だいたいのところ、年収が高い人ほどハイブランドの財布を持っているそうです。収入が多ければ私物を購入するのに好きなだけお金がかけられるので、それも当たり前だと思えますが。
逆に、節約の日々を送っているなら、財布に限らず、買い物は安く済ませたいと思うものですよね。それで、収入に見合ったお財布になる、というわけです。そう考えると、財布を見れば中身を見ずとも年収が分かる、というのも一理ありますね。
金持ちでも財布のブランドにこだわらない人も
一方で、持っている財布の値段と年収には何の関係もない、というケースもあります。最近の社会の傾向として、節約が趣味という人が増えています。30年ほど前と比較して、見栄を張ろうとせずできるだけ安いもので工夫して生活を楽しむ、という傾向が強くなっています。
そんな風潮で過ごしてきた若者たちは、社会人になって高年収の仕事についても、使いやすさを重視したリーズナブルな財布を持っていることが多いのです。
年収の200分の1の値段の財布を持つといい?
興味深い説があります。それは、金持ちになるためには年収の200分の1の値段の財布を持つといい、という説です。それは、税理士の亀田潤一郎さんが執筆した、「稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか」という書籍が発端になります。
その説によれば、年収400万を目指すなら20,000円の財布を、年収600万円を目指すなら30,000円の財布を購入するように、というわけです。それがつまり、お金持ちになれる財布。
どうして「年収の200分の1」の財布がいいのか、その理由は分からないのですが、ともかくその本を読んで財布を買い替える人が急増しているとのこと。よっぽど説得力があるのでしょう。
そもそも、この本を執筆した税理士の亀田潤一郎さんとは、学生時代にお父様の会社が倒産し、経済的に苦しい時期を過ごされたそうです。でも、今では税理士さんとして高年収を得ておられます。そういう筆者の背景も説得力を増しますね。
高年収を狙うためにまずは財布から始める、というのはおもしろい考え方です。まずは、お金を大切に扱う心を育てましょう、ということなのかもしれません。
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お金を大切にする心が大事
高いお財布を使うことでお金を大切に扱う気持ちが強くなれば、たしかにムダ使いが減って貯金が貯まりやすくなるのかもしれませんね。貯金が貯まることが稼ぐことにもつながって、年収アップにつながるとも考えられます。
二つ折りの財布がダメで長財布が良いという説はよく聞きますが、これには残念ながら科学的な根拠は今のところありません。しかし、お金持ちの人で長財布を愛用している人の話を聞いてみると「二つ折りの財布はお金が可哀想だから」と言っていたのが印象的でした。これはあながちバカにできない話かもしれません。
それに、お金を大切に扱い、管理している人は「税理などの仕事を任せても大丈夫」という安心感を持たれやすいのです。それで、思いがけず昇進できたり仕事を任せられたりすることもあるかもしれません。
持っている財布の特徴と年収との関係は?
結論ですが、持っている財布の特徴と年収との関係をまとめると以下になります。
- 高年収の人は財布も高級なものを買う傾向にある。
- でも、高級財布を持っているからといって高収入だとは限らない。
ところで、さきほど触れた「財布は年収の200分の1のものを」という話題ですが、楽天のランキング市場でブランドもののメンズ財布の売れ筋を検索した結果、売れ筋№1の財布の平均金額を割り出したら20,000円ちょっとになりました。サラリーマンの平均年収が400万円代だということを考えると、財布はだいたい年収の200分の1というのは当たっているのかもしれません。
ただし、「そういう傾向がある」、ということであり、あくまでも「高い財布を買えば必然的に収入がアップする」ということではないですよ。やみくもに高い財布を購入するのは危険なのでやめましょう。
(文/河原まり)