゾレ)