もうガラケーを使っている人はずいぶん減ったかと思います。スマホは彗星のごとく現れて、一瞬にして普及しましたね。そんなスマホは3大キャリアで買うとそんなに高いとは感じません。なぜなら端末代金が分割になっているからです。
しかし、最近は3大キャリア以外でスマホを購入する人も増えてきました。そこでネックになるのが端末代金。今まで分割だったものが一括になったことで、いかにスマホが高いかを知った人も多いのではないでしょうか。
【この記事の目次】
スマホはかなり高性能
今はもう当たり前のように使っていますが、スマホはかなり高性能です。フルHDのディスプレイにタッチパネル、8コアのCPUに1日持つバッテリー。これと同じスペックがPCだとすると、普通に使う分には困らない性能でしょう。
また、最近はスマホゲームの進化も目を見張るものがありますね。スーパーファミコンのソフトの移植は序の口、初代プレイステーションのソフトや一部にはプレイステーション2のソフトさえあります。
もちろん使い勝手はPCやゲーム機には劣ります。複雑なアプリケーションを動かせばバッテリーの減りも早く、Officeアプリもストレスなく使えるわけではありません。
しかしこれだけのスペックを5~6インチサイズに詰め込み、かつ200グラム以下にするのってかなりスゴイことだと思います。
大半の人は使いこなせていない?
これだけ高性能なスマホですから、それを買う人はさぞかし使いこなしているのだろう…と思いきや、実は大半の人が使い切れていません。
ライフメディアのリサーチバンクが行った調査によると、スマホを使い始めた理由は「Webサイトの閲覧がしやすいから」が約60%で2位以下を大きく引き離して1位。
そしてスマホを使いこなせているか重要な「スマホでどのような機能・アプリをよく使っていますか?」という質問には、Webサイト閲覧が76.3%で1位、メールが76.2%で2位、通話が64.9%で3位となっています。
ちなみにスマホの高性能さが活かせる作業であるナビゲーションは7位、動画視聴は10位、ゲームは11位となっています。
つまり大半の人はWebサイトを見てメールを送受信して通話しているだけです。これってかなり無駄ではないでしょうか。
ノートPCやタブレットじゃダメ?
スマホのメリットは持ち運びが簡単なサイズであらゆる機能を備えている点です。立ち位置はノートPCに近いでしょう。しかしスマホの利点の「あらゆる機能」はたまにしか使っていませんし、ほぼWebブラウザの機能だけしか使っていませんよね。
個人的にはスマホの機能の大半はあってもなくても困りません。外出時に暇つぶしするなら本でも構いませんし、外出先でゲームや動画視聴することもありません。そういった用途ならノートPCやタブレットを使ったほうが楽しめるからです。
最近はどこにいってもスマホをいじっている人がいて、中にはゲームや動画視聴をしています。しかしそれって本当に必要でしょうか?わざわざ80,000円も出して最新スマホを買うくらいであれば、20,000円のスマホを買って残りの60,000円で本やゲームを買ったり映画館にでも行ったりしたほうが満足度は高いのではないでしょうか。
今後はシンプルなデバイスが人気になる?
スマホが高性能すぎると考える人は意外と多いようで、シンプルなデバイスを求める声も増えています。実際にクラウドファンディングサイトで資金を集めていた「The Light Phone」なんかが有名ですね。
個人的にはこの流れは加速するのではないかと考えています。今のスマホはあまりにも高性能すぎて価格も高すぎるのです。できれば各デバイスを管理する中心のデバイスと、それと連携するメガネ型やカード型、腕時計型の端末などが開発されればいいな、と思いますね。
最近は3大キャリア以外のキャリア、MVNOもかなり増えました。また、海外製のデバイスの入手も容易です。MVNOと海外製のスマホを組み合わせればかなり安く購入・運用が可能です。
一度スマホの用途を見直して、自分の使い方にあったスペックを選んでみましょう。今までのスマホがどれだけ無駄だったのかわかるかもしれません。
iPhone6sに8万円の価値あり?
日本時間の9月10日、アメリカでAppleの新製品発表会が行われた。もはや風物詩ともいえる秋の恒例行事であり、毎度世間を大きく賑わせている。
今回発表されたのは、あの世界的高級ブランド「エルメス」とのコラボを実施する『Apple Watch』、専用キーボードやペンシルを追加してより利便性を高めた『iPad Pro』、そして従来を越えた性能を備えた『iPhone6s』などだ。
なかでもiPhone6sは豊富な新機能から注目を集め、今もなお話題にのぼるほど。果たして何が変わったのか、そして値段相応の価値があるのか、改めて見定めていきたい。
新機能満載のiPhone6sに死角はない?
「唯一変わったのは、そのすべて。」というキャッチのもと、センセーショナルな幕開けをしたiPhone6s。確かにその新機能は画期的だ。
例えば、「3D touch」。従来の同シリーズでは、タッチしたりスライドしたりする操作が普通だった。これはiPhoneだけでなく、スマートフォン全般に言えることだ。しかし3D touchは、画面を“押し込む”という第3の操作方法のことを指す。
アプリをタッチすると通常起動、
長押しするとアイコン移動、
押し込むとアプリ内の機能が表示されたポップアップが表示される。
あくまで一例だが、いわゆるショートカットのような使い方ができたりするのだ。今回試験的に導入されたようで、ユーザーはもちろん、開発側も機能の使い道に試行錯誤している現状ではあるが、新たな可能性を生み出したことは間違いない。
ほかにも、800万画素から1200万画素に進化した高性能カメラ、プロ向けの1眼レフカメラを凌駕したとされる4K動画などのハード面が充実。対応するiOS9は、以前に大不評を受け、Googleマップにまさかの敗北宣言までした「マップ」が使い勝手良く改善され、ソフト面も良好だ。
安くとも80,000円超え 高級化が進行か?
最先端の新機能が加わり、さらに魅力的なデバイスとなったiPhone6sだが、気になるのはその価格。国内キャリア大手3社(SoftBank、docomo、au)によって多少誤差があるものの、最低でも80,000円は超える。ちなみにこれは16Gの場合であり、64G、128Gになると平均10万程度が目安になる。
実は、2015年4月に前モデルのiPhone6が値上げされ、本体価格が従来に比べて20,000円程度上がって8~10万円の価格帯になった。iPhone6sはそれに基づいた価格設定となっており、発表時に「以前より高い」と感じたユーザーは一定数いたはず。それにも関わらず、iPhone6sの発表後3日間の売り上げは、なんと過去最高を記録したらしい。
この背景には、Appleが持つ「質の高さ」と「ブランド力」が大きく関係している。値上げされた、高級化した、といってもほかのスマートフォンも8~10万円で推移しているのがここ最近の傾向だ。だからiPhoneがほかの端末に追いついただけ、とも言える。
またAppleは、スマートフォン市場の売り上げ3分の2を占める、プラットフォームの最大手。この確かなブランド力に、業界最先端の機能を取り入れる技術力が伴っているわけで、まさに鬼に金棒というわけだ。以上を考慮すると、80,000円の価値は十分にあるのではないだろうか。
「iPhone」はステータス 価値の行方は
iPhone6sの発表後、3日間の売り上げが過去最高を記録したのは、世界でもっとも早く発売したのが中国だからだといわれている。同国は、「腎臓売って iPhoneを買う」という言葉がジョークのように飛び交う“iPhone信仰国”だ。それだけに新製品が自分の価値を高める、と多くの人々が考えたのかもしれない。
さらにiPhone信仰国のとある病院では、「染色体提供によってiPhoneの機種代を病院が負担する」という目を疑うような広告を出した模様。もはやiPhoneを買うこと自体がステータスであり、その価値は80,000円どころの騒ぎではなさそうだ。そしてこれは中国だけの話ではないかもしれない――。
(文/kaztel、吉松京介・エストリンクス)